電子ジャーナル

英国・アイルランドの80を超す大学図書館が、Taylor & Francis社のライセンス契約内容の変更を拒否する公開書簡に署名

2018年2月13日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)は、英国及びアイルランドの80を超す大学図書館が、Taylor & Francis社の電子ジャーナルのライセンス契約の内容の変更を拒否する公開書簡に署名したと発表しています。

これまでの契約では、当年度及び同社がデジタル化を開始した1997年以降のコンテンツへのアクセスが可能でしたが、新しいライセンス契約の内容は、20年以上前のコンテンツへのアクセスには別途の契約が必要となるものとなっていると説明されています。

Libraries reject Taylor & Francis opportunistic change of contract(SCONUL,2018/2/13)
https://www.sconul.ac.uk/news/libraries-reject-taylor-francis-opportunistic-change-of-contract

韓国・教育部と韓国教育学術情報院(KERIS)、2017年の大学図書館統計を公開

2018年2月5日、韓国・教育部が韓国教育学術情報院(KERIS)と共同で、「2017年大学図書館統計分析」を公表したと発表しています。

全国423の大学図書館の蔵書数、利用状況、資料購入費などといった図書館運営の現況調査を行なったもので、教育部が毎年実施しています。

発表されている結果の概要は以下の通りです。

・在学生1人当たりの所蔵冊数は64冊(4年制:72冊、専門大学:33冊)
・在学生1人当たりの貸出冊数は6.5冊で毎年減少。
・在学生1人当たりの電子ジャーナル・電子書籍等の利用は261.7回で毎年増加(2013年比177%増)
・在学生1人当たりの資料購入は10万1,000ウォン(前年比4.1%増)

Taylor & FrancisとCode Oceanが提携を発表 論文内でコードを共有・実行可能に

2018年1月30日、Taylor & Francis社と、研究者・技術者向けに学会・会議予稿集内で公開されたコードを発見・実行するためのプラットフォーム、Code Oceanが提携したことを発表しました。

この提携により、今後Taylor & Francis社の刊行する電子ジャーナル掲載論文内に、Code Oceanのウィジェットを組み込むことができるようになります。このウィジェットでは研究に用いられたコード(プログラム)を共有するだけでなく、実際の研究データに対し実行することもできるとのことです。

Portico、SAGE社が刊行していた21の雑誌と米国心理学会のデータベースの提供を開始

2018年2月2日、電子学術情報アーカイブPorticoが、出版者からの提供が終了した21の雑誌と1つのデータベースについて、Porticoからの提供を開始したと発表しました。

21の雑誌はすべてSAGE社が刊行する雑誌で、かつてLibertas Academica社から刊行されていたオープンアクセス(OA)雑誌です。元々OA雑誌であったため、PorticoからもOAで提供されます。

もう一方のデータベースについては、米国心理学会が提供していた書評等のデータベース、PsycCRITIQUESです。こちらはPortico参加機関を対象に提供されます。

Portico Access Alert: SAGE and the APA(Portico、2018/2/2付け)
https://www.portico.org/news/portico-access-alert-sage-apa/

Springer Nature社、“Metadata Downloader”を公開

2018年1月31日、Springer Nature社が、“Metadata Downloader”を公開しました。

これまでのMARC downloaderを機能強化したもので、図書館の目録担当者が、容易に同社製品のメタデータの更新データをダウンロードし、図書館の目録に追加したり、図書館が契約しているコンテンツをリスト化できるようにしたものです。データはKBARTの形式でもダウンロードできます。

