電子ジャーナル

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Elsevier社との契約を更新しないと発表

スウェーデン・Bibsamコンソーシアムが、Elsevier社との契約を更新しないと発表しています。

Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)が2018年5月16日に発表したもので、同国政府が設定した2026年までのオープンアクセス(OA)を達成するための要件を満たすモデルをElsevier社が提示できなかったことによるものです。

参加館の研究者は現在の契約条件に基づき、引き続き1995年から2017年にかけて発行された論文にはアクセスできますが、2018年6月30日以降にElsevier社のプラットフォームで公開された論文は利用できなくなります。

カナダ研究図書館協会(CARL)、加盟館の2016・2017年度分の電子ジャーナル及びデータベースのライセンス契約料に関するデータを公表

2018年5月11日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、大学図書館の加盟館がカナダ研究知識ネットワーク(Canadian Research Knowledge Network:CRKN)を通じてライセンス契約した2016・2017年度分の電子ジャーナルとデータベースの利用料のデータセット及び集計表を公表しました。

CARLの持続可能な学術コミュニティ構築のためのロードマップ“Scholarly Communications Roadmap”において、加盟館間でのライセンス情報の透明性向上の必要性を指摘しており、その一環として公表されたものです。

ただし、同データは会員館を網羅しておらず、掲載分についても、ライセンス契約全てを含んではいないと説明されています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、Code Oceanとの提携を発表

2018年4月12日、英国のケンブリッジ大学出版局(CUP)は研究者・技術者向けに学会・会議予稿集内で公開されたコードを発見・実行するためのプラットフォーム、Code Oceanとの提携を発表しました。

Political Science Research & Methods (PSRM)誌がCUP最初のCode Ocean導入誌となります。電子ジャーナルプラットフォーム上に組み込まれたウィジェットにより、論文内でコードを実行することが可能になります。

Cambridge University Press and Code Ocean Announce Partnership(CUP、2018/4/12付け)
http://admin.cambridge.org/about-us/news/cambridge-university-press-and-code-ocean-announce-partnership/

マルウェアに感染したOAジャーナル(記事紹介)

2018年3月29日、クロフォード(Walt Crawford)氏が、自身のブログに“Malware in OA”と題する記事を掲載しています。

記事によると、同氏がゴールドOAのOAジャーナルをスキャンしたところ、マルウェアに感染していると認められたのは410誌でした。2017年は67誌でした。2018年も2017年も感染が認められたのは3誌でした。国別では30か国で感染例が認められ、インドネシアが287誌、ブラジルが41誌、ウクライナが13誌などとなっています。

感染が認められた410誌を一覧にしたエクセルファイルも公開されています。

Malware in OA(Walt at Random, 2018/3/29)
https://walt.lishost.org/2018/03/malware-in-oa/

感染が認められたOAジャーナルの一覧
https://waltcrawford.name/mal_doaj_all.xlsx

フランスのコンソーシアムCouperin、Springer Nature社と2018年のSpringerコレクションのナショナルライセンス契約を締結しないと発表

2018年3月30日、フランスの250を超す学術機関からなるナショナルコンソーシアムCouperinが、Springer Nature社と、Springerコレクションに関して、2018年のナショナルライセンス契約を締結しないと発表しました。

同コレクションへのアクセスは2018年4月1日までとなります。

Couperinでは、APC(論文処理加工料)支払によるオープンアクセス(OA)論文の増加、購読料とAPCの二重支払の解消、Springerコレクションの利用減少などから、購読料の減額交渉を13か月間にわたって行なってきましたが、合意できませんでした。

JSTOR、ユーザ登録すると閲覧のみであるものの無料で論文にアクセスできるサービスの改善を発表

2018年3月29日、JSTORが、研究機関等に所属していない独立研究者を対象に実施している、ユーザー登録(無料)すれば、閲覧のみであるものの、無料で論文アクセスできるサービスの改善を発表しています。

