オーストラリア

オーストラリア図書館協会、図書館情報学の教育と技能・雇用に関するレポートの2017年版を公表

2017年10月10日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、図書館情報学(LIS)の教育と技能・雇用に関するレポート“ALIA LIS Education, Skills and Employment Trend Report 2017” を公表しました。

報告書では、2010年から2015年の5年間で、労働者のなかでの図書館員の職は43.5%減少、図書館技術職では16.3%減少、図書館アシスタント職は12.4%減少していること、また、オーストラリア雇用省が、2022年にかけて、図書館員の雇用増加率を15.6%増、図書館技術職については安定的、図書館アシスタントは13%減と予測していることが紹介されています。

今後5年間は、図書館情報学に関する有資格者のポジションは漸増するものの、資格を持たない職員のポジションは大幅に減少することが予測されることや、図書館界の雇用が静的で欠員が生じにくい傾向が指摘されています。

OCLC Research、研究データ管理の実態に関する調査報告書シリーズの第2弾“Scoping the University RDM Service Bundle”を公開

2017年9月28日、OCLC Researchが、研究データ管理の実態に関する調査の報告書シリーズの第2弾“Scoping the University RDM Service Bundle”を公開しました。

今回の報告書では、第1弾の報告書を受けて、各大学のRDMサービスが、内外の要因・制度的要因・各大学の選択などの複雑な相互作用によって形成されていることをよりよく理解するために、世界の4つの研究大学(英・エジンバラ大学、米・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、豪・モナシュ大学、蘭・ヴァーヘニンゲン大学)における研究データ管理(RDM)サービスを考察したものです。

RDMは大学ごとに独自の内容であること、組織のニーズを満たすRDMサービスに焦点をあてることは必ずしもRDMに関する全ての領域のサービスを実施することを意味していない事、RDMサービスの3つの構成要素(教育・専門知識・キュレーション)各々でのサービス実施を考えている組織であっても重点を置く範囲や要素が異なる事、RDMサービスは大学の研究支援組織における対外的な顔の役割を果たすこと、RDMサービスは多かれ少なかれ外部のRDMサービスのエコシステムに接続していることが、図書館が考慮すべき点として指摘されています。

IFLA Journal、2017年10月号が刊行

国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の43巻3号(2017年10月)が公開されました。

発展途上国におけるリプロダクティブヘルスに関する情報ニーズと母親のリテラシー能力に関する文献レビュー、サハラ以南のアフリカ諸国の学術図書館とオープンサイエンスの普及における役割、ウガンダにおける大学図書館での統合図書館システムの導入とそれによる国家の発展への貢献、学術図書館におけるサービス革新のためのナレッジマネジメントの効果、図書館のインパクト評価のための方法と手順「ISO 16439」のレビュー、オーストラリアの2つの公共図書館による地域社会への関与の分析、といった論考が掲載されています。

Out Now: October 2017 issue of IFLA Journal(IFLA,2017/9/12)
https://www.ifla.org/node/11820

オーストラリア国立図書館、連邦政府機関のウェブサイトを収集・保存する“Australian Government Web Archive”に1,400万点のドキュメントを追加

2017年8月30日、オーストラリア連邦政府機関のウェブサイトを収集・保存するウェブアーカイブ“Australian Government Web Archive”(AGWA)に、バルク収集によって収集された1,400万点のドキュメント(1.9TB)が追加されたことが、オーストラリア国立図書館(NLA)が運営するウェブアーカイブPANDORAのTwitter公式アカウントで発表されています。

@NLAPandora(twitter,2017/8/30)
https://twitter.com/NLAPandora/status/902705884832268290

Australian Government Web Archive(NLA)
http://webarchive.nla.gov.au/gov/

オーストラリア・ニュージーランド両国の図書館間の資源共有促進を目的としたサービス“Trans Tasman Interlending”(文献紹介)

2017年8月にポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、オーストラリア国立図書館(NLA)のモニカ(SZUNEJKO, Monika)氏及びニュージーランド国立図書館(NLNZ)のケイ(FORAN, Kaye)氏による“Linking up Australia and New Zealand: Trans-Tasman collaboration and the evolving resource sharing ecosystem”と題する文献が公開されています。

