資料管理

HathiTrustの参加館、印刷資料1,600万冊の共同管理を提案

HathiTrustに参加する50の図書館が、HathiTrustのプログラムのもと、総計1,600万冊以上の印刷資料を、25年間共同管理(Shared Print)することを内容とした提案を行なっていると、2017年5月24日付のHathiTrust Updateが報じています。

これは、HathiTrustのデジタルライブラリに搭載されている450万タイトル分にあたり、全体の60%に相当します。

HathiTrustでは、双方の義務を明確にするため、図書館と締結する覚書(MOU)や指針を策定しており、2017年6月の理事会で覚書が承認され、早ければ、2017年秋にはMOUを締結し、共同管理が実行される計画となっています。

日本図書館協会(JLA)、学校史などの地域資料の破損被害について調査結果を公表、声明を発表

2017年5月19日、日本図書館協会(JLA)は、学校史などの地域資料の破損被害について、調査の結果を公表し、声明を発表しました。

JLAは、学校史などの地域資料の被害状況について、5月11日に47の都道府県立図書館に、各都道府県下の公立図書館の被害状況について、5月17日までに回答するよう依頼しました。

その結果、5月19日19時現在、回答があった47都道府県のうち、27都道府県が被害があったと回答しました。被害館数は65館、被害冊数は合計356冊、被害ページは合計2,484ページとなっています。

また、JLAは、5月19日付でJLA理事長名義の声明を発表しました。地域資料という貴重な資料が破損されたことは誠に残念であるとして、図書館資料を人々の共有財産として大切に扱い、後世の人々に伝えられるようお願いしています。

地域資料等の破損被害について(JLA, 2017/5/19)
http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx?itemid=3310

日本アーカイブズ学会(JSAS)、国立公文書館から提案された「日本におけるアーキビストの職務基準」に対して意見を提出

2017年2月5日、日本アーカイブズ学会(JSAS)は、国立公文書館から提案された「日本におけるアーキビストの職務基準」に対する意見を、2016年7月30日付で提出したことを発表しました。

この基準は、アーキビストを養成するための教育・育成体制や資格制度の確立を見据え、日本におけるアーキビストに関する職種と要件について、国立公文書館が2016年3月18日付で取りまとめたものです。収集・保存・利用というアーキビストの職種(job)ごとに、課業(task)・仕事(work)とアーキビストに求められる要件が整理されています。

人材育成については、2016年3月にまとめられた「国立公文書館の機能・施設の在り方に関する基本構想」で、重要な課題として指摘されています。

「日本におけるアーキビストの職務基準」に対する意見(JSAS, 2017/2/5)
http://www.jsas.info/modules/news/article.php?storyid=297

日本におけるアーキビストの職務基準(PDF: 6ページ)
http://www.jsas.info/modules/20170205/20160318.pdf

関連:
国立公文書館の機能・施設の在り方等に関する調査検討会議 2016年11月30日開催 第17回 配布資料一覧(内閣府)

米国現代言語協会の印刷物の未来に関するワーキンググループが、印刷物の管理に関するホワイトペーパーの作業草案を公開

2016年12月16日、米国現代言語協会(MLA)の印刷物の未来に関するワーキンググループが、ホワイトペーパー“Concerted Thought, Collaborative Action, and the Future of the Print Record”の作業草案を公開しました。

要約によると、本ホワイトペーパーは、(1)図書館で所蔵されている多くの印刷物に含まれる文化遺産は、保存され、将来にわたって利用できるようにする必要がある(2)文化遺産を維持するための必要な解決策は単一の機関や既存の組織では難しく、高等教育のコミュニティー全体での一致団結した集団行動が必要である、という2つの関連する結論を説得的に示すために作成されたものです。

ホワイトペーパーでは、学術研究と教育に対して情報を提供する時間を超えた公共財という中核的価値から導き出された印刷物の管理のための国家的システムを構築するための課題と方向性を提案しており、その提案は、政策や運営体制への提言、戦略的な建設による既存の高密所蔵施設の合理化、一貫したシステムとして運営される新しい施設の管理を兼ね備えたものとのことです。

LYRASIS、オープンソースの博物館等向けツール“CollectionSpace”に関し、85万ドルの助成を獲得

2016年7月23日、米国の図書館ネットワークLYRASISが、アンドリュー・W・メロン財団から、無料かつオープンソースの、博物館等向けコレクション管理ツールである“CollectionSpace”の開発及び維持のため、85万ドルの助成を獲得したことを発表しています。

