カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。

資料保存

米国IMLS等による、文化遺産保存のための提言をまとめたリポート

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)とオーストリアのSalzburg Global Seminar(SGS)による、文化遺産の保存のための提言等をまとめたリポート“CONNECTING TO THE WORLD’S COLLECTIONS”が公開されています。2009年秋にオーストリアのザルツブルクで開催されたセミナーに基づくもので、文化遺産保存に向けた「ザルツブルク宣言」も掲載されています。

IMLS and SGS Issue Report on the Preservation of World Cultural Heritage(2010/3/2付けIMLSのニュース)
http://www.imls.gov/news/2010/030210.shtm

CONNECTING TO THE WORLD’S COLLECTIONS
http://www.imls.gov/pdf/SGS_Report.pdf

IMLS and SGS issue report on the Preservation of World Cultural Heritage(2010/3/4付けPeter Scott's Library Blogの記事)

大学図書館の資料保管スペースとデジタル化の問題(米国)

高等教育に関する情報サイトInside Higher EDに、大学図書館の資料保管スペースとデジタル化の問題についての記事が掲載されています。あまり使われない紙資料を遠方の保管施設に移送し空いたスペースでデジタル資料にアクセスできる学生向けの場所を作ろうというシラキュース大学図書館の計画に学生・研究者から反対が起こったということが紹介された後、図書館と保管施設での保管コスト比較、ブラウジングなどの紙の本の利点、デジタル資料のフォーマット等の不統一の問題などが取り上げられています。学生・研究者サイドからの現時点での期待だけでなく、予算等も踏まえて、図書館としての長期的な目標も考えなければならない、と結んでいます。
また、Library Journalの記事では、上記の記事に対するコメントが紹介されています。

E-Library Economics(2010/2/10付けInside Higher EDの記事)
http://www.insidehighered.com/news/2010/02/10/libraries

Studies Cite Argument for, Resistance to Increased Digital Library Collections(2010/2/11付けLibrary Journalの記事)

北米の研究図書館センター(CRL)が紙資料の共同アーカイブ事業について提案

北米の大学図書館と研究図書館のコンソーシアムである研究図書館センター(CRL)が、紙資料の共同保存に向けた提案を行っています。2010年秋に共同アーカイブ事業を開始することを想定し、図書館や関係機関などの間で、意思決定と情報共有の仕組みの構築、紙資料アーカイブの情報収集、資料選択や保存条件などの基準の設定、などについて今後検討していく予定とのことです。

CRL Proposes Print Archiving Network
http://www.crl.edu/news/6590

Center for Research Libraries (CRL) Proposes Print Archiving Network(2010/2/8付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2010/02/08/center-for-research-libraries-crl-proposes-print-archiving-network/

図書館改修工事のため、所蔵資料を地下の岩塩坑の洞穴で保管(英国)

英国マンチェスター市の中央図書館は、建物の改修工事のため100万冊の資料を他の場所に移転する必要があるということですが、その一部は、地下数百フィートの深さにある、岩塩坑の跡地の洞穴で3年間保管されるそうです。サッカーグラウンド700面分の広さがあり、保存に適した環境であるのことです。

A million library books to be sent down the mines(2010/1/29付けManchester Evening Newsの記事)
http://www.manchestereveningnews.co.uk/news/s/1190824_a_million_library_books_to_be_sent_down_the_mines

A million library books to be sent down the mines (Manchester, UK)(2010/1/29付けPeter Scott's Library Blogの記事)
http://xrefer.blogspot.com/2010/01/million-library-books-to-be-sent-down.html

E1008 - 公共図書館が廃刊になった地方紙アーカイブの管理者に(米国)

米国ミシガン州・アナーバーの地方新聞“The Ann Arbor News”は2009年7月,174年の歴史に幕を下ろし,その役割を地方ニュースウェブサイト“Ann Arbor.com”に譲った。そして2009年12月には,アナーバー地域図書館(Ann Arbor District Library:AADL)と“The Ann Arbor News”のオーナーであるHerald Publishing社との契約に基づき,AADLが“The Ann Arbor News”のアーカイブの管理者となることが発表された。・・・

IFLA、国際ブルーシールド委員会がハイチ大地震について支援を発表

国際図書館連盟(IFLA)、国際ブルーシールド委員会(ICBS)はハイチ大地震に関し、遺憾の意を示すとともに、被害への支援を発表しています。ICBSは、図書館の文化資源復興のため、必要な情報を収集中で、その内容を適宜報告するとしています。

IFLA supports Haitian colleagues in their struggle to recover from the earthquake
http://www.ifla.org/en/news/ifla-supports-haitian-colleagues-in-their-struggle-to-recover-from-the-earthquake

ハイチ大地震に関する情報を集めている国内の図書館サイト

郡山女子大学図書館
http://library.koriyama-kgc.ac.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=232

山中湖情報創造館
http://www.lib-yamanakako.jp/special/haiti_earthquake.html

オークション目録の長期保存とアクセシビリティ向上を研究するプロジェクト(米国)

