JISC(英国情報システム合同委員会)

デジタルリソースを長期間維持し続けていくための資金援助のあり方とは

2011年6月14日に、PorticoやJSTORを運営する非営利団体ITHAKAの調査研究部門ITHAKA S+Rが、英国情報システム合同委員会(JISC)の主導するStartegic Content Allianceの支援を受けて作成した、“Funding for Sustainability: How Funders' Practices Influence the Future of Digital Resources”と題するレポートを公開しました。このレポートでは、デジタルリソースに対する資金提供者とその資金の受領者に対して、資金提供の現状を解説するとともに、資金提供期間後の維持管理(sustainability)にあたっての改善点を指摘しているようです。欧州および北米の25以上の資金提供団体代表とのインタビュー調査の結果に基づき、レポートでは、資金提供者が事業の計画段階において様々な局面に関わっているものの、それは資金提供期間のごく初期に止まっており、長期間の維持管理に関しては資金を受ける機関に任せきりになっていること等を指摘しているようです。

Funding for Sustainability: How Funders' Practices Influence the Future of Digital Resources (PDF)

電子リソースの利用統計分析のためのオープンソースソフトウェア“Raptor”ver.0.1が公開

2011年6月1日に、英国情報システム合同委員会(JISC)の支援を受け、同国のカーディフ大学(Cardiff University)が開発を進めてきた“Raptor”の0.1版が公開されたようです。この“Raptor”は、オープンソースソフトウェアとして提供されているもので、教育機関のアクセスマネジメントシステムが作り出すログファイルを自動で分析し、利用者がアクセスしているリソースの情報を表示させることができるというもののようです。これにより教育機関は、提供している電子リソースの利用状況を知り、その評価に役立てることができるとされているようです。なお、この“Raptor”は、“Shibboleth IdP”や“EZproxy”、“OpenAthens LA”に対応しているようです。

Raptor
http://iam.cf.ac.uk/trac/RAPTOR

Raptor v0.1 available now (Raptor Blog 2011/6/1付けの記事)
http://iam.cf.ac.uk/trac/RAPTOR/blog#FirstRelease

Usage statistics provide insight into resources (Research Information 2011/6/2付けの記事)

研究者・研究支援スタッフから見たオープンアクセス(OA)とは?

英国情報システム合同委員会(JISC)の支援を受け、ノッティンガム大学研究コミュニケーションセンター(Centre for Research Communications)が進めているプロジェクト“Research Communications Strategy”が、2011年3月付けで“Current Issues in Research Communications: Open Access. the View from the Academy”と題するレポートを公開しました。このプロジェクトでは、研究コミュニケーションに関して戦略レベルで生起している課題をまとめ定期的にJISCに報告しているようで、今回公開されたレポートはその4回目にして、最後の報告となるようです。レポートでは、オープンアクセス(OA)に関する以下のような問いについてまとめられているようです。
・研究者と研究支援スタッフはOAに対してどのように考えているか?
・研究者や研究支援スタッフが望ましいと思う、学術コミュニケーションの別の選択肢はあるのか?
・今後のOAのアドヴォカシーはどのように唱えられるべきか?
なお、2010年3月以降これまでに公開された3篇の報告書も、プロジェクトのサイトで公開されています。

電子ジャーナルの保存状況を検索できる“PEPRS”のベータ版がリリース

2011年4月28日、英国情報システム合同委員会(JISC)のデータセンター・EDINAとISSN国際センターが“PEPRS” (Piloting an E-Journals Preservation Registry Service)のベータ版をリリースしました。PEPRSは電子ジャーナルがどの機関で保存されているかを調べることができる無料のレジストリサービスです。現在は、英国図書館(BL)、CLOCKSS、e-Depot、Global LOCKSS Network、Porticoという5つのアーカイブ機関が対象になっていますが、今後は他の機関も追加される予定とのことです。

PEPRS
http://peprs.org/

PEPRS Beta Service Survey (ベータ版に対するアンケートサイト)
http://www.surveymonkey.com/s/peprs-beta-service

図書館等に関わる知的財産権を学ぶeラーニング(英国)

2011年4月7日に、英国情報システム合同委員会(JISC)の進めているStrategic Content Allianceが、高等教育機関や博物館、図書館等に関わる知的財産権(IPR)をテーマにしたeラーニングのコース“IPR and Licensing module”を公開したようです。コースは動画やアニメーションを交えており、以下の6項目で構成されているとのことです。
1. IPRとライセンスの基礎(Introduction to IPR and licensing)
2. クリエイティブ・コモンズライセンス(Creative Commons licences)
3. 孤児作品と危機管理(Orphan works and risk management)
4. デジタル経済法(Digital Economy Act)
5. 第三者のコンテンツへのアクセスとその利用(Accessing and using third party content)
6. 権利を守り管理する(Protecting and managing rights)

