資料保存

資料保存器材、「百万塔陀羅尼への保存修復手当て」等を公開

資料保存に関するブログ「ほぼ日刊資料保存 ニュースを世界から!」を提供している有限会社資料保存器材が、このほどウェブサイトをリニューアルするとともに、新たなコンテンツとして、スタッフが携わった修復プロジェクトの写真入り紹介記事「百万塔陀羅尼への保存修復手当て」、および、これまで提供されていた記事「蔵書の状態調査のためのサンプル系統抽出法」の改訂版が公開されています。

百万塔陀羅尼への保存修復手当て - 有限会社資料保存器材
http://www.hozon.co.jp/report/ito/ito-no001-darani.html

蔵書の状態調査のためのサンプル系統抽出法(改訂版) - 有限会社資料保存器材
http://www.hozon.co.jp/report/kibe/kibe-no006-random_sampling.html

経営破綻したカレッジ図書館の悲劇(米国)

米国アラスカ州最古の高等教育機関であるシェルドン・ジャクソン・カレッジが2007年6月29日、経営破綻により全教職員の解雇を通知しました。学生には何も連絡がないとのことですが、事実上の閉鎖です。

このカレッジの図書館長(兼、資料保存の有給コンサルタント)も、就任から1年も経たない時点で、解雇となりました。解雇通告の後、図書館員や地元の有志からなる図書館委員会は、カレッジの理事会に対し、図書館蔵書を近隣の大学に寄贈するよう勧告したのですが、カレッジの再建を望む理事会はこの勧告を拒絶しました。そこで館長をはじめ、20名近くの図書館員や博物館学芸員、関心のある人々からなるグループが、無給のボランティアとして引き続き、同館の貴重資料の保存に取り組んできました。この様子を、American Libraries誌が紹介しています。

米国連邦政府、コミュニティの文化/自然遺産の保存・観光活動に年間総額750万ドルを助成

米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)が2008年8月13日、米国内のコミュニティの文化遺産/自然遺産の保存活動および遺産を活用した観光事業に助成する連邦政府の「米国保存プログラム(Preserve America Program)」の対象となるコミュニティの募集を開始しています。このプログラムの対象となると、連邦政府公認の文化遺産/歴史遺産コミュニティとして周知されるとともに、そのロゴ・道路掲示用標識等を使った広報・宣伝活動を行うことができます。2008年は総額750万ドル、1コミュニティあたりでは2万~15万ドルが助成されるとのことです。なおこの助成金は研究、出版、教育、解読、企画、マーケティング、研修事業に使用することとなっており、建築・修復等に使うことはできません。

CD/DVDの「ケア」に関するリーフレットを、BLが刊行

「光ディスク」媒体の中で、最もポピュラーな存在となっているCD、DVD(CD-R、DVD-Rの記録型も含む)の物理的構造やリスク(温度、湿度、大気環境、光など)、保存、マイグレーションについて紹介したリーフレット“Caring for CDs and DVDs”を、英国図書館(BL)の国家資料保存オフィス(National Preservation Office)が刊行しています。

Caring for CDs and DVDs
http://www.bl.uk/services/npo/pdf/cd.pdf

参考:E732 - NDL,『電子情報の長期的な保存と利用』に関する情報提供を拡充
http://current.ndl.go.jp/e732

NDL保存フォーラム「害虫を入れない・増やさない―図書館における総合的有害生物管理―」

国立国会図書館(NDL)が2008年9月11日、第19回保存フォーラム「害虫を入れない・増やさない―図書館における総合的有害生物管理―」を開催すると発表しています。NDLが2006~2007年に実施したトラップ(捕虫)モニタリング調査の結果も報告されます。

第19回保存フォーラムのご案内 - 国立国会図書館
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data_preserve19.html

中国貴州省図書館、古典籍資料の4割近くが虫害に

中国南部の貴州省は晴れの日が少なく、湿度が高いことで知られています。この貴州省図書館で、所蔵している古典籍の実に4割近くが虫害に遭っていることがわかり、省政府が2007年に40万元、2008年に80万元の対策費を講じたと、新華社が報じています。古典籍を収める箱「函套」に大量の糊が使われており、この種の伝統的な装丁方式は中国北部の気候ではうまくいっているのですが、高湿度の貴州省の風土では、虫の温床となってしまったとのことです。ちなみに現在は、クスノキの箱に入れるなど、対策が進んでいるそうです。

黔图书馆古籍四成遭虫蛀 - 中国国家図書館
http://www.nlc.gov.cn/GB/channel55/58/200807/24/6211.html

映画のアーカイブをオンラインで提供する “Europa Film Treasures”

人類の文化遺産である映画を幅広いジャンルに従ってアーカイブし、ウェブ上で提供するサービス“Europa Film Treasures”がスタートしたということです。これは、欧州連合(EU)のMEDIA Programなどからサポートを受け、ヨーロッパの映画会社が中心となって実施しているプロジェクトで、今後コンテンツを増やしていくほか、ウェブサイトの全てのサービスと情報を英・仏・伊・西・独の5言語で利用できるようにしていくということです。

Europa Film Treasures
http://www.europafilmtreasures.eu/

Europa Film Treasures
- Peter Scott’s Library Blog 2008/7/23付けの記事

研究ジャーナルの保管と中心となるアクセスポイント整備に1,000万ポンド(英国)

高等教育財政審議会(HEFCE)はこのほど、あまり使われなくなった研究ジャーナルを保存し、それらを提供する中心となるアクセスポイント、“UK Research Reserve(UKRR)”を整備するという18ヶ月のプロジェクトに、約1,000万ポンド(約21億円)の資金援助をすることを発表しました。このプロジェクトは、ロンドン大学を中心とする高等教育機関の図書館と、英国図書館(BL)の協同のもと、取り組まれます。利用が少ないジャーナルはBLが一括して保管・維持し、利用の際もBLの最先端の供給システムを通じて、高等教育機関へ提供される予定です。このプロジェクトにより、全長100キロにも及ぶ書庫スペースが空き、2,900万ポンド(約61億円)の節約が可能になるということです。

バンク・オブ・アメリカ、IMLSと協同で危機に瀕した文化遺産保存プログラムに助成

預金額が全米第一位の銀行、バンク・オブ・アメリカが、博物館・図書館サービス機構とパートナーシップを結び、危機に瀕した文化遺産(絵画、貴重書、学術標本、歴史文書など)を保存するプログラムを実施する中小規模の博物館・文書館・図書館に対し、1館あたり最大3,000ドル、最長2年の助成を行うと発表されています。現在、その対象機関が公募されています。

Guidelines Announced for Bank of America/IMLS American Heritage Preservation Program - IMLS
http://www.imls.gov/news/2008/071008.shtm

Bank of America/IMLS American Heritage Preservation Program

欧州保存・アクセス委員会、14年間の活動に終止符

欧州各国の図書館・文書館等、資料の保存と利用に関係する各機関の協力活動の支援と促進を目的に、1994年3月に設立された非営利組織・欧州保存・アクセス委員会(ECPA)が、2008年7月をもって活動を終了することになりました。ECPAによると、設立母体のオランダ王立芸術科学院の組織変更に伴い、別の組織基盤に移って活動を続けるか、活動を終了するかの二者択一を迫られ、ECPAの理事会は、「過去10年の変化を考慮すると、新しい活動環境にはそのための新しいネットワークが必要であり、そのためにはECPAをリストラすることが最善である」と判断したとのことです。

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