学術情報流通

Budapest Open Access Initiative発表15周年を記念して実施されたオープンアクセスに関するオンライン意見調査の報告書が公開

2018年4月12日、2017年にBudapest Open Access Initiative(BOAI)発表15周年を迎えるにあたって実施されたオープンアクセス(OA)に関するオンライン意見調査の報告書が公開されました。

OAの進捗状況やOA普及の妨げを把握することを目的に実施された調査で、報告書では、宣言発表時点でのOAへの誤解や理解不足は後退し、OAは広く受け入れられているものの、現在では、どのようにOAを実現させるかが懸念事項となっており、調査から浮かび上がった主要な課題として、OA化に対する研究者へのインセンティブ・便益の欠如、論文処理加工料(APC)等のOA化のための資金不足の2点を指摘し、今後の戦略的課題として、この2点の課題解消への努力の必要性を述べています。

BOAI 15 Survey Report(2018/4/12)
https://doi.org/10.17605/OSF.IO/ZNF2W

Clarivate Analytics社、人工知能(AI)を用いて学術成果へのアクセスの改善・促進を目指すスタートアップ企業Kopernio社を買収

2018年4月10日、Clarivate Analytics社が、スタートアップ企業Kopernio社の買収を発表しました。

Kopernio社は、人工知能(AI)を用いて、利用者が個人で、もしくは所属機関により購読契約が結ばれている論文や、他のプラットフォーム上でオープンアクセス(OA)で公開されている論文を自動的に検出して当該論文へのワンクリックアクセスを提供することで学術成果へのアクセスの改善・促進を目指す企業です。

Clarivate Analytics社では、その技術を同社の商品やサービス等に統合するとともに、出版者や学術機関向けの商品を速やかに開発するとしています。

EBSCO社、OA電子学位論文への検索・アクセスを提供するEBSCO Open Dissertationsを公開

2018年4月9日、EBSCO社はオープンアクセス(OA)の電子学位論文(ETD)を検索し、アクセスできるWebサービスEBSCO Open Dissertationsを公開しました。

同サービスは2017年11月に、EBSCO社がBiblioLabs社と協同で立ち上げを発表したもので、OAのETDへのアクセス・検索性向上を目的とするものです。サービス提供開始時点で4カ国・30以上の機関が参加しており、80万本以上のETDが検索対象となっています。

Open Dissertations Project from EBSCO Information Services Goes Live(EBSCO、2018/4/9付け)
https://www.ebsco.com/news-center/press-releases/open-dissertations-project-from-ebsco-information-services-goes-live

Europe PMC、無料公開の研究論文に誘導するサービスUnpaywallとの連携を発表

2018年4月9日、Europe PMCが、無料公開の研究論文に誘導するサービスUnpaywallとの連携を発表しました。

Europe PMCに搭載された3,300万件のデータのうち460万件の本文が無料で公開されていますが、Europe PMCでの本文未公開論文のうち、UnpaywallのAPIにより他のリポジトリや出版者のウェブサイトで無料で公開されていることが判明したものは、当該論文のAbstract画面に緑色のUnpaywallのロゴが表示され、クリックすると当該論文のPDF版が表示されます。

Unlocking the open - Europe PMC integrates with Unpaywall(Europe PMC,2018/4/9)
http://blog.europepmc.org/2018/04/unlocking-open-europe-pmc-integrates.html

プレプリントサーバbioRxiv、プレプリントへリンクするQRコード画像の生成機能を公開

プレプリントサーバbioRxivがQRコード画像の生成機能を公開しています。

ポスター発表などの際にモバイル機器からプレプリントへアクセスできるとしています。

bioRxiv QR Code Image Generator(bioRxiv)
https://connect.biorxiv.org/qr/

参考:
PLOSが生命医学分野のプレプリントサーバbioRxivとの連携を発表 PLOSの雑誌に投稿された論文は自動的にbioRxivへ登録されることに
Posted 2018年2月7日
http://current.ndl.go.jp/node/35443

カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)とカナダの記録遺産へのアクセスを提供するCanadiana.orgが統合

2018年4月3日、カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)とカナダの記録遺産(documentary heritage)へのアクセスを提供するCanadiana.orgが統合を発表しました。

研究環境の変化に伴い、2016年6月から統合の議論を始めていました。統合した組織は2018年4月1日からすでに運営を始めており、今後はCRKNが、学術雑誌のライセンシング活動を続けるとともに、Canadiana.orgのサービスを通じてカナダの記録遺産のデジタル化、アクセス、保存の支援を行います。

CRKN and Canadiana.org Merge as Combined Organization(CRKN, 2018/4/3)
https://www.crkn-rcdr.ca/en/crkn-and-canadianaorg-merge-combined-organization

出版倫理委員会(COPE)、プレプリントに関する議論の加速を目的とするドキュメントを公開

出版倫理委員会(Committee on Publication Ethics:COPE)が2018年3月付けのドキュメント“Preprints”を公開しています。

このドキュメントは、学術出版界においてプレプリントに関する議論を加速させることを目的としており、プレプリントの背景や課題、雑誌編集者にとっての倫理的な疑問への回答、雑誌編集者・出版者・プレプリントプラットフォーム・著者への提案などをまとめています。また、ドキュメントの末尾にプラットフォームの一覧を掲載しています。

雑誌編集者にとっての倫理的な疑問として、プレプリントは出版物なのか、プレプリントに優先権はあるのか、雑誌に公開されたらプレプリントはどうなるのか、複数のプラットフォームに投稿できるのか、投稿したプレプリントのライセンスはどういうものなのか、などが挙がっています。

Discussion documents(COPE)
https://publicationethics.org/resources/discussion-documents

引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC、立ち上げから1周年

引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OCが、立ち上げから1周年を迎えました。I4OCなどが、関連記事を掲載しています。

I4OCは、2017年4月6日に立ち上げが発表されました。1周年を記念して、2018年4月を“Open Citations Month”とするとしています。

この1年間で、オープンな引用データの割合は50%を超え、5億件以上の引用データがオープンに利用可能です。参加する出版者数も490に達しています。引用データ数が多い上位20の出版者のうち、15の出版者が引用データをCrossrefでオープン化しています。また、約50の利害関係者がオープンな引用データのアドボカシーや再利用促進のためにI4OCに参加しています。

I4OCは今後も引き続き、引用データのオープン化の割合を100%に近づけることを目指していきます。

Open Citations Month(I4OC, 2018/4/2)
https://i4oc.org/news.html#April2018

カナダ研究図書館協会(CARL)、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)に署名

2018年4月3日、カナダ研究図書館協会(CARL)が、研究評価の改善を求める「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名したと発表しました。

CARL Joins Thousands Calling for Improvements to Research Assessment(CARL,2018/4/3)
http://www.carl-abrc.ca/news/carl-signs-dora-declaration/

DORA
https://sfdora.org/

参考:
オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、研究評価に関するサンフランシスコ宣言(DORA)に署名
Posted 2018年2月13日
http://current.ndl.go.jp/node/35477

JSTOR、ユーザ登録すると閲覧のみであるものの無料で論文にアクセスできるサービスの改善を発表

2018年3月29日、JSTORが、研究機関等に所属していない独立研究者を対象に実施している、ユーザー登録(無料)すれば、閲覧のみであるものの、無料で論文アクセスできるサービスの改善を発表しています。

これまでは同時に3記事にアクセスでき、オンライン上の専用の棚から14日後以降に削除できる内容でしたが、今回の改善により、30日間ごとに6論文へのアクセスが可能となります。

JSTOR’s free read-only access gets simpler(JSTOR,2018/3/29)
https://about.jstor.org/news/jstors-free-read-access-gets-simpler/

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