障害者サービス

米・メイン州立図書館とメイン州立公文書館、同州の歴史史料のクラウドソーシングでのテキスト化プロジェクトを開始

2017年3月3日、米・メイン州は、メイン州立図書館とメイン州立文書館が、同州の歴史史料をより利用しやすくするために、“Digital Maine Transcription Project”を開始すると発表しています。

同州のデジタルリポジトリ“DigitalMaine”を用いて実施するもので、“DigitalMaine”上で、利用者に対して、歴史史料の内容を入力する機能を提供し、それにより史料の全文検索を可能とさせる計画です。また、テキスト化された史料は、視覚障害者等への読み上げソフトに対応させます。

同プロジェクトは、職員が、米国国立公文書館(NARA)やスミソニアン協会が実施した同種の事業を見て計画したとのことです。

Maine State Archives, Library launch Digital Maine Transcription Project(米・メイン州,2017/3/3)
http://www.maine.gov/sos/news/2017/archivesdigitalproject.html

図書館空間の再設計と読書文化の振興:シンガポールコミュニケーション・情報通信省の2017年の計画

2017年3月6日、シンガポールのイブラヒム(Yaacob Ibrahim)コミュニケーション・情報通信大臣は、下院予算委員会において、同省の2017年の計画の要点として、国民が人生を通じて共に学び、学習ニーズを満たすためのテクノロジーを導入するための基盤としての図書館空間の再設計と、読書文化振興のための民間セクターとの連携について説明しています。

まず、図書館空間の再設計としては、今年リニューアルオープンする以下の4館の説明を行なっています。

〇センカン公共図書館
・10歳から14歳までの子どもが、話し合ったり創造的な活動をするための柔軟な座席配置が可能なスペースの配置
・推薦された電子書籍(シンガポール国立図書館委員会(NLB)のモバイルアプリからのダウンロードが可能)を閲覧できるインタラクティブなディスプレイの設置

〇ブキ・パンジャン公共図書館
・音響や照明を使える子ども用読み聞かせルームの配置

〇タンパインズ地域公共図書館 
・3Dプリンターや共同作業スペースの配置

〇ベドク公共図書館
・高齢者向けの大活字本を備えた専門室の配置

日本図書館協会障害者サービス委員会、「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドラインQ&A」を公開

2017年3月3日、日本図書館協会(JLA)障害者サービス委員会が、「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドラインQ&A」を公開しました。

「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドライン」に関して寄せられた質問をQ&A形式にまとめたものです。

日本図書館協会・障害者サービス委員会 お知らせ
http://www.jla.or.jp/portals/0/html/lsh/index.html 
※「図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドラインQ&A (2017年3月3日更新)」とあります。

図書館における障害を理由とする差別の解消の推進に関するガイドラインQ&A(日本図書館協会・障害者サービス委員会)
http://www.jla.or.jp/portals/0/html/lsh/guidelineqa.html

韓国国立中央図書館、国内の障害者資料を統合検索・利用できる「国家代替資料統合検索システム」に新機能を追加

韓国国立中央図書館(NLK)が、2017年3月から、国内で所蔵されている障害者資料を統合検索・利用できる「国家代替資料統合検索システム」(DREAM)を更新し、以下の新機能を追加すると発表しています。

・英文用読み上げシステム“Text To Speech”の搭載
・ソフトのインストールが不要な「画面解説映像資料」1,500点の追加
・音声認識による資料検索機能
・SNSを通した文章共有機能
・ハングル辞典、英語辞典との連携機能
・韓国教育学術情報院(KERIS)、韓国科学技術情報研究院(KISTI)の資料検索結果との連携機能
・LGサンナム図書館のDAISY資料の提供(視覚障害者として登録されたNLKの会員のみ)
・聴覚障害者用「映像資料館」アプリの改善

韓国・釜山広域市立市民図書館、「幸福な本の分かち合い」事業で集まった書籍3,000冊を少年院に寄贈

韓国・釜山広域市立市民図書館が、「幸福な本の分かち合い」事業で集まった書籍3,000冊を釜山少年院に寄贈したと発表しています。

「幸福な本の分かち合い」事業は、書店に読み終えた本を持参すると、本代の一部を返還してもらえるもので、書店に持ち込まれた本は、文化格差・情報格差解消を目的に「小さな図書館」(地域密着型の小規模読書施設)等に寄贈されます。

少年院に寄贈された書籍は刊行から3年以内のもので、読書の楽しみを感じることができるものから専門書まで多様なものが含まれているとのことです。

시민도서관, 부산소년원에 도서 기증(釜山市,2017/2/10)
http://news.pen.go.kr/04/01_report.php?m=view&p=b008&uid=81719&page_num=1&keyfield=subject&key=%B5%B5%BC%AD%B0%FC

