カナダ

カナダの公共図書館における楽器の貸出(記事紹介)

2016年8月26日付けの“Library Journal”誌がトロント公共図書館やバンクーバー公共図書館など、カナダの公共図書館における楽器の貸出に関する記事を掲載しています。

2016年6月バンクーバー公共図書館が開始した、楽器の貸出は2か月たった現在も、全ての楽器が貸し出されており、70名以上が順番待ちの状態にあることなどにふれ、図書館で楽器を貸し出すことができるようになるまでの経緯、課題、などについて紹介されています。

経緯については、サラ・マクラクラン音楽学校に勤めていたShaw Saltzberg氏が、家に帰ると楽器が無いために練習ができない子どもたちのことを考え、図書館で楽器を貸し出すというアイディアを思いついたと言い、バンクーバー公共図書館長やカナダの金融機関・Sun Life Financialに話を持ちかけた、その結果Sun Life Financialは13万カナダドルを支援することになったとのことです。

図書館内をコースにして、子どもたちがゴルフをプレー(記事紹介)

2016年8月31日付けの、米国図書館協会(ALA)パブリックプログラムオフィスによる図書館におけるプログラムのアイディアや開発を手助けするウェブサイト“Programming Librarian”のブログで、カナダニューブランズウィック州のL.P.フィッシャー公共図書館が実施したプログラム“Mini Golf in the Library”が紹介されています。

同館が8月19日に開催した夏の読書クラブの終わりの会のプログラムの1つとして実施したもので、館内に、ヨガ用のマット、本、パズル、フラフープ、クッションなどを設置した全15ホールのコースが、読書クラブの参加者の子どもによって作られ、80名を超える子どもとその親たちがプレーしたことが、写真とともに紹介されています。

当日はヨガのプログラムも実施しており、ブログの執筆者である、同館のJenn Carson氏は、フィジカルリテラシーの要素を含んだ会にすることを意図したとしています。

Library Mini-Golf(Programming Librarian, 2016/8/31)
http://programminglibrarian.org/blog/library-mini-golf

Facebook(L.P.Fisher.Library, 2016/8/17)

カナダ国立図書館・文書館、同国の鉄鋼メーカーのアーカイブを取得

2016年8月31日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)は、同国の鉄鋼メーカーSteel Company of Canada社のアーカイブを取得したと発表しています。

アーカイブには、1880年代から1980年代のカナダの鉄鋼業の状況を示す、文書や写真、技術図面・建築図面、フィルムや音声記録が含まれます。

Steel Company of Canada社は、Stelco社として1910年に創業した企業で、2007年に、米国の鉄鋼メーカーUSスチールに買収されています。

Stelco archives now acquired(LAC,2016/8/31)
https://thediscoverblog.com/2016/08/31/stelco-archives-now-acquired/

ARL/Wikipedia Summit:研究図書館とウィキペディアの連携促進を目指して

北米研究図書館協会(ARL)のウェブサイトで、2016年8月17日から19日にかけて、米国・オハイオ州コロンバスで開催された、ARL/Wikipedia Summitについて紹介する記事が掲載されています。

図書館でのエディタソン(edit-a-thon)の開催や、ウィキペディアがレファレンス業務の一要素となるなど、図書館とウィキペディアが相互依存性を持つようになったという共通認識のもと、さらなる相乗効果や共通の課題等を模索するために、25名の図書館とウィキペディアンが集まったものです。

ウィキペディアの多様性と包摂がサミットの全体的なテーマであり、図書館がコンテンツとウィキペディア固有の文化の壁に如何に対処できるか、両者が両者間のコミュニケーションを如何に維持できるかが話し合われました。

そして、Linked open dataが、データの情報共有を進展させ、図書館とウィキペディアのコンテンツを拡充するものと指摘され、また、ウィキペディアの文化を強化・変化させるために、ウィキペディアン・イン・レジデンスやWikipedia Visiting Scholarプログラムといった学習コミュニティを生み出す方法が検討されたとのことです。

研究図書館センター(CRL)、デジタル化した資料のタイトル数が2万5,000タイトルに

2016年8月10日、北米の研究図書館センター(CRL)は、CRLがデジタル化し、CRLの会員が利用できる資料が2万5,000タイトルに到達したことを発表しています。

毎年約100万ページのペースでデジタル化を進めており、また、現在デジタル化されている原資料はそのおよそ34%が、パブリックドメインのものであるとされています。

CRL Reaches Digital Milestone: 25,000 Hosted Titles(CRL)
http://www.crl.edu/news/crl-reaches-digital-milestone-25000-hosted-titles

参考:
研究図書館センター(CRL)、デジタル化資料が700万ページを超える
Posted 2016年1月22日
http://current.ndl.go.jp/node/30508

OCLCのWorldCatに、カナダのケベック州立図書館・文書館の240万件のレコードが追加

2016年8月15日、OCLCは、WorldCatに、カナダのケベック州立図書館・文書館(BAnQ)の240万件のレコード(そのうち80件が新規レコード)が追加されたと発表しています。

