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電子情報保存

「持続可能なデジタル保存」に向けて:ブルーリボン・タスクフォースが最終報告書を公表

2007年、デジタル保存とアクセスの経済的な持続可能性について研究する「持続可能なデジタル保存・アクセスのための国際ブルーリボンタスクフォース」が、全米科学財団(NSF)とアンドリュー・W・メロン財団が協同で出資し、米国議会図書館(LC)、米国国立公文書館・記録管理所(NARA)、図書館情報資源振興財団(CLIR)、英国情報システム合同委員会(JISC)によって設立されました。2008年には研究結果の中間報告が発表されていましたが、このほど最終報告書(Sustainable Economics for a Digital Planet: Ensuring Long-term Access to Digital Information )がまとめられ、刊行されました。

Blue Ribbon Task Force issues final report: Sustainable preservation of our digital knowledge base must be a priority
http://www.oclc.org/news/releases/2010/201011.htm

Wikipediaを使ってパブリックアートの情報を保存する取り組み(米国)

インディアナ大学パデュー大学インディアナポリス(IUPUI)が、Wikipediaを使ってパブリックアートの情報を収集・保存する取り組み“Wikipedia Saves Public Art”を始めています。手始めとして、IUPUIの学生・教職員がインディアナポリス市内のパブリックアートの写真や情報を集めているとのことです。

IUPUI Launches Unique Global Project to Save World's Public Art(IUPUIのニュースリリース)
http://newscenter.iupui.edu/4501/IUPUI-Launches-Unique-Global-Project-to-Save-Worlds-Public-Art

WikiProject Wikipedia Saves Public Art
http://en.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:WikiProject_Wikipedia_Saves_Public_Art

大学図書館による科学データの長期保存を支えるインフラ構築プロジェクトに2,000万ドル助成金(米)

米国ジョンズ・ホプキンス大学Sheridan図書館は、米国科学財団(NSF)から2,000万ドル(18億円)の支援を受け、5年間の科学データアーカイビングプロジェクト“Data Conservancy”に取り組むということです。このプロジェクトは、増え続ける科学データの長期保存を支えるインフラを構築し、それを通じて、新しい科学的発見を促すことを目標にしています。

JHU Receives $20 million NSF Grant for Data Curation and Preservation(ジョンズ・ホプキンス大のプレスリリース)
http://eng.jhu.edu/wse/at-the-school/johns-hopkins-university-sheridan-libraries-awarded-20-million-from-the-nsf/

PRESS RELEASE: $20 million US archiving project lead selects Tessella as key team member(プロジェクトのパートナーを務めるコンサルティング会社のプレスリリース)

光学・光通信学の国際的学会が電子書籍の保存についてPorticoと提携

光学・光通信学の国際的学会SPIEは、現在刊行している93冊の電子書籍と、今後刊行される電子書籍の保存について、米国の電子ジャーナルアーカイビング事業であるPorticoと提携することを発表しました。すでに2007年にSPIEはPorticoに参加しており、電子ジャーナルの保存では提携済みです。

SPIE to Preserve E-Books in Portico(Poritcoのプレスリリース)
http://www.portico.org/news/020210.html

Digital Preservation: SPIE to Preserve E-Books in Portico
- Resource Shelf 2010/2/8付けの記事
http://www.resourceshelf.com/2010/02/08/digital-preservation-spie-to-preserve-e-books-in-portico/

E1018 - デジタル時代の政府刊行物の永続提供に向けて(米国)

電子ジャーナルのアーカイブ事業等を行っている非営利団体Ithakaの研究調査部門であるIthaka S+Rは,北米研究図書館協会(ARL)と全米各州の州立図書館機構長の会(Chief Officers of State Library Agencies;COSLA)から委託を受け,「連邦政府刊行物寄託図書館制度」(FDLP)についての調査研究を実施した。その調査結果をまとめた報 告書“Documents for a Digital Democracy”が2009年12月に公表された。FDLPは,米国政府印刷局(GPO)が連邦政府の刊行物をとりまとめて印刷し,全米の寄託図書館 に無償で配布する制度で,19世紀初頭にその原型が確立したとされている。この調査では,デジタル時代となった21世紀において,政府情報への無償アクセ スを永続的に提供するというFDLPの掲げる目的を実現するために必要な活動についての考察が行われている。...

E1017 - オランダ王立図書館,2010‐2013年の戦略計画を発表

オランダ王立図書館(KB)はこのほど,2010年から2013年までの戦略計画(E549参照)を作成し,公表した。KBは,「人と情報を結びつける (bring people and information together)」をミッションとする。このミッションの下,デジタル化の影響を受けて情報提供のあり方が激変する中でKBが影響力を持つために,「オ ランダの全ての出版物及びオランダについて書かれた全ての資料に,誰でも,どこからでもアクセスできるようにする」「オランダの(学術)情報インフラにお いて中心的な役割を担う」「国内的,国際的に,デジタル情報への永続アクセスを促進する」というビジョンを掲げている。さらにこのビジョンを達成するた め,5つの戦略的優先事項を挙げている。...

