Wikimedia財団

北米研究図書館協会(ARL)とWikimediaコミュニティー、Wikimedia財団による協働プロジェクト

2017年10月4日、北米研究図書館協会(ARL)とWikimedia財団は、ARLとWikimediaコミュニティー、Wikimedia財団との協働プロジェクトに関する記事をウェブサイトに掲載しました。

同プロジェクトは、2016年8月にARL、WikimediaコミュニティーとWikimedia財団で開催したARL/Wikipedia Summitでの議論が元になっています。枠組みとなる2つのテーマは以下の通りです。
 
  • Linked Open Data(LOD)は、それまで接続していなかった異なる情報源をつなぎ、図書館とWikipediaのコンテンツの相互を豊かにする可能性があること。
  • 図書館とWikipediaの文化とコンテンツにおいて、多様性や包含性を増す包括的な取組みになること。

同プロジェクトでは、米国およびカナダの先住民族のコミュニティーに関する資料を対象としています。LODの作成においてコミュニティーと協働する仕組みを形作るために、事例研究のアプローチをとるとのことです。

Wikimedia財団、戦略的方向性の原案を公開

2017年8月10日、ウィキメディア財団が、戦略的方向性(strategic direction)の原案を公開しました。

“Wikimedia 2030”の名のもと、2017年当初から議論を進めてきたもので、ウィキメディアコミニュニティが、自身の取組を強化し、思い込みに挑戦し、新しいことを試し、明確な計画を立て、優先順位を設定するための基盤となるものとして策定されたものです。

原案は、世界中の80を超すウィキメディアグループやコミュニティが参加した、オンラインや対面等の方法での議論を受けて、原案作成グループが策定したものです。

今後数週間かけて改定作業が行なわれるとともに、原案に対する意見も受け付けており、8月中は、方向性確定のための作業が続けられます。

また、2017年11月には、第2弾として、戦略計画についての議論が開始されるとのことです。

Wikimedia財団とイェール大学ロースクール、「紹介者責任」に関する研究事業を実施

Wikimedia財団と米・イェール大学ロースクール情報社会プロジェクト(ISP)は、オンライン上のプラットフォームが、利用者が作成したコンテンツを公開する中立の第三者として機能するために必要な、「紹介者責任の保護」(intermediary liability protection)への脅威に関する研究事業を共同で実施すると発表しています。

同事業では、オンライン上での情報の交換に必要な、紹介者責任やハイパーリンクをする権利への脅威に関する、ポリシー・法律に関する研究への支援を実施することになっており、ISPでは、主任研究員を採用して研究を実施するほか、学術イベントの開催、「紹介者責任の保護」に関するアイデアの調整や相互作用の促進、問題解決のための法律やポリシー策定の支援等を行ないます。

OCLC、WebJunctionで、Wikipediaの編集等のスキルに関する公共図書館員向け無料オンラインプログラムの提供開始

OCLCが、2017年9月13日から、Wikipediaの編集等のスキルの習得に関心がある公共図書館職員を対象とした10週間の無料オンラインプログラムを、OCLCが運営する図書館員向けオンライン学習コミュニティWebJunctionで提供すると発表しています。

7月19日から登録の受付が開始されますが、同日、同プログラムを紹介するとともに、Wikipediaを用いて、より多くの人々を図書館のコレクションに結び付け、コミュニティのメンバーを創造的に関与させる方法について解説するウェビナー(ウェブセミナー)“Wikipedia for Libraries: Preview the Possibilities, Discover the Opportunities”が開催されます。

同プログラムは、米国の公共図書館とWikipediaの結び付きを強化することで、質の高い情報へのパブリックアクセス拡大し、公共図書館が多様なコミュニティに役立つようにすることを目的としたプロジェクト“Wikipedia + Public Libraries: Better Together”の一環です。

E1922 - 図書館とWikipediaの連携がもたらす社会への効果

第17回図書館総合展(2015年)のフォーラムに関連して実施されたアンケート「図書館員が選んだレファレンスツール2015」の「インターネット情報源・DBの部」の8位(29票)にWikipediaが選ばれたことに見られるように,レファレンス業務の「取っ掛かり」としてWikipediaは欠かせないものとなってきていると言えるだろう。

ISBNを入力するとWikipediaの記事からWorldCat搭載資料へのリンクを自動生成:OCLCとWikimedia財団が連携

2017年5月11日、OCLCとWikimedia財団は、Wikipediaの記事の編集時に、WorldCatに搭載された資料へのリンクを容易にするために連携したと発表しています。

