カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。

カナダ

カナダ国立図書館・文書館長の辞意表明と関連団体の反応(カナダ)

カナダ国立図書館・文書館(LAC)の館長キャロン(Daniel J. Caron)氏が辞意を表明したことが報道で伝えられていますが、これに関し、カナダ図書館協会(CLA)がWayne Wouters枢密院書記官宛てに送付した書簡を、またカナダ研究図書館協会(CARL)がハーパー(Stephen Harper)首相に宛てた書簡を公開しています。いずれも、次期館長の選定にあたっては、図書館及びアーカイブに精通した人材を配置することを求めています。

なお、報道では、2013年5月15日にキャロン館長が職員向けのメールで辞意を表明したことが報じられおり、LACもこれを認めているとのことですが、プレスリリース等はまだ出されていないようです。

Open letter to Stephen Harper on LAC: Mr. Prime Minister, don’t forget to consult the library and archival community!(CARL, 2013/5/21付け)
http://www.carl-abrc.ca/news/74/201/Open-letter-to-Stephen-Harper-on-LAC.html

E1431 - 人文系学術電子書籍に関する大学図書館員の認識調査

人文系の学術電子書籍のサイトであるACLS Humanities E-Book (HEB)において,2013年3月6日に“Perception Analysis of Scholarly E-Books in the Humanities at the Collegiate Level”と題された報告書が発表された。HEBとは,米国学術団体評議会(American Council of Learned Societies:ACLS)が27の学会及び100以上の出版社等と協力して構築しているものであり,現在約3,700件の人文系学術電子書籍が登録されている。HEBはこれまで電子書籍に関する調査結果を“HEB White Papers”として公開してきた。今回の報告書はその第4号として,北米の大学図書館における人文系学術電子書籍の購入について大学図書館員の認識を調査しまとめたものである。人文系における電子書籍の現在の提供状況を概観したうえで,大学図書館員の人文系学術電子書籍の提供への認識を調査し,図書館員の観点から課題を考察している。...

学生のための学生参加:ラーニング・コモンズにおける学生スタッフ調査(文献紹介)

College & Research Libraries誌が“Student Involvement for Student Success: Student Staff in the Learning Commons ”という論文のプレプリントを公開しました(2013年4月受理、2014年9月出版予定)。著者は、ともにカナダにあるブリティッシュコロンビア大学のJulie Mitchell氏およびクイーンズ大学のNathalie Soini氏です。

この論文では、ラーニング・コモンズにおける学生スタッフの雇用状況、学生スタッフを対象とする研修の方法と頻度、スタッフの配置、スタッフを指導する立場にある人物が学生スタッフの提供する情報の正確性を高めるためにとりうる戦略などについて明らかにすることを目的に、カナダとアメリカのラーニング・コモンズを対象に行なった質問紙調査の結果が報告されています。

Student Involvement for Student Success: Student Staff in the Learning Commons(C&RL)
http://crl.acrl.org/content/early/2013/05/13/crl13-469.full.pdf+html

図書館に設置した3Dプリンタの利用状況は? カナダ・ダルハウジー大学図書館の事例報告公開

2013年5月1日付で、カナダ・ダルハウジー大学図書館における3Dプリンタ・3Dスキャナの導入に関する事例報告が公開されていました。報告はカナダ研究図書館協会(CARL)のWebサイトから入手することができます。

ダルハウジー大学図書館では2012年3月に3Dプリンタを、2013年2月に3Dスキャナを導入しており、機関リポジトリにおいて3Dスキャナでスキャンした3Dモデリングデータも公開しています。報告の中では前半では3Dスキャナの導入について、後半では設置から1年が経った3Dプリンタの利用状況の報告がなされています。

3Dプリンタについては、導入当初は他人の作った3Dモデルを出力する利用者が約70%を占めたものの、現在では67%の利用者が自分で作ったモデルを出力していること、利用者の多くがリピーターとなっていることなどが報告されています。一方で、利用者数自体は多い月でも20人を超える程度にとどまっており、その理由として多くの利用者は3Dプリンタに興味はあっても、自分で3Dモデルを作る方法を知らないことを挙げています。そこで、同大学の図書館員は3Dモデリングの講習会開催などを企画しているとのことです。