“Portico”は「信頼できるリポジトリ」との評価が発表される

米国・カナダの研究図書館・大学図書館のコンソーシアムである研究図書館センター(CRL)は、2009年に、電子ジャーナルアーカイビング事業“Portico”と、共同デジタルリポジトリ事業“HathiTrust”について監査を実施しました。そのうち、Porticoについての評価結果が公表され、「信頼できるデジタルリポジトリ」(trustworthy digital repository)であるとの評価が出されています。監査は、リポジトリの利用者としての立場から、その信頼性等を調査する目的で実施されているとのことです。

Portico Certified as Trustworthy Digital Repository by the Center for Research Libraries(2010/1/25付けPorticoのアナウンスメント)
http://www.portico.org/news/012510.html

Portico Report(CRLによる報告(2010/1/10付け))
http://www.crl.edu/archiving-preservation/digital-archives/certification-and-assessment-digital-repositories/portico

米国議会図書館、オンライン出版物の納本制度を2010年2月から暫定的に開始へ

米国議会図書館(LC)の納本制度を所管する著作権局は、オンラインのみの出版物の納本についての暫定規則(interim regulation)の適用を2010年2月24日から開始すると発表しています。これは、これまで納本義務が免除されていたオンラインのみの出版物について、著作権局からの要求があればそのコピー等を納本しなければならなくなるというもので、まずは電子逐次刊行物(electronic serials)が要求の対象となるとのことです。規則には、完全版(complete copy)の定義の修正や、電子逐次刊行物における最良版(best edition)の基準なども含まれています。

Copyright Office Adopts Interim Regulation on Mandatory Deposit Governing Certain Works Published Only Online(著作権局のウェブサイトのNews)
http://www.copyright.gov/newsnet/

Mandatory Deposit of Published Electronic Works Available Only Online(2010/1/25付けFederal Registerの該当部分)

英国図書館とデジタル保存連合が、能力開発の分野で協力へ

英国図書館(BL)とデジタル保存連合(DPC)が新たに覚書を交わし、デジタル情報保存に関する研修とスキル開発の分野で協力関係を結ぶことになりました。

Preserving our digital heritage(BLのプレスリリース)
http://www.bl.uk/news/2010/pressrelease20100122b.html

デジタル保存連合
http://www.dpconline.org/

【イベント】デジタル情報資源の長期保存等についての国際シンポジウム(2月、東京)

2010年2月19日(金)に、デジタル情報資源の長期保存とデジタルアーカイブの長期利用についての国際シンポジウムが、国立国会図書館(NDL)で開催されます。NDLと筑波大学知的コミュニティ基盤研究センターが共同で開催するもので、アメリカ、オーストリア、シンガポールから招いた研究者による講演、NDLによる調査報告、それらに基づいた意見交換が行われるとのことです。

ディジタル情報資源の長期保存とディジタルアーカイブの長期利用に関する国際シンポジウム
http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/20100219.html

BioMed Central、電子ジャーナルアーカイビングプロジェクトに参加

世界最大のオープンアクセス誌出版社であるBioMed Centralが、電子ジャーナルのアーカイビングを手がける2プロジェクト、PorticoとCLOCKSSとそれぞれ提携することを発表しました。プレスリリースによると、どちらのプロジェクトにおいても、BioMed Centralの全論文コレクション6万件以上がアーカイブの対象となるようです。

BioMed Central Joins CLOCKSS to Archive its Open Access Articles
- Resourse Shelf 2010/1/14付けの記事
http://www.resourceshelf.com/2010/01/13/biomed-central-joins-clockss-to-archive-its-open-access-articles/

Portico to Preserve Open Access Content from BioMed Central
(Porticoのニュースリリース)
http://www.portico.org/news/011210.html

参考:
CA1645 - 電子ジャーナルのアーカイビングの現状:レポートE-Journal Archiving Metes and Boundsを中心に

日立製作所、石英ガラスを用いた超長期のデジタルデータ保存技術を開発

日立製作所は、石英ガラスがデジタルデータを長期的に保存できるストレージとして有用であることを確認したと発表しています。耐熱性・耐水性に優れている石英ガラスの内部にレーザーで刻印したデジタルデータの読み出しを実現する、発光ダイオードを用いた光断層撮影法を開発し、その技術により検証を行ったとのことです。経年劣化の実験では、デジタルデータのパターンの画像のコントラストが10%低下するまでに11万年、30%低下するまでに3億2千万年以上かかるという結果が得られたとのことです。

石英ガラス内部のデジタルデータを読み出す発光ダイオードを用いた光断層撮影法を開発(2009/12/1付け日立製作所のニュースリリース)
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2009/12/1201a.html