“CollectionSpace”は、ニューヨークにあるMuseum of the Moving Imageがプロジェクトを立ち上げたもので、2013年にアンドリュー・W・メロン財団から助成を受けたLYRASISが本部となり、北米や欧州の組織・機関が参画しています。

Press Release:LYRASIS Receives $850,000 Award from The Andrew W. Mellon Foundation to Continue Support for CollectionSpace(LYRASIS NOW, 2016/7/23)
http://lyrasisnow.org/press-release-lyrasis-receives-850000-award/

New Grant Awarded from The Andrew W. Mellon Foundation(CollectionSpace, 2016/7/26)

OCLCと英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、RLUK加盟館のコレクションの現状について調査した報告書を公開

2016年6月2日、OCLCと英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、RLUK加盟館の共有資産として管理するための課題を明らかにすることを目的として、加盟館の冊子体コレクションの現状(所蔵数・分野・重複状況など)ついて調査した報告書“Strength in Numbers: The Research Libraries UK (RLUK) Collective Collection”を公開しました。

RLUK加盟館のコレクションの特徴として、

・2,090万点の冊子体の書籍を含め、2,940万点を所蔵
・467言語、254か国の冊子体の書籍を所蔵
・加盟館間でのコレクションの重複が比較的少ない
・46万件の異なるテーマの冊子体の書籍がある
・北米研究図書館協会(ARL)加盟館のコレクションとの重複は42%である

等が指摘されています。

New report provides insight into remarkable collections held in UK research libraries(OCLC,2016/6/2)
http://www.oclc.org/news/releases/2016/201601sheffield.en.html

名古屋市図書館、利用者のマナー向上のためのキャッチコピーの大賞を発表

2016年1月16日、名古屋市図書館は、2015年11月に市民から募集し、12月に各館にて投票を行った「マナーアップキャッチコピー募集」について、大賞作品を発表しています。

合計529点の応募があり、大賞に決定した作品は1年間、各館でのマナー啓発のために活用されるとのことです。

大賞作品発表!!マナーアップ・キャンペーン2015「マナーアップキャッチコピー募集 あなたのキャッチコピーが図書館を守る」(名古屋市図書館,2016/1/16)
https://www.library.city.nagoya.jp/oshirase/topics_event/entries/20160116_01.html

「あなたの1票があなたの図書館を守ります」 名古屋市図書館、利用者のマナー向上のためのキャッチコピー大賞を選ぶ投票を受け付け中

名古屋市図書館では、ページの切り取り、水濡れ、持ち去りなどの被害が年間約15,500冊あり、それへの対応のため、これまでは被害を受けた本を展示していたとのことですが、今年度は、名古屋市の21図書館で市民からキャッチコピーを募り、集まったキャッチコピーを市民が投票してキャッチコピー大賞を選ぶ投票を行っているとのことです。

投票期間は2015年12月27日までで、2016年1月16日に大賞が発表されるとのことです。

E1703 - ボーンデジタル資料の管理にアーキビストの専門知識の活用を

 2015年7月,OCLC Researchが,アーキビストの専門知識を図書館でのボーンデジタル資料の管理に取り込むことを提言した報告書“The Archival Advantage : Integrating Archival Expertise into Management of Born-digital Library Materials”を発表した。

Ithaka S+R、紙媒体の資料の長期保存に関するイシューブリーフを公開

2015年7月8日、Ithaka S+Rが、“Taking Stock: Sharing Responsibility for Print Preservation”と題するイシューブリーフを公開しました。

イシューブリーフでは、10年間程度の北米におけるシェアードプリントなどについて調べた結果から論じられており、シェアードプリントにおいて強力なネットワークは構築されてきたものの、資料の長期保存という視点からの「資料保存戦略」(preservation strategy)について考える必要性がある、といったことが言及されているようです。

このイシューブリーフの内容は著者のRoger C. Schonfeld氏が、北米の研究図書館センター(CRL)による、6月25日に開催された“Preserving America's Print Resources II: a North American Summit”での発表内容を元にしたものであるとのことです。

Taking Stock: Sharing Responsibility for Print Preservation(Ithaka S+R, 2015/7/8)

ページ