2012年のカナダの書籍市場、15%は電子書籍

カナダのBooknet Canadaが、販売情報のデータ“SalesData”に基づき、書籍市場の概況を報じています。これによると、2012年のカナダの書籍市場において、およそ15%は電子書籍が占めていたとのことです。また、四半期ごとに見ていくと、電子書籍の販売は第1四半期が最も多く、その後逓減して第4四半期に最も少なくなったのに対し、逆に印刷版の書籍の販売は、第4四半期に最も多かったとのことです。

2012 Annual Market Snapshot(Booknet Canada, 2013/4/30付け)
http://www.booknetcanada.ca/press-room/2013/4/30/2012-annual-market-snapshot.html

SalesData
http://www.booknetcanada.ca/salesdata/

IFLA、第11回国際マーケティング賞の受賞図書館を発表

IFLA(国際図書館連盟)が2013年の国際マーケティング賞(IFLA International Marketing Award)の受賞館を発表しています。第1位には、視覚障害のある学生にニーズに応えるサービスを提供するタルトゥ大学図書館(エストニア)が選ばれています。第2位にはSaskatoon Public Library(カナダ)、第3位にはKhakas Republican Children's Library(ロシア)が選ばれています。

IFLA 2013 International Marketing Award winners !(IFLA, 2013/5/3付け)
http://www.ifla.org/node/7679

PRESS RELEASE – 11th IFLA International Marketing Award
http://www.ifla.org/files/assets/management-and-marketing/marketing-award/award2013/11th-award-press-release.pdf

University of Tartu Library

中央館の屋上を“天空の庭”に?バンクーバー公共図書館が新戦略計画を公表

バンクーバー公共図書館が、2013年から2015年までの新戦略計画を策定したとのことで、その概要をニュースリリースと動画、イラストにより伝えています。中央館の屋上を“天空の庭(garden in the sky)”へと改築することに向けプラニングを進めることが目玉のようで、協同作業スペース、創作スペースを含むコミュニティスペースの拡大等の方針が示されています。

これを報じたThe Vancouver Sun紙によると、同館のSandra Singh館長は、屋上を緑化し、読書スペースやカフェを設置するビジョンを示しているようです。

Vancouver Public Library Announces New Strategic Plan(VPL, 2013/4/24付け)
https://www.vpl.ca/news/details/highlights_of_vpls_new_strategic_plan

Vancouver Public Library Strategic Plan 2013 Video(イラスト、動画3分42秒)
https://www.vpl.ca/news/details/stratplan_2013_video

カナダ予算庁、政府支出のデータベースを公開

カナダ予算庁が、2013年4月22日、政府支出のデータベース「Expenditure Database」を公開したとのプレスリリースをだしています。このオンラインデータベースは、2012年6月に出された、議会の監視機能の強化を目指したレポート「Report of the Standing Committee on Government Operations and Estimates」に記載された提言に沿ったものとのことです。

Searchable Information on Government Spending is now Just a Click Away(Treasury Board of Canada Secretariat, 2013/4/22付け)
http://www.tbs-sct.gc.ca/media/nr-cp/2013/0422-eng.asp

Welcome to the Expenditure Database.
http://www.tbs-sct.gc.ca/ems-sgd/edb-bdd/index-eng.html

Report of the Standing Committee on Government Operations and Estimates

カナダの図書館における電子書籍貸出の現状(動画紹介)

2013年4月8日、INFOdocketが3月6日から7日にかけてカナダのトロントで開催された“BookNet Canada Technology Forum 2013”のプレゼンテーション動画を紹介しています。

取り上げているのは、“The State of E-Lending in Canada”という一つのカンファレンスで、カナダの図書館に対する出版社からの電子書籍提供と図書館の貸出の現状をテーマにしたもののようです。

Video: The State of E-Lending in Canada (Conference Presentation) (INFOdocket 2013/4/8付けの記事)
http://www.infodocket.com/2013/04/08/video-the-state-of-e-lending-in-canada-conference-presentation/

Conference Program (BookNet Canada)
http://www.booknetcanada.ca/tech-forum-program/

ARL、法律図書館統計、健康科学図書館統計を公表

北米研究図書館協会(ARL)が、2010/2011会計年度の法律図書館統計、健康科学図書館統計を公表しています。

北米のARL加盟館である法律図書館74機関、健康科学図書館63機関が対象となっています。

ARL Academic Law Library Statistics 2010-2011 Published(ARL 2013年4月1日付)
http://www.arl.org/news/pr/arl-academic-law-library-statistics-2010-2011-published.shtml