日立、石英ガラスにデータ書き込み長期保存する次世代記憶技術を開発(2009/12/1付け日刊工業新聞の記事)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0320091201aaaa.html

日立、石英ガラスにデータ書き込み長期保存する次世代記憶技術を開発(2009/12/1付けasahi.com
の記事)

過去のある時点でのウェブサイトへ簡単にアクセスできるシステム“Memento”

NewScientistの記事で、米国ロス・アラモス研究所の研究員Herbert Van de Sompel氏が開発している“Memento”というウェブ技術が紹介されています。ブラウザに「タイム・トラベル」モードを加えることにより、ウェブサイトの過去のある時点でのページに簡単にアクセスできるようにするものとのことです。

Time-travelling browsers navigate the web's past (2009/11/16付けNewScientistの記事)
http://www.newscientist.com/article/dn18158-timetravelling-browsers-navigate-the-webs-past.html?DCMP=OTC-rss&nsref=tech

The Internet Time Machine from the Momento Project(2009/11/17付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/11/17/the-internet-time-machine-from-the-momento-project/

Memento Demos(デモ画面)
http://www.mementoweb.org/demo/

E995 - IIPCオープンミーティング及びワーキンググループ<報告>

第6回電子情報保存に関する国際学術会議(iPRES2009;E990参照)の共催会議の一つとして,IIPC(CA1664参照)オープンミーティン グが,米国サンフランシスコのミッションベイ・カンファレンスセンターを会場として,約150人の参加者を集めて,2009年10月7日に開催された。ま た10月8日に同会場で,IIPC加盟機関による「保存」及び「提供」ワーキンググループ(WG)が開催された。国立国会図書館(NDL)からは筆者が参 加した。...

E993 - データの長期保存にはマイクロ+光ディスクを-国際規格誕生

2009年6月,国際標準化機構(ISO)から,デジタルデータを長期的に保存するための国際規格として,ISO 11506:2009“Document management applications -- Archiving of electronic data -- Computer output microform (COM) / Computer output laser disc (COLD)”が刊行された。...

英国の王立協会と王立化学協会が“CLOCKSS”に参加

学術情報資源の協同保存プロジェクト“CLOCKSS”は、英国の王立化学協会(The Royal Society of Chemistry)と王立協会(the Royal Society)が同プロジェクトに参加することになったと発表しています。

CLOCKSS Welcomes Two New Publishers: Royal Society of Chemistry and Royal Society(2009/11/9付けCLOCKSSのNews)
http://www.clockss.org/clockss/News

Digital Preservation: Two New Publishers Join CLOCKSS(2009/11/9付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/11/09/digital-preservation-two-new-publishers-join-clockss/

E990 - 第6回電子情報保存に関する国際学術会議(iPRES2009)<報告>

第6回電子情報保存に関する国際学術会議(iPRES2009)が,米国サンフランシスコのミッションベイ・カンファレンスセンターを会場として,2009年10月5日から6日の2日間にわたり開催された。国立国会図書館(NDL)からは筆者が参加した。...

LC、ウェブアーカイビングについての解説ビデオをウェブサイトに掲載

米国議会図書館(LC)は、デジタル保存についてのビデオシリーズの一つとして、ウェブアーカイビングについての解説ビデオ(約3分)をウェブサイトに掲載しています。収集対象の選択、許諾手続き、収集の技術、アクセスの確保、の4つが主な課題であるとしています。

Web Archiving
http://www.digitalpreservation.gov/videos/webarch09/
(台本)
http://www.digitalpreservation.gov/videos/docs/webarchiving_video_transcript.pdf

Video: Web Archiving (Library of Congress)(2009/10/10付けPeter Scott's Library Blogの記事)
http://xrefer.blogspot.com/2009/10/video-web-archiving-library-of-congress.html

CA1696 - 動向レビュー:デジタル情報資源の管理・保存にいくらかかるのか?-ライフサイクルコストを算出する試み“LIFE” / 村上浩介

図書館が電子資料やデジタル形式の録音・映像資料を蔵書とし、また図書館の活動の中に所蔵資料のデジタル化やウェブ上の情報の収集・蓄積などを加えるようになってから、短くはない年月が経過した。この時の経過につれて、このようなデジタル情報資源を長期に保存し、また利用に供していくことに関する、紙の資料とは異質の多くの課題が顕在化してきている。たとえば、多くの図書館が所蔵しているであろうレーザーディスク(LD)の場合、再生装置の生産が2009年に終了した(1)。また、かつてのワープロ専用機で作成された文書の場合、今日の標準的なパソコンの環境ではもはや読むことができない、と言った具合に。...

4.5 対策が必要な電子書籍の保存

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■印刷資料だけの保存では不十分
現在では紙の資料だけでは、時代の実相を知ることはできなくなっていることは明らかである。今日の図書館は印刷資料だけではなく、膨大な電子資料の収集を視野に入れる必要がある。
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