IPR and Licensing module
http://www.web2rights.com/SCAIPRModule/index.html

英国近世・近代史歴史資料ポータル“Connected Histories”が公開される

2011年4月1日付けの英国情報システム合同委員会(JISC)のニュースによると、1500年から1900年までの英国の歴史資料へのアクセスを提供する、“Connected Histories”というポータルサイトが公開されたようです。この“Connected Histories”は、JISCの支援の下、ハートフォードシャー大学、ロンドン大学、そしてシェフィールド大学等が協同で開発したもので、議会資料や地図資料等を検索できるようです。具体的に“Connected Histories”で検索し、アクセスすることができるデジタルリソースは以下のようです。
・British History Online
・British Newspapers 1600-1900
・Charles Booth Online Archive
・Clergy of the Church of England Database 1540--1835
・London Lives, 1690--1800
・Old Bailey Proceedings Online, 1674--1913
・Origins Network
・Parliamentary Papers
・Printed Ephemera from the Bodleian Library

英国情報システム合同委員会(JISC)、孤児作品への図書館等の対応等を解説した文書を公開

2011年3月28日に英国情報システム合同委員会(JISC)は、図書館や博物館、文書館、そして大学等の公的機関が、著作権者が不明となっているいわゆる孤児作品(Orphan Works)にどのように対処したらよいか、また、今後孤児作品を生み出さないために、どのように対応すべきか等を説いた文書“Briefing Paper on Managing Orphan Works”を公開しています。

Briefing Paper on Managing Orphan Works
http://www.jisc.ac.uk/media/documents/publications/programme/2011/scaorphanworksbp.pdf

OCLC Researchとケンブリッジ大学、オープンなメタデータ提供に関する研究プロジェクトを共同実施へ

OCLCの研究調査部門OCLC Researchと英国ケンブリッジ大学が、メタデータをオープンに継続的に提供するための研究プロジェクトを共同で実施するようです。ケンブリッジ大学の“COMET”((Cambridge OPen METadata)プロジェクトが、同大学の図書館の書誌データの一部を様々なフォーマットのlinked dataとして提供し、その入手可能性について検証を行うようです。提供されるデータには、OCLCのメタデータスキーマであるFAST(Faceted Application of Subject Terminology)やVIAF(Virtual International Authority File)の標目も付与されるとのことです。プロジェクトの期間は6か月で、英国情報システム合同委員会(JISC)が資金提供を行うとのことです。

研究者が「アドバンストICT」を利用する際に、その研究機関はどのようにサポートするべきか(英国)

2011年2月14日に、英国情報システム合同委員会(JISC)は、研究者が「アドバンストICT」(Advanced ICT)を利用する際に、その研究機関がどのように支援するかについてまとめたレポートを公表しています。「アドバンストICT」とは、研究協力やデータシェアリングのためのツール等を意味するようです。レポートでは、研究者をICTに関する熟練度等でタイプ分けするとともに、支援内容について研究機関の職制に応じた解説と提言をしているようです。

Review of models of advanced ICT support for researchers
http://www.jisc.ac.uk/whatwedo/programmes/researchcommunities/modelsofsupport

Supporting researchers with advanced digital technologies : an approach for institutions (2011/2付け JISCのBriefing Paper)
http://www.jisc.ac.uk/media/documents/publications/briefingpaper/2011/bpsupportingresearchers.pdf

図書館の利用と学生の業績との相関関係を統計的に実証するプロジェクトが開始(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)が進めている研究プロジェクト“JISC Activity Data programme”の一つとして、“Library Impact Data Project”というプロジェクトが、2011年2月1日から7月31日まで行われるようです。このプロジェクトは、図書館の利用と学生の業績との間の相関関係を統計的に実証することを目的としているもので、図書館リソースの利用が少ない専門分野が明らかになることで、これにより、図書館サービスの改善にどの分野で注力すべきか、そのターゲットを絞ることにつながると説明されているようです。なお、プロジェクトは、英国のハダースフィールド大学 (University of Huddersfield)や、ド・モンフォール大学(De Montfort University)等、8大学が参加しているようです。

Library Impact Data Project
http://library.hud.ac.uk/blogs/projects/lidp/

Recently Released: Blog For The Just Underway Library Impact Data Project (2011/2/5付け Resource Shelfの記事)

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