ARL Academic Health Sciences Library Statistics 2010-2011 Published (ARL 2013年4月1日付)
http://www.arl.org/news/pr/arl-academic-health-sciences-library-statistics-2010-2011-published.shtml

カナダ国立図書館・文書館、2013-2014年の計画・優先事項報告書を公表

2013年3月28日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、2013-2014年における同館の計画・優先事項報告書(Reports on Plans and Priorities)を公表しました。カナダでは政府機関がこのような報告書を作成することになっています。

Report on Plans and Priorities (RPP) 2013-14
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/about-us/report-plans-priorities/rpp-2013-2014/Pages/rpp-2013-14.aspx

Report on Plans and Priorities (RPP)
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/about-us/report-plans-priorities/Pages/report-plans-priorities.aspx

Library and Archives Canada(2013/3/28付けニュースに“Library and Archives Canada's 2013-14 Report on Plans and Priorities is now available online”とあり)

カルガリー公共図書館、幼児のリテラシー育成を支援するアプリを無料提供

カナダのカルガリー公共図書館が、幼児のリテラシー育成に役立つアプリ“Grow a Reader”を提供しています。指遊びや子守唄などのビデオ27本、お薦めの本(同館のOPACへのリンク付き)などが収められているとのことです。

アプリ:Grow a Reader By Calgary Public Library
https://itunes.apple.com/us/app/grow-a-reader/id594398910?ls=1&mt=8

Grow a Reader by the Calgary Public Library – Today’s Featured Free App
http://www.theimum.com/2013/03/grow-a-reader-by-the-calgary-public-library-todays-featured-free-app/

カルガリー公共図書館のGrowing Readers Videos
http://calgarypubliclibrary.com/kids/growing-readers-videos

E1412 - 多様化する大学院生のための新たな研究図書館サービス

E1412 - 多様化する大学院生のための新たな研究図書館サービス

米国の大学院生数は急激に増加し,研究大学は,院生の専門能力の向上や新たなキャリアルートを重視した総合的なプログラムの構築につとめている。さらに,教育だけではなく,院生のライフスタイル,研究の学際性,学術コミュニケーションの形式なども変化している。こうした大学レベルの動向を背景として,研究図書館のコミュニティでは2007年ごろから院生に特化したサービスや図書館スペースについての議論を行い,ニーズを調査し,サービスの改善に役立ててきた。...

中国国家図書館とトロント大学図書館が協力関係を締結

2013年3月25日に中国国家図書館とカナダ・トロント大学図書館が学術的な協力関係を締結することになりました。両館は従来も資料交換などを行ってきましたが、今回の協力では、資料保存、貴重資料のデジタル化、職員の相互派遣、研修プログラム、資源共有などが含まれているということです。

University of Toronto Libraries and National Library of China partner in new agreement for academic cooperation(トロント大学 2013/3/22付けプレスリリース)
http://media.utoronto.ca/media-releases/event-advisories/university-of-toronto-libraries-and-national-library-of-china-partner-in-new-agreement-for-academic-cooperation/

「本を買って図書館を支えて」 トロント公共図書館がアフィリエイトプログラムを開始

2013年3月6日、カナダのトロント公共図書館がアフィリエイトプログラムを開始しました。“buy now”オプションとして、オンラインカタログから書籍を購入することができるようになっています。現在は大手書店チェーンのIndigoを通じた購入になっていますが、今後他の業者も追加される予定です。購入によって同館にもたらされた報酬は、コレクションやサービスの充実に用いられます。

Buy a Book and Support the Library via torontopubliclibrary.ca(Toronto Public Library 2013/3/6付けニュースリリース)
http://torontopubliclibrary.typepad.com/news_releases/2013/03/buy-a-book-and-support-the-library-via-torontopubliclibraryca-.html

Retail Affiliate Program and Privacy(Toronto Public Library)

オタワ公共図書館が電子書籍のアフィリエイトプログラム導入を計画中、トロントでもまもなく

YourOttawaRegion.comの2013年3月5日付け記事で、カナダのオタワ公共図書館が電子書籍のアフィリエイトプログラムの導入を計画していることが紹介されています。これは、2013年2月11日に同館の図書館協議会で承認されたもので、出版社と協力し、利用者が図書館のオンラインカタログ経由で電子書籍を購入した場合に、同館がいくらかの報酬を受け取るというものです。出版社との交渉はこれからの模様です。また、報酬率については、3~4%程度になると見られていますが、ある協議会メンバーは「我々は利用者に広告しているのだ。4~5%では低い」と考えているようです。また、同じくカナダのトロント公共図書館は、今後数週間で“Buy Now”と名付けられた同様のプログラムを開始する予定ということです。そこでは、大手書店チェーンのIndigoと提携し、紙書籍と電子書籍の販売に対して5%の報酬を受け取るようです。