韓国国立中央図書館、点字・録音化された詩を検索・利用できる「詩コレクション」を公開へ

韓国国立中央図書館(NLK)が、点字・録音化された詩を検索し、利用することができる「詩コレクション」を2017年3月に公開すると発表しています。

公開時点では47冊の詩集からの4,470篇の詩が収録されており、今後順次拡大していく予定です。

詩集のタイトルや、個々の詩のタイトルから検索ができ、ダウンロードして利用することができます。また、国家代替資料共有システム(DREAM)のアプリからも利用可能です。

韓国国立中央図書館、障害者のための図書館資料無料配達サービスの対象を拡大

韓国国立中央図書館(NLK)が、2017年2月1日から、これまで、視覚障害者1~6級、登録障害者1~3級、国家有功傷痍者1~3級など約128万人を対象としていた、障害者のための図書館資料無料配達サービス「책나래서비스」(本の翼サービス)の対象を、登録障害者1~5級、国家有功傷痍者1~5級などに拡大すると発表しています。拡大の結果、これまでの倍の、251万がサービス対象となるとのことです。

公共図書館の資料を検索可能とするなど、同サービスのウェブサイトの改善もあわせて行っています。

2배로 확대되는 장애인 무료 책 배달 책나래 서비스(NLK,2017/1/31)
http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=8933&notice_type_code=3&cate_no=0

韓国国立中央図書館、視覚障害者100名を対象に、視覚障害者等向けのオンライン図書館Bookshareの年間利用料と利用方法の支援を行なうと発表

2017年1月12日、韓国国立中央図書館(NLK)は、視覚障害者100名を対象に、米国のBenetech社が運営する視覚障害者等向けのオンライン図書館Bookshareの年間利用料と利用方法の支援を行なうと発表しています。

応募期間は1月16日から2月20日までとなっています。

NLKでは、2012年から、毎年100名の視覚障害者を対象に、英語資料へのアクセスを支援するために、この支援事業を行なっています。

시각장애인 영어권 자료 이용 무료 지원(NLK,2017/1/12)
http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=8915&notice_type_code=3&cate_no=4

参考:
Bookshare、ダウンロード数が1,000万件に到達
Posted 2016年9月21日
http://current.ndl.go.jp/node/32581

視覚障害者等のためのオンライン図書館“Bookshare”の現状
Posted 2009年10月15日
http://current.ndl.go.jp/node/14912

CA1881 - 動向レビュー:韓国の国立障害者図書館と図書館での障害者サービスの現状 / 孫 誌衒

米国議会図書館(LC)、障害者向けデジタル録音資料の利用が簡単になるソフトウェア“BARD Express”をリリース

2017年1月4日、米国議会図書館(LC)の視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Physically Handicapped:NLS)が、NLSのデジタル録音資料のダウンロードサービスBARD(Braille and Audio Reading Download)の利用に役立つソフトウェア“BARD Express”をリリースしました。

BARDのデジタル録音資料の検索・ダウンロード・保存が簡単になるとのことです。また、使用方法を解説したビデオや図書館職員のためのガイドなどのサポートも提供されます。

BARD Expressの開発者はソフトウェア開発者のKirk Saathoffです。彼の妻と息子はNLSのBARDサービスの利用者であり、妻がPCを使っていて時々イライラしているのを見ていたようです。

Library of Congress Launches New Software to Simplify Download of Braille and Audio Reading Material(LC, 2017/1/4)
https://www.loc.gov/item/prn-17-001?loclr=ealn

参考:

インドの刑務所が受刑者向けに電子図書館サービスを開始(記事紹介)

インドの英字紙The Hinduの2016年11月27日付の記事が、インド・ケーララ州の中央刑務所に、まもなく、インド南部では初となる電子図書館が設置され、受刑者が電子書籍を利用できるようになると報じています。

受刑者の読書習慣を促し、社会や生活に対する物の見方を良い方向に転換させる事を目的にしており、館内のパソコンで閲覧できるほか、Amazonの電子書籍リーダーKindleも提供されます。

受刑者の読書への要望は強いものの、セキュリティ面で、限られた数しか図書館内に本を置けない事に対応するもので、電子書籍の利用方法についての訓練を受けることで、受刑者のデジタルリテラシーの涵養を図ることも目的としているようです。

E-library for inmates at Kerala jail(The Hindu,2016/11/27)
http://www.thehindu.com/news/national/kerala/E-library-for-inmates-at-Kerala-jail/article16710539.ece

参考:
E1592 - 少年院法改正の経緯と条文における「読書」への言及について
カレントアウェアネス-E No.264 2014.08.07
http://current.ndl.go.jp/e1592

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