これまでは同時に3記事にアクセスでき、オンライン上の専用の棚から14日後以降に削除できる内容でしたが、今回の改善により、30日間ごとに6論文へのアクセスが可能となります。

JSTOR’s free read-only access gets simpler(JSTOR,2018/3/29)
https://about.jstor.org/news/jstors-free-read-access-gets-simpler/

これからの学術情報システム構築検討委員会、「電子リソース管理システムの利用可能性の検証について(2017年度最終報告)」を公表

2018年3月29日、これからの学術情報システム構築検討委員会の電子リソースデータ共有作業部会が、「電子リソース管理システムの利用可能性の検証について(2017年度最終報告)」(2018年3月28日付)を公表しました。

同部会で実施している、電子リソース業務のワークフロー改善に関する検討結果で、2017年度に実施した、Ex LibrisのAlmaを利用した電子リソース業務のワークフロー検証報告です。

2018年度は、検証結果をもとに実運用時におけるさらなる課題の洗い出しを進めるとし、実際の業務で発生するものと同一の情報を図書館サービスプラットフォーム(LSP)に登録し、試行的な業務運用を行なうとしています。

電子リソース管理システムの利用可能性の検証について(2017年度最終報告)の公開について(これからの学術情報システム構築検討委員会,2018/3/29)
https://www.nii.ac.jp/content/korekara/2018/03/2017.html

CLOCKSSに新たに5の出版者が参加

2018年3月27日、電子ジャーナルのアーカイブプロジェクトCLOCKSSは、新たに5の出版者がCLOCKSSに参加したことを発表しました。

これにより、CLOCKSSに参加している出版者は、240を超えました。

CLOCKSS Announces the Participation of Additional Publishers(CLOCKSS, 2018/3/27)
https://clockss.org/clockss/News#0327

参考:
CLOCKSSに22の出版者、図書館が参加:日本からは4つの大学が参加
Posted 2016年6月13日
http://current.ndl.go.jp/node/31784

Springer Compact(オフセット契約)によるオープンアクセス(OA)の状況

2018年3月22日、オープンアクセス(OA)におけるAPC(論文処理加工料)の透明性が高く、効率的な管理体制の構築を目的とするドイツの団体INTACTが、Springer Nature社のオフセット契約モデルSpringer CompactによるOAの実現状況に関する調査結果をブログで公開しました。

オフセット契約とは電子ジャーナルのビッグディール費用とAPCを一括して機関が支払うモデルです。INTACTの調査では、オーストリアの大学図書館協会、ドイツのマックス・プランク・デジタル・ライブラリ(MPDL)、オランダのVSNU、スウェーデンのBibsamコンソーシアム、そしてイギリスのJISCのデータを用い、2016~2017年のSpringer Compact対象雑誌について、OA論文の割合や、そのうちオフセット契約の結果OAになったものの割合等を調査しています。

Public Knowledge Project(PKP)、最初の20年間の活動を振り返る報告書を公開

オープンソースの電子ジャーナル出版システム“Open Journal Systems(OJS)”等を開発・提供しているPublic Knowledge Project(PKP)が、活動開始から20年を過ぎたことを受け、最初の20年間を振り返る報告書”Understanding the Audience of the Public Knowledge Project’s Open Source Software”を公開しています。

同報告書は開始から20年を経たPKPが、今後どのような方向を目指して活動していくかを考えるために、外部団体の助成を受け実施した、利用者コミュニティ等へのヒアリングを中心とするコンサルテーションの結果をまとめたものです。報告書では専門家パネルや50人の個人に対するインタビュー、カンファレンスの開催等を通じて、PKPが開発・提供するOJSは広く活用され、価値あるものとなっていることが確認されたとしています。一方で、PKPの問題点として、OJSの更新速度の遅さに対する利用者のフラストレーション、OJSに関連するサービスや、OJS以外に提供しているソフトウェアの認知度の低さ、オープンソースソフトウェアでありながら「閉鎖的な」プロジェクトと思われていること、等が指摘されています。

ページ