Ottawa wants readers to buy books through library website(YourOttawaRegion.com 2013/3/5付け記事)

大学図書館員のブログ記事を発端とした出版社による名誉棄損の訴え 一部取り下げに

Edwin Mellen Press(EMP)社が、カナダのMcMaster大学と同図書館員Dale Askey氏を名誉棄損で訴えていた問題で、2013年3月4日付けのカナダのCBC等が、EMP社の起こした2つの訴えのうちMcMaster大学とAskey氏の双方に対して起こしたものについては、EMP社が訴えを取り下げたと報じています。ただし、残るAskey氏のみへの訴えについては継続中の模様です。

Edwin Mellen Press Drops Lawsuit Against McMaster Librarian Dale Askey (CBC 2013/3/4付けの記事)
http://www.infodocket.com/2013/03/04/edwin-mellen-press-drops-lawsuit-against-mcmaster-librarian-dale-askey/

Book publisher to drop lawsuit against McMaster librarian (Hamilton 2013/3/4付けの記事)
http://www.cbc.ca/hamilton/news/story/2013/03/04/hamilton-librarian-lawsuits-dropped.html

参考:

米国及びカナダにおける日本研究に関するダイレクトリーが公開

米国及びカナダにおける日本研究に関する情報のデータベース“Directory of Japanese Studies in the United States and Canada”が公開されました。様々なプログラム、研究者、図書館員、博士号候補生(doctoral candidate)、図書館、博物館、データベースなどの情報を検索できます。掲載されている情報は、国際交流基金がアジア学会(AAS)やカナダ日本研究学会と共同で2011~2012年に実施した調査に基づいています。国際交流基金がこのような調査を行うのは4回目になりますが、これまではその結果は印刷体として出版されており、データベース化されるのは今回が初ということです。

Directory of Japanese Studies
http://japandirectory.socialsciences.hawaii.edu/

New Online Japanese Studies Directory(CEAL News 2013/2/26付け記事)
http://cealnews.blogspot.jp/2013/02/new-online-japanese-studies-directory.html

日本研究調査 > 米州編(国際交流基金)

OCULのScholars Portalがカナダ初の「信頼できるデジタルリポジトリ」として認証される

カナダの大学図書館コンソーシアムOCUL(Ontario Council of University Libraries)の運営する“Scholars Portal”が、カナダで初めての「信頼できるデジタルリポジトリ」として認められました。これは、北米の研究図書館センター(CRL)の「信頼できるデジタルリポジトリのための監査及び認証(Trustworthy Repositories Audit & Certification:TRAC)」による監査を受け、このたび認証されたというものです。CRLから監査報告書が公開されています。なお、他に認証を受けているデジタルリポジトリには、Portico、HathiTrust、Chronopolisがあります。

Scholars Portal Audit Report 2013(CRL)
http://www.crl.edu/archiving-preservation/digital-archives/certification-and-assessment-digital-repositories/scholars_portal

Certification and Assessment(CRL)

カナダ・ダルハウジー大学図書館が3Dスキャナを導入し、3Dモデリングデータのリポジトリを公開

カナダのダルハウジー大学図書館が、その機関リポジトリのなかで“3D Model Repository”として、3Dスキャナでスキャンした3Dモデリングデータを公開しています。データはSTL形式で公開されており、3Dプリンタを用いて出力することができます。同大学は以前から3Dプリンタを導入しており、このほど3Dスキャナの導入も発表しました。その導入に関わった、大学院生のMichael Groenendyk氏らのチームが、3D Model Repositoryも立ち上げているようです。なお、Library Hi Techの31巻1号に、Groenendyk氏の3Dプリンタ導入の取組をまとめた論文が掲載されています。

3D Printing(Dalhousie University Libraries)
http://libraries.dal.ca/locations_services/services/3d_printing.html

Killam Memorial Library(Dalhousie University Libraries)
http://libraries.dal.ca/locations_services/locations/killam_memorial_library.html

コンテンツ配信