電子書籍

米スノホミッシュ郡-アイランド郡図書館とOverDrive社による電子書籍DDAの取り組み(記事紹介)

2016年8月23日付けのLibrary Journal誌電子版記事で、米国ワシントン州のスノホミッシュ郡-アイランド郡図書館が、OverDrive社と協働で実施したDemand-Driven Acquisition(DDA)の取り組みについて紹介されています。

DDAあるいはPatron-Driven Acquisitions(PDA)と呼ばれる、利用者の希望あるいは実際に利用した図書を購入する選書形式は、電子書籍の選書方法として大学図書館で導入事例が報告されていますが、公共図書館ではあまり例がありませんでした。

スノホミッシュ郡-アイランド郡図書館はOverDrive社に一般書のDDAについて呼びかけ、2016年6月から提供を開始したとのことです。提供にあたっては出版年の範囲(小説は制限なし、ノンフィクションは出版後5年以内)や1冊あたりの金額の上限、重複購入を避けるための仕組み等をあらかじめ取り決めてあったとのことです。

DDA開始後、利用者数や利用冊数が増加した一方で、開始当初は1日あたりの購入金額が14,000ドル~17,000ドルにまで至るなど予想外の事態も発生したことが紹介されています。なお、1日あたりの購入金額についてはオーディオブックを対象から除いたところ落着き、1日5,000ドル前後になったとのことです。

米Amazon、途上国を対象に電子書籍端末等を寄贈するプログラム” Kindle Reading Fund”を発表 図書館も寄贈の対象に

2016年8月24日、米Amazonは発展途上国を対象に電子書籍端末等を寄贈するプログラム”Kindle Reading Fund”の開始を発表しました。図書館も寄贈の対象になります。

このプログラムはデジタル読書を通じて世界中のあらゆるコミュニティが本により容易にアクセスできるようにすることを目的とするものです。かねてからAmazonと協働関係にあった、発展途上国での電子書籍普及を推進する団体Worldreaderのほか、地域の学校や図書館等に対しても、Kindle電子書籍端末やタブレット端末、および電子書籍コンテンツ等を寄贈するとしています。寄贈の申し込みは現在、Eメールにより受け付けられています。

Kindle Reading Fund
https://www.amazon.com/p/feature/9yw55vpetvok3q3

Amazon launches the Kindle Reading Fund to expand digital reading around the world(TechCrunch、2016/8/24付け)

Knowledge Unlatched、学術書のオープンアクセスの第3弾を開始へ

学術出版物の継続的なオープンアクセス(OA)出版を支援するKnowledge Unlatched(KU)が、人文・社会科学分野の専門書のコレクションのオープンアクセス化の第3弾を行なうと発表しています。

今回対象となるコレクション“KU Select 2016”は、12か国の図書館員から構成されるタイトル選定委員会が681のタイトルから選んだもので、大学出版社・商業出版社・OA出版社を含む5つの国の54の学術出版社の147タイトルの新刊書と、196タイトルの既刊書を選択しています。

KUでは、OA化のコストについて、世界中の図書館に支援を求めており、2016年9月1日から2017年1月31日までの間に、少なくとも300の図書館が、コレクションの90%のタイトル相当額(9,653ドル)での参加を表明することで成立します。

KU Select 2016(KU,2016/8/17)
http://www.knowledgeunlatched.org/2016/08/ku-select-2016-details/

KU Select 2016 collection Title List

米・コネチカット州立図書館、州単位の図書館用電子書籍アプリを開発へ:ニューヨーク公共図書館が開発したSimplyEをカスタマイズ

2016年8月9日、米国のコネチカット州立図書館が、図書館システムに関するNPOであるLibrary Connection及び同州のファーガソン図書館と連携し、州単位の図書館用電子書籍プラットフォーム“eGO”を開発すると発表しています。

“eGO”は、iOS及びAndroid用のアプリで、図書館利用者が地元及び州単位の電子書籍コレクションを閲覧できるものです。

ニューヨーク公共図書館(NYPL)が開発した図書館用電子書籍アプリSimplyEをカスタマイズし、通常多様な電子書籍タイトルを提供するために複数の電子書籍プラットフォームを使っているところを、“eGO”を用いることで、図書館の全ての電子書籍コレクションを一括して利用できるようにします。

また、低所得層の子どもが無料で電子書籍を閲覧できるようにする取組み“Open eBooks project”とも連携することで、同州の低所得層の子どもが無料で何千タイトルもの電子書籍を利用できるようになるとのことです。

The Connecticut State Library Announces the First Phase of the Development of a Statewide Library eBook Platform(Connecticut State Library,2016/8/9)

Amazon.co.jp、定額読み放題サービス”Kindle Unlimited”を日本でも開始

2016年8月3日、Amazon.co.jpは定額制の電子書籍読み放題サービス”Kindle Unlimited”を日本でも開始したことを発表しました。

Kindle Unlimitedは以前から米Amazon.comで実施されていたサービスです。日本版では月額980円で、Kindle Unlimitedロゴが付与された作品が対象になるとのことです。サービス開始時点での対象作品は和書12万冊以上、洋書120万冊以上とされています。

日本でもKindle Unlimited、月額980円の定額読み放題サービスを開始(Amazon.co.jp、2016/8/3付け)
http://www.amazon.co.jp/gp/press/pr/20160803/ref=amb_link_88409149_1?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=center-1&pf_rd_r=19F5WYJXNMYG8NEPK3W4&pf_rd_t=2701&pf_rd_p=344166849&pf_rd_i=home-2016

Kindle Unlimited
http://www.amazon.co.jp/kindleunlimited

参考:

潮来市立図書館(茨城県)、株式会社メディアドゥ、楽天株式会社との共催で「未来の図書館 知得!電子図書館を体験してみよう!」を開催

2016年8月11日、茨城県の潮来(いたこ)市立図書館は、株式会社メディアドゥ、楽天株式会社との共催で「未来の図書館 知得!電子図書館を体験してみよう!」を開催します。同館の開館10周年を記念して開催されるものです。

同館の駐車場での楽天いどうとしょかんのバスの見学や潮来市立電子図書館の使い方を解説する「電子図書館ガイダンス」が行われるほか、、電子書籍を提供している出版社のブースや、図書館で購入する電子図書の選書ツールなどを見ることができる「電子図書館体験コーナー」などが設けられます。

潮来市立図書館・株式会社メディアドゥ・楽天株式会社 共催 未来の図書館 知得!電子図書館を体験してみよう!(潮来市立図書館)
https://lib.itako.ed.jp/3/32/320.html
https://lib.itako.ed.jp/3/32/pdf/mirainotosyokan.pdf
※2つ目のリンクはイベントのチラシです。

潮来市立図書館
https://lib.itako.ed.jp/default.asp
※「新着情報」欄に2016/7/22付で「潮来市立図書館 開館10年記念事業 未来の図書館 知得!電子図書館を体験してみよう!」とあります。

関連:
潮来市立電子図書館

ニューヨーク公共図書館、電子書籍アプリ“SimplyE”を公開

2016年7月12日、ニューヨーク公共図書館(NYPL)が、同館が提供する電子書籍のブラウジング・貸出・閲覧が容易にできるアプリ“SimplyE”(iOS、Android)の提供を開始しました。

アプリはオープンソースのソフトウェアを用いて開発されており、ウェブブラウザ版は現在開発中とのことです。

“SimplyE”開発のために用いられた技術は、低所得層の子どもが無料で電子書籍を閲覧できるようにする取組み・アプリである“Open eBooks”の強化にも使われました。

また音声読み上げ機能を追加することでプリントディスアビリティのある利用者でも利用可能とすることがアプリ開発チームの優先事項であるとされ、現在、全米視覚障害者連合(NFB)、ベネテク、National Center for Accessible Media、米国デジタル公共図書館(DPLA)と共同で、“SimplyE”“Open eBooks”が将来的に全ての業界標準を上回るように活動しており、また、デバイスに組み込まれた機能と互換性を持つコンテンツの制作を出版社とプロバイダに求めているとのことです。

米OverDrive社、2015-2016年度の学校での同社サービス利用状況を発表 約600万人の児童・生徒が利用

2016年6月27日、米OverDrive社は2015-2016年度のK-12(幼稚園から高等学校まで)の学校向け同社サービスの利用状況について、プレスリリースを公開しました。

リリースによれば、OverDrive社の学校向けサービスを利用し、電子書籍あるいはオーディオブックを借りた児童・生徒は約600万人にのぼったとのことです。同社サービス導入校での電子書籍等利用数も前年度に比べ60%近く増加したとしています。

More K-12 Students Reading on OverDrive Digital Reading Platform(OverDrive、2016/6/27付け)
http://company.overdrive.com/more-k-12-students-reading-on-overdrive-digital-reading-platform/

参考:
米・ASCDとOverDrive社、学校でのデジタルコンテンツの利用状況を調査した報告書を公開
Posted 2016年4月5日
http://current.ndl.go.jp/node/31262

米OverDrive社、小学生に電子書籍コレクションを提供する“K-5 QuickStart”を開始
Posted 2016年3月28日

「ChattyInftyによるマルチメディアDAISY製作研修会」(8/27・東京)

2016年8月27日、東京都新宿区の日本点字図書館で、製作ソフトウェア“ChattyInfty3 AITalk”およびそのWEBアプリケーション版の“ChattyInfty Online”を使用したマルチメディアDAISY製作研修会が開催されます。日本点字図書館が、NPO法人サイエンス・アクセシビリティ・ネットとの共催により開催するものです。

・「手軽になったマルチメディアDAISY製作-ChattyInfty」(サイエンス・アクセシビリティ・ネット・鈴木昌和氏)
・「マルチメディアDAISY図書製作システムのWEBアプリケーション化」(日本点字図書館・澤村潤一郎氏)

の2つの講演のほか、実習として、ChattyInfty3 AITalk版による製作体験が行われます。

定員は30名で、参加費は無料です。

(1)教員、図書館職員、視覚障害者情報提供施設職員、その他学習障害者・視覚障害者等の支援に携わっている、(2)Windowsパソコンを持参できる(3)文書編集やWebサイト閲覧、ソフトウェアのインストール等の操作が自立してできる、などの参加要件があります。

ChattyInfty(チャティ・インフティ)によるマルチメディアDAISY製作研修会のご案内(日本点字図書館, 2016/7/1)

HathiTrustと全米視覚障害者連合、HathiTrust収録の全電子化書籍を視覚障害者及びプリントディスアビリティのある人も利用できるようにすると発表

2016年6月29日、HathiTrustは、全米視覚障害者連合(NFB)と連携し、HathiTrustに収録されている全電子化書籍を、視覚障害者及びプリントディスアビリティの人も利用できるようにすると発表しています。

HathiTrust at U-M, NFB to make 14M+ books accessible to blind and print-disabled users(HathiTrust,2016/6/29)
https://www.hathitrust.org/hathitrust_NFB_announcement

参考:
全米視覚障害者連合とAmazonが視覚障害のある生徒の読書環境改善のため連携
Posted 2016年3月3日
http://current.ndl.go.jp/node/30918

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