動向レビュー

CA1931 - 動向レビュー:ビデオゲームの目録作成とメタデータモデルを巡る研究動向 / 福田一史

 今や、ビデオゲームは世界中で幅広く受容される文化資源となった。さらには、ビデオゲームをテーマとするカンファレンスが多数開催され、専門的にビデオゲーム開発を教える教育機関も各地に設置されるなど、多くの教育・研究実践が展開されている(1)

CA1923 - 動向レビュー:IFLA Library Reference Modelの概要 / 和中幹雄

 国際図書館連盟(IFLA)による3つの概念モデル、書誌データ全般を対象とするFRBR(CA1480参照)(1)、典拠データを対象とするFRAD(2)、主題典拠データを対象とするFRSAD(CA1713参照)(3)を統合した書誌情報に関わる新たな概念モデルIFLA Library Reference Model(IFLA LRM)(4)が、2017年8月にIFLAの専門委員会により承認され本文が公開された。

CA1922 - 動向レビュー:スカンジナビアにおける難民・庇護希望者に対する公共図書館サービス / 和気尚美

 2015年頃から顕在化した欧州難民危機により、北欧(1)に滞在する難民の数は急激に増加している。北欧諸国に難民申請する者の数は2014年には10万3,915人であったが、2015年には23万9,555人になった(2)。2017年3月に欧州連合(EU)が発表した統計によると、2015年および2016年の2年間に難民申請があった件数は、北欧全体で27万7,560件であり、これはEU全体での難民申請件数の約11.3%にあたる(3)

CA1907 - 動向レビュー:欧州における単行書のオープンアクセス / 天野絵里子

 欧州では、単行書のオープンアクセス(OA)を推進するさまざまな取り組みが行われている。2010年にOpen Access Publishing in European Networks(OAPEN)が人文・社会科学分野の単行書のOAについて実施した現況調査(E1038参照)によれば(1)、当時すでに世界中で多くの萌芽的な取り組みがなされていた。現在も単行書のOAを目指して多様なビジネスモデルが試されており、その持続可能性や学術書としての質の担保といったさまざまな側面についての議論が深められている。

CA1895 - 動向レビュー:デジタルレファレンスサービスの変化 / 渡辺由利子

An Answer for Everything: 10 Years of “Ask a Librarian”(あらゆる質問への答え:Ask a Librarianの10年)。2012年6月28日、このようなタイトルのお知らせが、米国議会図書館(LC)のウェブサイトに掲載された。インターネット上でレファレンスを受付けるAsk a Librarianのサービスが始まって10年が経ち、この間に58万件近くの問い合わせに答えてきたという内容であった。

CA1890 - 動向レビュー:英米のオーラルヒストリー・アーカイブから何を学ぶか / 梅崎 修

オーラルヒストリーという研究手法は、ここ20年、多くの学問分野の中に取り入れられてきた。オーラルヒストリーとは、人生経験の記憶をインタビューによって収集したオーラル(口述)の記録、もしくは、そのような記録を使った研究を意味する。

CA1889 - 動向レビュー:Web2.0の現在 / 川瀬直人

いまさらWeb2.0と訝しがる向きは多いかもしれない。オライリー(Tim O'Reilly)が“What is Web2.0”でWeb2.0の考え方を示したのは2005年であり、日本で梅田の『Web進化論』が話題となったのは2006年と、いずれも10年以上前のことである。Googleトレンドを見てもWeb2.0の登場のピークは2006年8月であり、最近言及する人は少ないのが見て取れる。First Monday誌では2016年にWeb2.0の10年と題する特集を組み、Web2.0全般に関する現時点での論考を集めている。本稿では図書館や学術情報流通といった観点から、昨今ではあまり言及されなくなったWeb2.0が、現在ではどのように様変わりをしたのかを概観する。

CA1888 - 動向レビュー:図書館で「ゲーム」を行なう / 井上奈智

あなたは、さすらいの宗教者となり、千年の眠りから目覚めようとする魔族の復活を阻止するべく、魔族の再生を目論むマッドサイエンティストや魔族の末裔と戦う。こんなストーリーが、図書館の一角で話されるかもしれない。図書館員が読み上げるストーリーテリングではなく、図書館利用者が参加するテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(以下、TRPGとする。)の世界の中で、である。

CA1883 - 動向レビュー:デジタル時代における国立図書館の蔵書構築―欧米国立図書館を対象とした調査報告― / 吉家あかね

デジタル形態の資料(以下、電子リソースとする)が普及し、様々な情報のネットワーク利用が急速に進む現代において、図書館の「蔵書」はもはや、有形物のみを意味するものではなくなっている。多くの図書館が電子リソースをその収集対象に加えている現在、図書館の蔵書構築の意味するところも大きく変化している。...

CA1882 - 動向レビュー:英国の国立公文書館・大英図書館における私文書の閲覧体制―利用者の視点から― / 奈良岡聰智

近代日本の政治外交史研究において、私文書(政治家、外交官など個人が残した日記、書簡、書類、写真など)が果たす役割は極めて大きい。戦後日本で、私文書の収集・保存・公開を先駆けて行ってきたのは国立国会図書館憲政資料室で、コレクションの量や多様性、文書の収集・保存のためのノウハウの蓄積、研究者とのネットワークの深さなどの点において、他を圧倒する存在である。...

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