メタデータのダウンロードの際には各種オプションを設定できるほか、その設定をブックマークしておくことも可能です。

これにあわせ、同社では、SpringerLinkに搭載しているコンテンツのデータの更新頻度を増やすとしています。

国立大学図書館協会、プレスリリース「大学における学術雑誌購読の危機的状況が深刻化」を公表

2018年1月18日、国立大学図書館協会が、プレスリリース「大学における学術雑誌購読の危機的状況が深刻化」を公表しました。

今後の対応として、

(1)各大学は、JUSTICE の活動を通じた価格抑制の努力を続けつつ、短期的にはそれぞれの財政状況や研究分野の特性に応じた学術雑誌購読の見直しを進めることが求められます。
(2) 一方で、学術雑誌の価格上昇は、論文の書き手であり読み手である研究者自身にも関わる問題です。中長期的には、研究成果の流通や研究評価のあり方を見直し、海外の学術出版社に依存した学術情報流通の構造そのものを改革し、学術雑誌の購読によらない学術情報流通モデルであるオープンアクセスへの転換を図っていくことが必要です。本協会はオープンアクセスの推進に積極的に関わっていきます。

と述べられています。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”とElsevier社が契約締結で合意

2018年1月17日、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館からなるコンソーシアム“FinELib”が、Elsevier社と契約を締結したと発表しています。

契約期間は3年間で、13の大学、11の研究機関、11の応用科学大学から、Science Directに搭載された1,850誌へのアクセスを可能とする内容となっています。

また、同国の研究者が、Elsevier社のジャーナル(購読誌約1,500誌、OA誌約100誌)で学術成果をオープンアクセス(OA)で公表する際のAPC(論文処理加工料)を半額とする内容も含まれています。

韓国の大学コンソーシアムが長期間の交渉の末、エルゼビア社と契約締結 ScienceDirectへのアクセス遮断直前

2018年1月15日付けのScience誌記事で、韓国の大学コンソーシアムが長期間にわたったこう着状態の末、エルゼビア社とScienceDirectの契約締結に至ったと報じています。エルゼビア社がScienceDirectへのアクセス遮断を実行するとしていた2018年1月12日の直前に、同意に至ったとのことです。

韓国では2017年5月に300以上の大学図書館から成るコンソーシアムが組まれ、42のデータベース等に関する契約交渉が行われていました。ScienceDirectについては、2019年度分について、前年比4.5%の値上げを要求するエルゼビア社に対し、コンソーシアム側はパッケージ中に多くの小規模な、あまり読まれない雑誌が含まれているとし、譲歩を要求していました。最終的に3.5~3.9%の値上げで両者は合意しました。

米国物理学協会(AIP)、刊行するすべての雑誌でページチャージ、カラーチャージを廃止

2018年1月5日、米国物理学協会(AIP)は、2018年1月から、刊行するすべての雑誌で論文掲載時のページチャージ(ページ数に応じて支払う掲載料)とカラーチャージ(カラーページ数に応じて支払う料金)を廃止することを発表しました。これらはオープンアクセス(OA)雑誌におけるAPC(論文処理加工料)とは異なり、購読型雑誌においても著者に対し課されていた料金です。

AIPが発行する雑誌のうち、Journal of Applied PhysicsとApplied Physics Lettersの二誌では2017年6月に既にページチャージ等が廃されていました。それらに加えて、今回新たに10誌以上の査読誌において、ページチャージ等が廃止されました。

なお、AIPは2016年に著作権ポリシーを改訂し、出版直後から、エンバーゴなしで、著者最終版のグリーンOA化が認められるようになっています。AIPのリリースでは、CHORUSやI4OCの活動にも参加していることにも言及しています。

LIS Newsが選ぶ2017年の図書館・図書館情報学関連の10大ニュース(米国)

2017年12月15日、図書館や図書館情報学に関するニュースを掲載している米国のブログLIS Newsが、同ブログが選ぶ2017年の10大ニュースを発表しています。

1.ヘイトスピーチと言論の自由の境界線についての図書館員の議論

2.麻薬による死亡の撲滅の最前線に立つ公共図書館

3.“Little Free Library”への批判

4.Springer Nature社、ケンブリッジ大学出版局(CUP)のコンテンツへの中国からのアクセス制限

5.米・ジョージア州立大学の電子リザーブ訴訟が継続中

6.「ネットの中立性」の終わり

7.マイロ・ヤノプルス(Milo Yiannopoulos)氏の著書の出版取りやめ

8.トランプ大統領に対する米国図書館協会(ALA)の声明

9.Elsevier社を巡る問題

10.フェイクニュースと戦う図書館員

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