学術情報流通

OCLC Research、研究情報管理における永続的識別子の役割に関する現状調査報告書を公開

2017年12月7日、OCLC Researchが、報告書“Convenience and Compliance: Case Studies on Persistent Identifiers in European Research Information Management”を公開しました。

大学図書館や研究図書館の管理職者に対して、欧州における研究情報管理(RIM)分野で新たに発生した実務や基盤に関する情報を提供することを目的に作成されたもので、特に、個人及び組織の永続的識別子の現在及び将来の役割について扱ったものです。

具体的には、フィンランド・ドイツ・オランダの大学、国立図書館、情報通信技術関連組織の実務者・関係者への調査及び半構造化インタビューを通じて、RIMの実践や、集団規模でのRIM活動やデータ集約促進のための永続的識別子の役割を調べたもので、欧州研究図書館協会(LIBER)との共同研究の一環として行われました。

報告書は、最新研究情報(CRIS)システムが、多くの種類のデータや出版物に関する情報を集約し、大規模で複雑な学術コミュニケーションという現状の中で、相互運用のための重要な結節点としての機能を果たしているという、急速に変わりゆくRIMの現状を示しています。

SCOAP3、Forum 2017の資料と録画映像を公開 論文ダウンロード数に与えた影響や米国物理学会の参加について解説

高エネルギー物理学分野のオープンアクセス(OA)プロジェクトSCOAP3が、2017年12月7日に開催したイベント”SCOAP3 Forum 2017”の資料とWebinarの録画映像を公開しました。

今回のフォーラムでは過去4年間のSCOAP3の活動のまとめに加え、SCOAP3が雑誌論文のダウンロード数に与えた影響についての解説がありました。SCOAP3が対象とする論文の大半はプレプリントサーバarXivで公開されており、SCOPA3がなかった当時は雑誌に掲載された後もarXiv版がダウンロードされ、雑誌掲載版へのアクセスはわずかでしたが、SCOAP3開始後はarXiv版と同じかそれ以上に雑誌掲載版もアクセスされているとのことです。

また、フォーラム後半では2018年からSCOAP3に再参加する米国物理学会(APS)に関しての説明がなされています。

DOAJ、図書館・図書館コンソーシアムからDOAJへの支援金額の国別ランキングを発表

2017年12月13日、オープンアクセス(OA)雑誌のディレクトリDOAJが、ブログで図書館・図書館コンソーシアムからDOAJに対して寄せられた寄付金額について、国別のランキングと金額を公開しました。

2017年には28カ国の図書館等から寄付が寄せられており、米国が約43,000ポンドで最多、次いでオーストリアが約26,000ポンドで2位、英国が約19,000ポンドで3位と続いています。

日本からの寄付金額はランキングに書かれておらず、なかったようです。

ORCID Registryのアラビア語インターフェイスが公開

2017年12月18日、ORCID Inc.が、ORCID Registryのアラビア語インターフェイスを公開したと発表しています。

12言語目の対応言語となりますが、アラビア語はORCID Registry利用者の優先的に利用される言語の上位20位以内に入っており、また、複数の会員機関の公用語にもなっていることから、アラビア語を用いる研究者のORCIDへの認識を高めることに繋がるだろうことや、アラブ人が持つ複数の型式の名前をORCID iDでリンクさせることで、アラブ人の著者の学術成果の発見可能性を高めるだろうことが指摘されています。

その他、ORCIDのアウトリーチ活動のための資料もアラビア語に翻訳されています。

ORCID Registry interface now available in Arabic(ORCID Inc.,2017/12/18)
https://orcid.org/blog/2017/12/18/orcid-now-in-arabic

スイス科学財団、2018年4月から単行書のオープンアクセス化費用BPCも助成の対象にすることを発表 10月からは図書の一部の章に範囲を拡大

2017年12月13日、スイス科学財団(SNSF)は同機関の助成を受けた研究の成果に関するオープンアクセス(OA)方針の一部を改訂し、新たに単行書のオープンアクセス化にかかる費用BPC(Book Processing Charge)も費用支払いの対象とすることを発表しました。