同館が所蔵するフランス語文献での貢献が期待されています。

Bibliothèque et Archives nationales du Québec adds 2.4 million bibliographic records to WorldCat(OCLC,2016/8/15)
https://www.oclc.org/en-asiapacific/news/releases/2016/201618dublin.html

BAnQ Adds 2.4 Million Bibliographic Records to WorldCat(BAnQ,2016/8/15)
http://www.banq.qc.ca/a_propos_banq/salle_de_presse/communiques_de_presse/communique.html?language_id=1&c_id=fdcdb997-01eb-48a2-8c01-d6aaece920c9&an=2016

参考:
OCLCのWorldCatに上海図書館の所蔵情報約200万件が追加

カナダ国立図書館・文書館による第一次世界大戦のカナダ海外派遣軍の人事ファイルのデジタル化作業、過半数に到達

カナダ国立図書館・文書館(LAC)は、第一次世界大戦のカナダ海外派遣軍(CEF)の人事ファイルをデジタル化し、データベース“Soldiers of the First World War: 1914~1918”を通じてオンラインで公開する作業を継続して行なっていますが、2016年8月15日、公開分が、全64万ファイルの内、過半数(32万638ファイル)に到達したと発表しています。

Digitization of the Canadian Expeditionary Force personnel service files-update of August 2016: We’ve passed the half-way mark!(LAC,2016/8/15)
https://thediscoverblog.com/2016/08/15/digitization-of-the-canadian-expeditionary-force-personnel-service-files-update-of-august-2016-weve-passed-the-half-way-mark/

Soldiers of the First World War: 1914~1918(LAC)

1ScienceとScience-Metrix、オープンアクセスは被引用数を増加させる、そしてその要因は早期公開ではないとするレポートを発表

オープンアクセス(OA)に関するサービスを提供するカナダの1Science社とScience-Metrix社(いずれも設立者はÉric Archambault氏)が連名で、論文のオープンアクセス(OA)と被引用数の関係を分析したレポートを2016年8月2日付けで公開しました。このレポートではOA論文の方が被引用数が多い傾向があり、それは従来指摘されていたような早期公開の影響によるものではないと結論付けています。

同レポートでは2007~2009年に出版された、Web of Scienceに収録されている論文約335万本を対象に、論文のOA状況と被引用数の関係を分析しています。OA状況については1Science社が作成したOA論文とメタデータのアグリゲーションサービス、OAIndxのデータに基づき、OA雑誌に公開されたいわゆるGold OAのものと、リポジトリ等にセルフアーカイブされたいわゆるGreen OAのものを分けて集計しています。

分析の結果、いずれの分野においてもOAでない論文はOAである論文よりも引用されない傾向があり、OA論文は非OA論文より約1.5倍、引用されていたとのことです。また、非OA、Gold OA、Green OAを比べると、購読型雑誌に掲載され、Green OAになっている論文が最も被引用数が多い傾向がありました。

OpenStaxのオープン教科書の採用により学生の教科書費用を節減した大学・大学システムのランキング(米国)

米ライス大学が設立したオープンな教科書出版を手掛ける非営利団体OpenStaxが、2015-2016年度に同団体の教科書を採用したことで学生が教科書にかける費用を節減した大学・大学システム上位10位を発表しています。

OpenStaxの教科書はオンラインで無料で利用することができ、2015-2016年度には2,205の大学・大学システムで採用され、686,300人の学生に利用されているとのことです。最も多くの学生が同団体の教科書を利用していたのはジョージア州の大学システムで、35,942人の学生が利用していました。購入した教科書を使った場合に比べて、350万ドル以上の費用節減につながったとされています。

2015-2016年度にOpenStaxの教科書を採用したことで節減された費用の総額は4,200万ドルにのぼるとされています。同団体は2020年にはOpenStaxの教科書によって学生が教科書にかける費用を5億ドル節減することを目標にしているとのことです。

OpenStax ranks the colleges that save the most with free textbooks(Rice University News & Media、2016/8/1付け)

「ハリー・ポッター」シリーズ新作、発売から48時間で200万部以上を売り上げる

「ハリー・ポッター」シリーズの最新作、”Harry Potter and the Cursed Child”(邦題『ハリー・ポッターと呪いの子』)が2016年7月31日に発売されました。同作は劇場用の脚本を書籍化したものです。

米Wall Street Journalでは同作の発売から48時間時点での北米(米国とカナダ)における売り上げが200万部を超えたと報じています。2007年に発売された小説版のシリーズ最終作『ハリー・ポッターと死の秘宝』(“Harry Potter and the Deathly Hallows”)の発売後24時間で830万部という記録には及ばないものの、脚本作品としては記録的な部数であるとしています。また、英国では発売から3日間で68万部を売り上げたとのことです。

なお日本語版の発売は2016年11月の予定とされています。

‘Harry Potter and the Cursed Child’ Book Sales Keep the Magic Alive(The Wall Street Journal、2016/8/3付け)

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