電子ジャーナル

韓国大学図書館連合会、韓国政府に対し電子ジャーナルの購読料交渉への支援を要請

2018年11月13日付けの韓国・聯合ニュースが、韓国大学図書館連合会が、政府に対し電子ジャーナルの購読料への交渉を支援し、研究情報インフラを構築する長期的な戦略を構築するよう声明を発表したと報じています。

同連合会は、毎年2千億ウォン以上の購読費と約600億ウォンの論文掲載料が流出しているとし、出版者側は莫大な資金を基に専門家の支援を受けている一方、大学図書館の交渉担当者は専門家からの支援も財政的支援を受けていないとし、電子ジャーナル購読の改善のための努力を政府・大学総長・研究所長に求めています。

同連合会では、10月23日に電子ジャーナルの購読料交渉のための非常対策委員会を立ち上げているとのことです。

대학도서관연합회 "전자저널 구독료 감당 못할 수준…지원 필요"(聯合ニュース,2018/11/23)
http://www.yonhapnews.co.kr/society/2018/11/13/0706000000AKR20181113121000004.HTML

CLOCKSS、プロジェクトが終了した場合のコンテンツ長期保存継続計画を発表

2018年11月5日、電子ジャーナルのアーカイブプロジェクトCLOCKSSは、仮に将来同プロジェクトが終了した場合でも、コンテンツの長期保存が継続できるよう、4大学がコンテンツ保存の役割を担っていくことを発表しました。

2018年11月時点で、CLOCKSSには日本を含む世界の300以上の図書館、260以上の出版社が参加しており、米・スタンフォード大学が開発したLOCKSSの技術を用いて、参加出版社のコンテンツを収集し12の大学図書館・学術機関(アーカイブ・ノード)で分散保存する取組みを行っています。

同プロジェクトが終了した場合、12のアーカイブ・ノードのうち、米・スタンフォード大学、英・エディンバラ大学、独・フンボルト大学、カナダ・アルバータ大学の図書館が、CLOCKSSが担っていたコンテンツ保存の役割を引き継ぐとしています。

フランスのコンソーシアムCouperin、Springer Nature社が購読料の値下げに応じることを発表

2018年10月16日、フランスの学術機関のナショナルコンソーシアムCouperinは、Springer Nature社が購読料の値下げに応じることを発表しました。今回の交渉は約21か月間続き、値下げは購読料とAPCの二重支払の解消のために行われます。

今回の契約は、前回の契約よりも雑誌の数を少し減らし1,121誌の購読となります。2018年から2020年の3年間で購読料を値下げするオプションが複数示されており、最初に大きく割引し2年目以降は少しずつ値上げする案と、3年間で段階的に割引を行う案があります。

プレスリリースでは、2018年10月10日現在、80近くの機関がいずれかのオプションを選択のうえ購読を更新し、約10機関は更新しないことを決定し、約30機関はまだ最終的な決定を下していないとしています。

Springer Nature、オープンデータバッヂに関するパイロットを開始

2018年10月8日、Springer Nature社はデータ共有の習慣を研究者に奨励することを目的に、データ共有についての基準を満たした論文にオープンデータバッヂを付与するパイロットプログラムを開始したと発表しました。

同プログラムでは、データの可用性について論文中に明記されており、どこからデータにアクセスできるかが示されていること、データセットが公開リポジトリに登録されていること、DOI等の恒久的識別子がデータセットに付与されていること等の基準を満たした論文がバッヂ付与の対象となります。パイロットプログラムはBMC Microbiology誌を対象に実施され、最初のバッヂは2018年9月半ばに付与されたとのことです。

独・De Gruyter社と英・Jisc Collections、オープンアクセス(OA)出版について合意

2018年10月4日、独・De Gruyter社は、高等教育機関に代わってデジタルコンテンツ等の契約交渉を行っている英・Jisc Collectionsと、オープンアクセス(OA)出版で合意したと発表しています。

英国の参加機関に対して、同社の電子ジャーナルへのアクセスを提供するとともに、同社の出版物からOAで学術成果を出版するにあたって、APC(論文処理費用)を割り引く内容です。

De Gruyter and Jisc Collections sign journal and open access agreement(De Gruyter,2018/10/4)
https://www.degruyter.com/dg/newsitem/296/de-gruyter-and-jisc-collections-sign-journal-and-open-access-agreement