SNSFのOA方針では雑誌論文の処理加工料(APC)は従来から費用支払いの対象となっていました。2018年4月1日からは単行書のBPCを、さらに2018年10月1日からは一部の章のOA化費用BCPC(Book Chapter Processing Charge)も費用支払いの対象に加えるとのことです。一方で、図書をセルフアーカイブ(Green road)で公開する場合、従来は24カ月としていたエンバーゴ期間を12カ月に短縮するとされています。

なお、OA方針の対象となる成果に例外は設けられていませんが、図書については、図書の中で使用している図版の使用料が非常に高額である場合は例外を認めるとされています。

フランスの学術出版社EDP Sciences、同国のナショナルコンソーシアムとオープンアクセス契約を締結

2017年12月12日、フランスの学術出版社EDP Sciencesが、同国の250以上の大学・研究機関等が加盟するナショナルコンソーシアムCouperin.orgと、5年間のオープンアクセス(OA)契約を締結したことを発表しました。

このOA契約により、Couperin.org加盟機関に所属する研究者らは所属機関における購読の有無等に関わらず、EDP Sciencesの出版する雑誌にOA、かつCC-BYライセンスで論文を発表することができるようになります。また、EDP Sciencesの発行するすべての雑誌掲載論文にアクセスできるようにもなるとのことです。

米・Ithaka S+R、公衆衛生学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開

2017年12月14日、米・Ithaka S+Rが、同国の公衆衛生学研究者の研究支援ニーズに関する調査報告書を公開しました。

Ithaka S+Rによる研究者の分野別の研究活動調査プログラムの一環で、公衆衛生学研究者の研究支援に資するためのサービスを明らかにするため、7つの研究図書館と協力して実施されました。

報告書では、公衆衛生学分野の研究者のニーズとして、同分野で取組まれることの多い機関・国際間連携による研究を支援するためのツールや基盤、灰色文献や国外の査読誌掲載論文の入手、研究データ管理のための新しい技術の活用、研究データの共有とプライバシーの保護の調整、研究のインパクトを明瞭に示しオンラインで公開するための支援、があげられています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、学術プラットフォームCambridge Core上で論文シェアサービスを試行

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、2017年12月8日に、学術プラットフォームCambridge Core上でCUPが発行した論文を著者または購読者が共有できるサービスCambridge Core Shareの試行を開始したと発表しました。

同サービスを通じて、著者または購読者は、最新の出版者版の論文を無料で誰とでも共有することができます。現段階で共有できるのはCambridge Coreに収録されている約120誌の2016年以降に刊行された論文で、閲覧のみ可能な版へのリンクを電子メールやSNSで共有できます。CUPは2018年中に、同プラットフォームのより幅広い論文に同サービスを拡大することを計画しています。

CUPのウェブサイトによると、自身のプラットフォームで論文のシェアサービスを行うのは、大学出版局としては初の試みであるとしています。

愛知県美術館、1993年度の創刊号から2011年度までの『愛知県美術館研究紀要』掲載論文をウェブサイトで公開

2017年12月13日、愛知県美術館が、1993年の創刊号から2011年度までの『愛知県美術館研究紀要』掲載論文のpdfファイルをウェブサイトで公開したと発表しています。

同館は、既に、2017年8月3日、2012年度以降分を同館ウェブサイトで公開しています。

@apmoa(twitter,2017/12/13)
https://twitter.com/apmoa/status/940794318931054593

研究紀要・年報(愛知県美術館)
http://www-art.aac.pref.aichi.jp/research/index.html

Altmetricスコアの“2017年トップ100”論文発表

2017年12月12日、Altmetric社が、2017年版の”Altmetric Top 100”を公開しました。

2017年の第1位は、2017年8月に『ランセット』誌に掲載された論文“Associations of fats and carbohydrate intake with cardiovascular disease and mortality in 18 countries from five continents (PURE): a prospective cohort studys”でした。

Which papers got the most attention online this year?(Altmetric Blog,2017/12/12)
https://www.altmetric.com/blog/top1002017/

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