アンドリュー・メロン財団の資金援助の下、学術雑誌のバックナンバーのデジタル化・アーカイビングを行っているJSTOR、フリック・コレクション、メトロポリタン美術館が協力して、オークション目録の長期保存とアクセシビリティ向上に関する研究プロジェクト“Auction Catalogs”を開始しました。オークション目録は、美術マーケットやコレクション史の研究にとって重要な資料であるものの、美術館は長期保存や保存場所の制限といった課題に直面しています。プロジェクトでは試みに18世紀から20世紀初頭にかけてのオークション目録を何冊かデジタル化し、必要な長期保存技術、検索技術についての研究を進めるということです。

Auction Catalogs
http://auctioncatalogs.jstor.org/

LC、National Film Registryに追加する2009年の25作品を発表

米国議会図書館(LC)が、文化的・歴史的・美学的に意義のある映像資料の永久保存レジストリ“National Film Registry”に追加する2009年分の映画25作品を発表しています。映画「怪傑ゾロ」(1940年)や音楽ビデオの「スリラー」(1983年)などが含まれています。

Michael Jackson, the Muppets and Early Cinema Tapped for Preservation in 2009 Library of Congress National Film Registry(LCのニュースリリース)
http://www.loc.gov/today/pr/2009/09-250.html

参考:
LCがNational Film Registryで永久保存する映画、合計500作品に
http://current.ndl.go.jp/node/9966

資料を保存し伝える図書館の役割をアピールする“Preservation Week @ your library”(米国)

米国図書館協会(ALA)は、資料を残して伝えるという図書館の役割の認知度を高めるため、2010年5月9日~15日を“Preservation Week @ your library”とし、各地での関連イベントの開催を呼びかけています。こうしたテーマの全国的なPR運動は今回が初めてで、合言葉は“Pass it on!”(「伝えよう!」)に決定しました。なお、“Preservation Week @ your library”には、米国議会図書館、博物館・図書館サービス機構も協賛しています。

ALA division launches national Preservation Week @ your library May 9-15, 2010(プレスリリース)
http://www.ala.org/ala/newspresscenter/news/pressreleases2009/december2009/preservation_alcts.cfm?persistent=0&expy_dt=

Preservation Week
Pass It On: Saving Heritage and Memories
http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/alcts/confevents/preswk/index.cfm

E993 - データの長期保存にはマイクロ+光ディスクを-国際規格誕生

2009年6月,国際標準化機構(ISO)から,デジタルデータを長期的に保存するための国際規格として,ISO 11506:2009“Document management applications -- Archiving of electronic data -- Computer output microform (COM) / Computer output laser disc (COLD)”が刊行された。...

「におい」でわかる資料の劣化状態

資料の劣化状態をその資料の「におい」によって分析する研究の成果が発表されています。ロンドン大学のMatija Strlic氏が、スロベニアの大学およびオランダ国立公文書館の協力の下で研究を行ったとのことで、研究成果はAnalytical Chemistry誌の81巻20号に掲載されています。

Digging Into the Science of That Old-Book Smell
http://www.nytimes.com/2009/11/17/science/17obbook.html

Material Degradomics: On the Smell of Old Books(Analytical Chemistry)
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ac9016049

E986 - インディアナ大学の音声・映像資料の保存についての調査報告書

米国のインディアナ大学ブルーミントン校は,全米有数の映画フィルムのコレクションを含む約56万点の音声・映像資料を所蔵している。その多くが劣化の危 機にさらされており,同時にフォーマットの旧式化も進んでいることから,保存のための対策を実施する必要があるが,これまでにデジタル化されたものは8% にとどまっている。今後15年から20年の間に対策を実施しないと,保存作業が不可能になるか,非常に高コストのものとなってしまうとされている。この問 題に対する全学的な取組みを検討するため,現在の保存状況等の調査が実施され,報告書がまとめられた。以下にその概要を紹介する。...

米インディアナ大の音楽・映像資料、25%が危機的状況に

インディアナ大学は先日、音楽・映像資料の保存に関する報告書を発表しましたが、その内容について紹介する記事がLibrary Journal誌に掲載されています。調査の結果、同大学の音楽・映像資料のうち約25%に当たる18万点が危機的状況にあり、今後20年間で多くが劣化してしまうおそれがあることが分かったということです。また、目録の整備が十分でないために、ウェブ上で発見可能なのは、資料のうち半分に過ぎないことなども分かりました。今後は、保存活動、デジタル化を集中的に実施すること、またそれを可能にする資金を確保することが必要であると、記事は指摘しています。

Media preservation survey details challenges regarding 51 different formats - Library Journal 2009/10/26付けの記事
http://www.libraryjournal.com/article/CA6701836.html?nid=3285