2006年にオーストラリアとニュージーランドの図書館間での資源共有促進を目的に開発された“Trans Tasman Interlending”の概要と現状をまとめたもので、同サービスは、両国の国立図書館により、VDXソフトをベースとした“Trans-Tasman gateway”を介したシステム間の相互運用や集中型の課金制度により運用されてきました。

英・Jisc、大学や学界主導の学術出版に関する近年の動向についてまとめた報告書を公開

2017年7月6日、英・Jiscは、大学や学界主導の学術出版に関する近年の動向についてまとめた報告書“Changing publishing ecologies: A landscape study of new university presses and academic-led publishing”を公開しました。

英国では、学術出版への新規参入が増加し、学術コミュニケーション環境へ影響を与える可能性があることから、Jiscでは、2016年から、学界主導の学術出版事業(ALPs)や新しい大学出版や図書館主導の事業(NUPs)を含む組織的な出版に焦点をあてた研究プロジェクトを立ち上げており、今回の報告書はその成果となっています。

報告書では、近年の米国・欧州・オーストラリアにおける図書館による出版事業に関する文献レビューや、国際的な学界主導の出版事業、及び、それらの現状及び将来的な方向性が紹介されています。

E1937 - 図書館員に研究マインドを:実務と理論双方の発展のために

Theory without practice is empty;Practice without theory is blind. (実践なき理論は空虚であり,理論なき実践は盲目である。) 2017年2月,オーストラリア図書館協会(ALIA)は,同国のチャールズスタート大学との共同研究報告書“Relevance 2020 LIS Research in Australia”を公開した。

国立公文書館、オーストラリア国立公文書館所蔵日系企業記録を受入れ

国立公文書館が、オーストラリア国立公文書館(NAA)が所蔵する戦前の日系企業記録について、NAAからの寄贈の申出を受け入れることとし、2017年7月18日、両館間で、同記録の日本への移送に関する覚書を作成したと発表しています。

記録は、オーストラリア政府が第二次世界大戦時に接収し、戦後NAAに移管され、NAAのシドニー分館で管理されてきたものです。

横浜正金銀行、三菱商事、三井物産、日本綿花、山下汽船、大倉商事、野澤組等のオーストラリア国内の支店が1899年から1941年に作成した帳簿、通信、財務文書、写真等の企業記録が含まれ、文書箱約3,300箱(書架延長800メートル相当)の分量があります。

今後の予定ですが、2017年10月に同記録が日本に運搬され、2018年3月に受入及び寄贈式典が開催されます。受入の後、燻蒸や目録作成を行ない、寄贈から1年以内に利用提供が開始されます。

オーストラリア国立公文書館(NAA)所蔵日系企業記録の受入れについて(国立公文書館)
http://www.archives.go.jp/news/20170718.html

オーストラリア図書館協会、図書館デザイン賞2017の受賞館5館を発表

2017年6月19日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、初開催である図書館デザイン賞2017の受賞館を発表していました。

エントリーされた33館のなかから、審査で選ばれた公共・学校・大学・専門の各館種1館、及び、会員が選んだ1館のあわせて5館が選ばれています。

受賞館は以下の通りです。

・公共図書館:パース市図書館(西オーストラリア州)
・学校図書館:聖ヨセフナジーカレッジハンリー学習センター(クイーンズランド州ブーンダル)
・大学図書館:ウェスタンシドニー大学ジョン・フィリップス図書館(ニューサウスウェールズ州ペンリス)
・専門図書館:アラップ図書館(ニューサウスウェールズ州シドニー)
・会員賞:ジーロング地域図書館Geelong Library and Heritage Centre(ビクトリア州)

オーストラリア連邦議会、著作権法改正法案を可決:障害者の著作物へのアクセス促進及びデジタル教育環境下での著作物の利用促進等

2017年6月15日、オーストラリア連邦議会において、「1968年著作権法」の改正法案(Disability Access and Other Measures)が可決・成立しました。

・視覚、聴覚、知的障害者の著作物へのアクセス促進(2015年12月に批准した「マラケシュ条約」への対応)
・教育機関、図書館、アーカイブズ機関の著作権に関する条項の簡素化
・教育機関によるデジタル教育環境下で著作物の利用促進
・公表された著作物、未公表の著作物、国家著作物への、新しい著作権保護期間の設定

といった内容が盛り込まれています。

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