JISC(英国情報システム合同委員会)

英国情報システム合同委員会(JISC)が2012年8月から保証有限責任会社に

2012年2月29日、英国情報システム合同委員会(JISC)が、組織改革を行い、8月1日から保証有限責任会社(company limited by guarantee)になると発表しました。この組織改革は、英国の厳しい財政事情を受け、英国高等教育助成会議(HEFCE)の委任によってJISCが2011年2月に公表した提言に拠るものとされています。新会社は、当初は持ち株会社として設立され、その後徐々に現在JISCが行っている業務を移行して予定とのことです。新JISCが焦点を当てる領域として、ネットワークやクラウドサービス等の「インフラサービス」、データホスティングやデータ管理等の「データ及びコンテンツサービス」、教育・研究支援や機関経営を中心とする「ソリューションサービス」の3つが挙げられています。

JISC announces new structure to reshape for the future(JISC 2012/2/29付けプレスリリース)
http://www.jisc.ac.uk/news/stories/2012/02/jiscreshapes.aspx

JISC's transition to 2012
http://www.jisc.ac.uk/aboutus/hefcereview.aspx

英国情報システム合同委員会(JISC)、大学でのIT活用に関するアイディアを募集するウェブサイト“JISC Elevator”ベータ版を公開

2012年2月21日、英国情報システム合同委員会(JISC)が、大学におけるIT活用等に関するアイディアを募集するウェブサイト“JISC Elevator”のベータ版を公開しました。このサイトに投稿されたアイディアは、英国の高等教育・継続教育機関の教職員や学生によって投票が行われ、一定の票を得たものに対しては、JISCが最高10,000ポンドの助成を行うかどうかを検討するというしくみのようです。プレスリリースでは、アイディアの対象として、電子書籍に関するイノベーション、学生主導のプロジェクト、研究・教育のゲーミフィケーション等の例が紹介されています。助成対象のプロジェクトは4月中には決定し、7月には完了することが想定されているようです。

JISC Elevator
http://elevator.jisc.ac.uk/

学位論文のオープンアクセス化の現状や公開への障壁に関する調査報告書が発表される(英国)

英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)図書館とUK Council for Graduate Education(UKCGE)が、共同で、“Electronic doctoral theses in the UK: a sector-wide survey into policies, practice and barriers to Open Access”という報告書を公表しました。同報告書は、英国情報システム合同委員会(JISC)の助成を得て2010年に行われた、学位論文のオープンアクセス(OA)化の現状、各機関の方針、公開への障壁等に関する調査の結果をまとめたもので、英国内の144の高等教育機関から回答が得られたとされています。その結果、以下のようなことが判明したそうです。

・5年後には、回答機関の81%が学位論文をOAで公開していることになる見込みである。
・回答機関の50%が機関リポジトリを開設している。
・回答機関の63%が学位論文の電子投稿を受け付けており、49%が電子投稿を義務化している。
・学位論文公開に当たっての最大の障壁は、それらが個人情報等の取扱注意な内容(sensitive content)を含んでいることである。
・電子的学位論文の長期保存については注目が薄い。

英国内の学術図書館の共同ナレッジベースを開発する“Knowledge Base+”プロジェクトのブログが開設

英国情報システム合同委員会(JISC)と英国高等教育助成会議(HEFCE)から委任されてJISC Collectionsが進めている“Knowledge Base+”プロジェクトのブログが開設されたそうです。最初の投稿は2012年1月16日のものとなっています。この“Knowledge Base+”プロジェクトは、英国内の学術図書館の共同ナレッジベースを開発して、各機関における電子リソース管理業務を支援することを目的としたもので、現在はそのフェーズ1(2011年8月~2012年8月)の途中となっています。プロジェクトのウェブサイトによると、フェーズ1の成果物として以下のものが想定されているようです。

(1)KB+プラットフォーム
(2)KBARTフォーマットでの出版情報
(3)購読情報
(4)ライセンス情報
(5)利用統計
(6)アラートサービス
(7)タイトルの選択、更新、キャンセル等に関するツール

Knowledge Base+(ブログ)
http://knowledgebaseplus.wordpress.com/

Knowledge Base+(プロジェクトのページ)
http://www.jisc-collections.ac.uk/KnowledgeBasePlus/

研究者らは学術情報をどのように利用しているか、そして図書館資料の持つ価値は? 英JISC Collectionsが調査報告書を公表

英国のJISC Collectionsが、2012年2月1日付けの調査報告書“UK Scholarly Reading and the Value of Library Resources”を公開しました。これは、米国テネシー大学の情報・コミュニケーション研究センターのCarol Tenopir教授が、2011年に、雑誌論文へのアクセスを中心とした学術情報の利用(reading)に対して研究者らはどのような価値を感じているかを調査した結果をまとめたもので、調査対象は英国内の6つの高等教育機関とされています。調査内容には、図書館資料が利用できない場合に研究者らがどうするかという点も含まれており、その場合、17%の学術情報が図書館以外の代替情報源からは取得できず、学術成果の価値が低下するだろうと述べられています。この研究は、同センターの“Lib-Value”プロジェクトの一部とのことです。