これまで、参照情報源を追加するには、wikicodeに従って、カット&ペーストや入力することが必要で、必ずしも容易ではなかったことから、WorldCatの検索APIを、Wikipediaのビジュアルエディタの引用ツールに組み込むことで、ISBNを入力すれば、WorldCat内の情報へのリンクを自動生成し、参照情報として簡単に追加できるようにしたものです。

OCLC and Wikipedia Library link citations to millions of library materials, expanding access to quality sources(OCLC,2017/5/11)
http://www.oclc.org/en/news/releases/2017/201713dublin.html

引用データのオープン化を推進するイニシアティブI4OC立ち上げ

2017年4月6日、学術出版物の引用データのオープン化を推進するイニシアティブ、Initiative for Open Citations(I4OC)の立ち上げが発表されました。

このイニシアティブはOpenCitations、Wikimedia財団、PLOS等の6団体が創設したものです。学術文献間の引用は文献間のつながりを示したり、科学的貢献の認定や研究評価等に関わる重要なデータですが、一般に自由にアクセスできるデータとはなっておらず、複雑なライセンスにより保護され、また機械可読な形式にもなっていませんでした。I4OCの目的は構造化された、分離可能な(引用文献リストの掲載された雑誌記事等にアクセスせず、直接分析可能な)、オープンな形での引用データの利用可能性を高めることにあります。

立ち上げ段階で既にSpringer Nature、Taylor & Francis、Wileyをはじめとする多数の出版者がI4OCへの参加を表明しており、CrossRefのAPIを通じてこれらの出版者の引用データは自由に利用できるようになるとのことです。I4OC開始以前に同様の形で公開されていた引用データはCrossRef中の1%程度に過ぎなかったのに対し、開始後は40%に急増するとされています。

2016年にWikipedia英語版で編集された回数の多かった記事トップ20

2016年12月21日付けのWikimedia財団のブログで、Wikipedia英語版の記事で2016年に編集された回数の多かった記事についてタイトルと編集回数が掲載されています。

編集回数1位は、当該年の死没者を記録するための記事“Deaths in 2016”で、その回数は18,230回でした。2位は、次期米国大統領に選ばれた“Donald Trump”の8,933回、3位は“List of Hillary Clinton presidential campaign endorsements”(ヒラリー・クリントンの選挙公約のリスト)の6,527回となっています。

4位以下の記事タイトルと編集回数(括弧内の数値)は以下のとおりです。
また、ブログには月別の編集回数リスト(6位まで)も掲載されています。

4.United States presidential election, 2016 (6,162)
5.Republican Party presidential primaries, 2016 (5,715)
6.2016 Orlando nightclub shooting (5,540)
7.Bailando 2015 (5,342)

すべての図書館員がウィキペディアにひとつずつ参照文献を加える#1Lib1Refキャンペーン、2017年は1月15日から2月3日まで実施

ウィキペディアの小額助成金制度“Individual Engagement Grants”から資金提供を受けたプロジェクト“The Wikipedia Library”が行っている、すべての図書館員がウィキペディアにひとつずつ参照文献を加える#1Lib1Refキャンペーンを、2017年は1月15日から2月3日まで実施すると発表されています。

The Wikipedia Library / #1Lib1Ref(Wikimedia)
https://meta.wikimedia.org/wiki/The_Wikipedia_Library/1Lib1Ref

The Wikipedia Library/1Lib1Ref/ja(Wikimedia)
https://meta.wikimedia.org/wiki/The_Wikipedia_Library/1Lib1Ref/ja

Internet ArchiveとWikimedia財団、ウィキペディア(英語版)のリンク切れをアーカイブされた情報に置き換えた数が100万を超えたと発表

2016年10月26日、Internet Archive(IA)とWikimedia財団は、ウィキペディア(英語版)のリンク切れを、IAが収集したアーカイブ版に置き換えた数が100万を超えたと発表しています。

IAでは、この3年間、英語版のウィキペディアから外部へのリンクを監視し、記事が修正され新たなリンクが追加された場合にはそれらウェブ情報の収集を行なっており、リンク先にアクセスできなくなった際、ウィキペディアンが作成したソフトウェアを用いて、Wayback Machine 内にある収集済のウェブ情報にリンク先を置き換えることをしてきました。

今後は、300あるウィキペディアの各言語版でも同様なことを行なうための方法を検討するとのことです。

More than 1 million formerly broken links in English Wikipedia updated to archived versions from the Wayback Machine(IA,2016/10/26)

ページ