京都大学図書館機構、ノーベル生理学・医学賞の受賞が決定した本庶佑特別教授の受賞関連論文を集めたリンク集を公開

2018年10月3日、京都大学図書館機構が、ノーベル生理学・医学賞の受賞が決定した本庶佑特別教授(高等研究院副院長)のノーベル賞受賞関連論文を集めたリンク集を公開しました。

本庶佑 高等研究院副院長・特別教授のノーベル賞受賞関連論文リンク集を公開しました(2018年10月3日公開)(京都大学図書館機構,2018/10/3)
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1379630

参考:
京都大学、益川敏英名誉教授のノーベル賞受賞論文を機関リポジトリで公開
Posted 2008年10月10日
http://current.ndl.go.jp/node/9021

EBSCO社、2019年の学術雑誌価格上昇の予測値を5~6%と発表

2018年9月20日、EBSCO社が、2019年における大学・医学図書館向けの学術雑誌の価格上昇の予測値を公表しました。これによると、全体として5~6%(外国為替レートを考慮しない場合)の上昇になると予測されています。

EBSCO Information Services Releases Serials Price Projection Report for 2019(EBSCO,2018/9/20)
https://www.ebsco.com/news-center/press-releases/ebsco-information-services-releases-serials-price-projection-report-2019

ケンブリッジ大学出版局(CUP)、論文共有サービスCambridge Core Shareの恒久化・拡大を発表

2018年9月19日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、2017年12月から試行していた学術プラットフォームCambridge Core上での論文共有サービス、”Cambridge Core Share”を恒久的な機能とするとともに、対象文献を拡大することを発表しました。

Cambridge Core Shareは、著者また購読者が出版者版の論文について、閲覧のみ可能な版へのリンクを生成し、電子メールやSNS等を通じて他者と共有できるサービスです。CUPの発表によれば、10カ月間の試行期間中に6,0000以上のリンクが生成され、当該リンクを通じての月間閲覧数は14,000回以上にまで伸びているとのことです。これを受け、CUPは同機能を恒久的に提供することを決定するとともに、対象となる雑誌を現在の250誌超から、CUPの全雑誌へと拡大する予定であるとしています。また、試行期間中は2016年以降出版の論文しかサービス対象となっていませんでしたが、現在は1997年以降に出版された論文にまで範囲を拡大したとのことです。

三田図書館・情報学会、『Library and Information Science』誌の冊子体廃止、完全電子化を目指すと公表

2018年8月5日、三田図書館・情報学会は同会の刊行する学会誌『Library and Information Science』誌について、冊子体を廃止し、完全電子化を目指すと公表しました。詳しい日程や手順については「決まり次第、お知らせいたします」とされています。

完全電子化の方針は三田図書館・情報学会将来構想ワーキンググループの答申により示されたものです。背景には学会の財政上の問題、電子ジャーナル化・オープンアクセス化の必要、編集委員会・事務局の負担減少の必要があるとされています。今後の方針として、冊子体の廃止と電子ジャーナル化、オープンアクセス化(エンバーゴ有・APCは課さない)、国際標準の導入等が提言され、2018年6月6日の運営委員会でこれらを含む今後の方向性が承認されたとのことです。

三田図書館・情報学会(トップページの「ニュース」に8月5日付けで完全電子化を目指す報告を掲載)
http://www.mslis.jp/

BioMed Central(BMC)が化学工学領域のオープンアクセス雑誌を創刊 生命医学分野以外にもブラントポートフォリオを拡大

2018年7月18日、生命医学分野のオープンアクセス(OA)出版事業を手掛けてきたBioMed Central(BMC)が、新たに”BMC Biomedical Engineering”と”BMC Chemical Engineering”の2誌を創刊することを発表しました。後者は生命医学分野ではなく、化学工学領域を対象とします。いずれも現在、投稿が受け付けられています。

BMCは2000年から生命医学分野のOA出版事業を行っていますが(当初は独立企業、後にSpringer社に買収され、現在はSpringer Natureの一部門)、今後はブランドポートフォリオを物理学・応用科学領域にも拡大していくとされています。近日中にこれらの領域の雑誌の追加創刊も予定されているとのことです。

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