UK Scholarly Reading and the Value of Library Resources: Summary Results of the Study Conducted Spring 2011 (PDF文書:139ページ)

米CRL、カナダCRKN、英JISC Collectionsが人文・社会科学分野のデータベース導入等で国際的な協力へ

北米の研究図書館センター(CRL)、カナダの研究知識ネットワーク(CRKN)、英国のJISC Collectionsが、人文・社会科学分野の主要なデータベースへのアクセスを向上させるために国際的な協力をするという同意に至ったと発表されています。三者は、データベースの契約や意思決定ツールにおいて協力することは重要かつ可能であるという結論に至ったとされています。今後はそれぞれの国で共通するニーズの把握、重要なデータベースの評価、試験的な共同契約プロジェクト等も構想されているそうです。

CRL Will Work with JISC, CRKN (CRL 2012/1/23付けニュース)
http://www.crl.edu/news/7582

参考:
E209 - ナショナルサイトライセンス計画で非営利法人を設立(カナダ)
http://current.ndl.go.jp/e209

大規模データ解析を活用した人文・社会科学研究助成プログラム“Digging into Data Challenge”、受賞14チームが発表

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)や全米人文科学基金(NEH)、英国の情報システム合同委員会(JISC)や芸術人文科学研究評議会(AHRC)等の8つの研究助成団体の公募による、大規模データ解析を活用した人文・社会科学研究プロジェクトに対する助成プログラム“Digging into Data Challenge”の受賞14チームが、2012年1月3日に発表されたようです。受賞したのはカナダ、オランダ、英国、米国からの14のチームとのことで、総額480万ドルの助成金が贈られるようです。

Digging into Data Challenge
http://www.diggingintodata.org/

IMLS and Partners Award $4.8 Million for “Digging Into Data” Projects (IMLS 2012/1/3付けの記事)
http://www.imls.gov/imls_and_partners_award_4.8_million_for_%E2%80%9Cdigging_into_data%E2%80%9D_projects.aspx

NEH Announces Winners of 2011 Digging Into Data Challenge (NEH 2012/1/3付けの記事)

リポジトリ担当者向けの実践ガイド“Embedding Repositories”(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)の助成を受けて行なわれている、リポジトリ支援ネットワークRepositories Support Project(RSP)が、“Embedding Repositories”というウェブサイトを公開しているようです。RSPは、これまでリポジトリをその提供機関のシステムやポリシー、ワークフローの中に「はめ込む」ことに焦点を当てた多くのプロジェクトが行われ、その成果は様々なウェブサイトやブログ等で紹介されてきたものの、それらを一元的に提供できるものがなかったとして、この“Embedding Repositories”ではそれらを集約して主にリポジトリ担当者向けに情報提供を行うようです。

Embedding Repositories: A Guide and Self-Assessment Tool
http://www.rsp.ac.uk/embeddingguide/

RSP Embedding Guide (Repositories Support Project 2011/12/13付けの記事)
http://rspproject.wordpress.com/2011/12/13/rsp-embedding-guide/

参考:

英国研究会議(RCUK)、研究者が研究成果の価値を伝えるのに役立つ「研究成果システム」を公開

英国研究会議(RCUK)は、研究者および研究機関が研究成果に関する情報をRCUKに提供するためのウェブベースのシステムとして「研究成果システム」(Research Outcomes System:ROS)を開発し、2011年11月24日に公開したようです。RCUKは、このROSの利点として、研究成果情報を研究助成期間およびその後においてもいつでも追加することができること、既存のデータを高等研究機関独自の情報システムからアップロードが可能で省力化に繋がること等を挙げており、2006年4月以降に英国の芸術・人文科学研究会議(Arts and Humanities Research Council)やバイオテクノロジー・生物学研究会議(Biotechnology and Biological Sciences Research Council)等から研究助成を受けた全研究者を対象にその利用を求めているようです。ROSプロジェクトを担当したSue Smart氏は、ROSはRCUKの助成研究の意義と英国の経済及び社会への貢献を示すのに役立つものであるとコメントしているようです。RCUKは今後も英国情報システム合同委員会(JISC)とともに、大学や研究助成機関、研究者等からの意見を基に、研究成果情報のマネジメントに関する課題に取り組んでいくとしています。

図書館の利用と学生の業績との相関関係を調べる“Library Impact Data Project”の発表資料(英国)

英国のハダースフィールド大学など8大学が、2011年2月1日から7月31日まで、図書館の利用と学生の業績との間の相関関係を統計的に実証することを目的として行っていた“Library Impact Data Project”の発表資料が公開されていました。同プロジェクトでは、学生の成績を4種類(First-class = 1、Upper second class = 2:1、Lower second class = 2:2、Third-class = 3)に分け、2005年度~2009年度の5年間における貸出冊数、電子リソースログイン数、入館数などについて調査したようで、PowerPoint資料のp.13やp.17にグラフが掲載されています。

The Library Impact Data Project. In: Internet Librarian International 2011, 27-28 October 2011
http://eprints.hud.ac.uk/11659/

The End is Nigh… (Library Impact Data Project 2011/10/22付け記事)
http://library.hud.ac.uk/blogs/projects/lidp/2011/10/22/the-end-is-nigh/

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