カナダ

E2086 - 環太平洋研究図書館連合(PRRLA)2018年総会<報告>

2018年9月16日から19日まで,環太平洋研究図書館連合(PRRLA;E1979参照)の2018年総会が米国・カリフォルニア大学バークレー校で開催された。12の国・地域の35の大学図書館から58人が出席し,日本からは筆者を含め東北大学附属図書館の職員2人が参加した。PRRLAの総会には通常図書館長と随行1人のみが参加できるが,今回は本学の館長及び副館長の都合が合わず,図書館職員2人での参加となった。他館においては複数年にわたり出席者が同一の場合もあり,職員同士の横のつながりが醸成されている様子がうかがえた。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2019年版を公開

2018年11月29日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2019年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

ダイレクトリーには、米国・カナダ・英国・オーストラリア・ドイツ・アイルランド・スウェーデン・ルーマニア・イタリア・カザフスタンの138の大学・研究図書館での出版活動について、各館ごとの担当部署、ウェブサイト、出版活動の概観、職員数、財源、OAのタイトル数、出版媒体、分野、査読誌の割合、APCが必要な学術雑誌の割合、出版プラットフォーム、デジタル保存戦略等がまとめられています。

機密解除されたカナダ政府文書のリポジトリ“Canada Declassified”が公開される

情報へのアクセス法(Access to Information Act)により機密解除されたカナダ政府文書のリポジトリ“Canada Declassified”は、2018年11月18日付けのTwitterにおいて、同日にリポジトリを正式公開したことを発表しました。

カナダ・トロント大の研究者らによるプロジェクトの成果であり、テーマ別展示やコレクションの閲覧、キーワード検索等が可能です。

リポジトリ上の記載によると、冷戦期を含む1945年から1991年までの資料を収録しており、そのほとんどはカナダ国立図書館・文書館(LAC)により機密解除された政府記録であるとしています。

また、ミッションとして次の3点を挙げています。

・政府又は他の情報源から取得した機密解除文書の保存・収集を目的とした、オープンソースのデジタルリポジトリの維持管理
・歴史的背景を踏まえた教育のための、機密解除文書を用いたオンライン展示のインタラクティブ・ウェブプラットフォームの構築
・新しい文書や、機密解除情報で明らかになったカナダの国際的役割の重要な側面に関する会議、イベント、フォーラム、ワークショップの主催、サポート

カナダの雇用・社会開発省、印刷物を読むことに障害がある利用者にサービスを提供する図書館を支援するプロジェクトNNELSへの助成を発表

2018年11月14日、カナダの雇用・社会開発省(Employment and Social Development)は、カナダ政府の「障害者の社会進出を促進するプログラム」(Disability Componentof the Social Development Partnerships Program: SDPP-D)の助成による、National Network for Equitable Library Service (NNELS)の拡充プログラムへの支援を発表しました。

NNELSは、州・準州公共図書館協議会(PTPLC)による、印刷物を読むことに障害がある利用者にサービスを提供する図書館を支援するプロジェクトです。

同プログラムは、点字・電子書籍・オーディオブックといった形式でのアクセスの拡充を目指すもので、出版者によるアクセシブルな形式での出版支援、アクセシブルな読書支援(新しいコンテンツの購入、図書館用電子書籍・オーディオブックアプリのテスト等)、点字資料の拡充(フランス語の児童書5点の点字版を作成し全ての州・準州の公共図書館行政庁に配布等)が重点項目として掲げられています。

北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”第361号を公開:アウトリーチ活動がテーマ

2018年11月6日、北米研究図書館協会(ARL)が報告書シリーズ“SPEC Kit”第361号を刊行しました。

アウトリーチの活動のタイプや実施対象、資金調達やスタッフ、企画、図書館外との協働等について会員館に調査が行われ、アウトリーチ活動の定義や、活動を主導する主体、プログラムの効果の測定方法等の点からまとめられています。

報告書では調査結果の他に、アウトリーチの使命と目的に関する声明や、プログラム、イベントの企画書、成果報告、職務記述書といった文書類の実例が紹介されています。

Outreach and Engagement, SPEC Kit 361, Published by ARL(ARL,2018/11/6)
https://www.arl.org/news/arl-news/4670-outreach-and-engagement-spec-kit-...

カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)オカナガン図書館内にオカナガン地域図書館(ORL)の分館が開設

2018年11月1日、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(UBC)オカナガン図書館に、オカナガン地域図書館(ORL)の分館が開設されました。

分館は大学図書館の1階にあり、報道によると、広さは250平方フィートで、机・椅子・コンピューター・書架が配置されており、所蔵している図書は少ないものの、ORLの蔵書を予約して週1回の配送により借りることができるようになっています。また、大学図書館が購入していない、娯楽やレクリエーションに関するオンライン資源も利用することが可能とのことです。

SPARC、オープン教育資源(OER)の採用が、学生等に10億ドルの節約をもたらしたと発表

2018年10月12日、SPARCは、オープン教育資源(OER)の採用が、学生・保護者・学校・政府に対して、10億ドルの節約をもたらしたと発表しました。

同日開催された第15回Open Education Conferenceで発表されたものです。

SPARCでは、2013年のOpen Education Conferenceにおいて、OERの採用により、2018年までに学生の支出を10億ドル節約するという課題を発表しています。

この3か月にSPARCと会員館で調査した結果、100を超す機関・個人による取組により、米国・カナダだけでなく世界中の4,000機関でOERを採用していることがわかったとしています。そして、最終的にはさらに増える可能性があるものの、以下のような計算に基づき、10億ドル節約されたとしています。

米国・カナダの高等教育:9億2,178万3,169ドル
米国・カナダのK-12教育:4,505万1,066ドル
米国・カナダ以外:3,850万ドル
合計:10億533万4,235ドル

次なる課題として、OERの便益を、財政的効果を超えて、教育学・イノベーション・社会的効果へ拡大させることをあげています。

Internet Archive(IA)、視覚障害者等への電子書籍サービスのアクセス拡大を発表

2018年10月11日、Internet Archive(IA)が、各種障害者向け電子書籍サービス利用有資格者や、提携機関に所属する視覚障害者等に対して、IAが提供する最新の電子書籍の貸出と、古い電子書籍の無料ダウンロードサービスの利用を可能とすると発表しました。

デジタル録音資料のダウンロードサービスNLS-BRAD、視覚障害者等向けのオンライン図書館Bookshare、カナダ・オンタリオ州大学図書館コンソーシアム(OCUL)が運営するデジタルリポジトリ“Scholars Portal”のサービス利用有資格者や、IAとの提携機関に所蔵している個人が、各サービス等のアカウントやIAの視覚障害者等専用の機関別アカウントを利用して、IAのサービスにログインできるようにするものです。

IAでは、図書館・学校・病院といった団体へも、同サービスへの参加を呼び掛けています。

マギル大学図書館、時祷書のデジタルコレクションを公開

カナダのマギル大学図書館が、2018年9月26日付けの同館ウェブサイトの記事で、同館が所蔵する時祷書(一般のキリスト教信者のために編まれた祈祷書)のデジタルコレクション“Horae: Collection of Books of Hours”の公開について紹介しています。

同コレクションはモントリオール美術館で2018年9月から行われている時祷書の展覧会“Resplendent Illuminations: Books of Hours from the 13th to the 16th Century in Quebec Collections”にあわせて公開されたものです。

カナダ国立図書館・文書館(LAC)、子ども向けSPレコードのレコードレーベル画像をFlickrで公開

2018年10月2日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、1918年から1962年にかけて作成された子ども向けSPレコードのレコードレベル画像をFlickrで公開したと発表しています。

英語やフランス語による童謡や著明な曲のレコードレーベルに加え、人形メーカーの販売促進のために作成されたレコードレーベル画像なども含まれています。

Images of Recordings for Children: 78rpm discs, 1918-1962 now on Flickr(LAC,2018/10/2)
https://thediscoverblog.com/2018/10/02/images-of-recordings-for-children-78rpm-discs-1918-1962-now-on-flickr/

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