参考:
インディアナ大学の音楽・映像資料の保存に関する報告書
http://current.ndl.go.jp/node/14757

LCの資料保存部門による、分類ごとの資料の平均的な価値を示した表

米国議会図書館(LC)の資料保存部門のウェブサイトに、分類(デューイ十進分類及びLC分類)ごとの資料の平均的な価値を示した表の2008-2009年版が掲載されています。危機対応・リスクマネジメントに関して作成されているもので、資料群ごとのおおよその価値(再構築の際に必要な費用)を把握するためのもののようです。

General Collections Valuation
http://www.loc.gov/preserv/emergprep/insurancevaluation.html

Recently Updated with 2008-2009 Data: General Collection Valuations at the Library of Congress(2009/10/25付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/10/25/recently-updated-with-2008-2009-data-general-collection-valuations-at-the-library-of-congress/

英国首相、フィルムセンター設立やBLの新聞資料保存等への支援を発表

英国のブラウン首相は、2009年10月16日に、英国映画協会(BFI)のフィルムセンター(National Film Centre)の設立に4500万ポンド(約67.5億円)、英国図書館(BL)所蔵の新聞保存に3300万ポンド(約50億円)などの、文化関連政策への財政的支援を発表しています。

Funding announced for new film centre(2009/10/16付け英国首相官邸のサイトNumber10.gov.ukのNews)
http://www.number10.gov.uk/Page21026

BFI National Film Centre gets the green light(2009/10/16付けBFIのNews)
http://www.bfi.org.uk/about/news/2009-10-16-bfi-national-film-centre.html

£33m saves the World's Greatest Newspaper Collection for the Nation(2009/10/16付けBLのPress release)
http://www.bl.uk/news/2009/pressrelease20091016.html

米国ヒューストン公共図書館、オーラルヒストリーのウェブサイトを開設

米国テキサス州のヒューストン公共図書館は、ヒューストンのオーラルヒストリーをデジタル化して記録・保存するプロジェクトの一環として、コンテンツを提供するウェブサイトを開設しています。ビル・ホワイト市長のインタビューや市民の生活についてのインタビュー、1970年代と80年代のオーラルヒストリーなどが提供されています。

Houston Public Library Launches Oral History Site(Library Journal 2009/10/2付けの記事)
http://www.libraryjournal.com/article/CA6699865.html

Houston Oral History Project
http://www.houstonoralhistory.org/

借りた本に害虫を付着させて返却した利用者、図書館利用停止に(米国)

米国のデンバー公共図書館で、借り出した本に害虫のトコジラミ(bedbug)を付着させて返却した利用者が、図書館側の再三の注意にも従わなかったため、図書館の利用が停止されたとのことです。約30冊の資料が廃棄処分とされ、図書館側はその費用をこの利用者に対して請求する方針とのことです。

Denver Bans Patron over Bedbug Infestation(2009/10/2付けLibrary Journalの記事)
http://www.libraryjournal.com/article/CA6700013.html

Greene: Don't let the bedbooks bite(2009/9/22付けDenver Postの記事)
http://www.denverpost.com/headlines/ci_13390297

CA1696 - 動向レビュー:デジタル情報資源の管理・保存にいくらかかるのか?-ライフサイクルコストを算出する試み“LIFE” / 村上浩介

図書館が電子資料やデジタル形式の録音・映像資料を蔵書とし、また図書館の活動の中に所蔵資料のデジタル化やウェブ上の情報の収集・蓄積などを加えるようになってから、短くはない年月が経過した。この時の経過につれて、このようなデジタル情報資源を長期に保存し、また利用に供していくことに関する、紙の資料とは異質の多くの課題が顕在化してきている。たとえば、多くの図書館が所蔵しているであろうレーザーディスク(LD)の場合、再生装置の生産が2009年に終了した(1)。また、かつてのワープロ専用機で作成された文書の場合、今日の標準的なパソコンの環境ではもはや読むことができない、と言った具合に。...

インディアナ大学の音楽・映像資料の保存に関する報告書

米国インディアナ大学ブルーミントン校が所蔵する約56万の音楽・映像資料の資料について、その保存状況や、メディア変換等の今後の課題等を調査したレポートが公開されています。

Media Preservation Survey
http://research.iu.edu/resources/media_preservation/index.html

Media Preservation Survey A Report(本文)
http://research.iu.edu/resources/media_preservation/iub_media_preservation_survey_FINALwww.pdf

デジタル化した後の紙資料をいつまで保存するべきか

電子ジャーナルのアーカイブ事業等を行っている非営利団体Ithakaが、デジタル化した後の紙媒体の雑誌をいつまで保存するかについてのレポートを公表しています。スキャンミスの修正、デジタル資料の保存問題等に対応するために、紙媒体資料も一定期間の保存が必要としており、例えば、上質のデジタル化がなされた文字のみの資料の場合には、最低一部を20年は保存する必要がある、としています。

What to Withdraw: Print Collections Management in the Wake of Digitization
http://www.ithaka.org/ithaka-s-r/research/what-to-withdraw

Ithaka Reports on How Long To Keep Print Journals(2009/10/1付けLibrary Journalの記事)
http://www.libraryjournal.com/article/CA6699800.html

コンテンツ配信