インド理科大学院(IISc)の機関リポジトリePrints@IIScに、インドの研究者のオープンアクセス(OA)雑誌での論文出版状況を調査した論文”Should Indian researchers pay to get their work published?”のプレプリントが登録されています。著者はIIScのMuthu Madhan氏らです。同論文はインドの総合科学雑誌”Current Science”に既に受理され、掲載予定とのことです。
Muthu氏らの論文ではScience Citation Index Expandedのデータを用い、2010年から2014年にかけて出版されたインドの研究者による論文について調査しています。調査の結果、5年間で61カ国、880のOA雑誌で37,000本以上の論文が公開されており、OA雑誌で出版される論文の割合は世界平均を上回るとのことです。うち約15,400本が論文処理加工料(APC)のかかる雑誌で出版されており、APCを徴収する雑誌から出版される論文の数は増加傾向にありました。Muthu氏らはインドの研究者は年間240万米ドル相当をAPCに費やしていると見積もっており、南米や中国のように相互運用性のあるリポジトリを用いたOAに移行することで、倹約につなげられると提案しています。
2016年3月19日のBBC Newsで、"Travelling library: The two Indians on a road trip to promote books"と題した記事が掲載されています。Akshaya Ravtaray氏、Satabdi Mishra氏の友人同士の2名が、ミニバンに4,000冊の本を積載してバスや鉄道の駅などを巡る「図書館」の取組をとりあげたもので、2015年12月にインド東部オリッサ州のブバネーシュワルを出立したとのことです。
2016年2月16日付けのThe New Indian Express紙によると、インドの26の公共図書館が、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援により改装されるとのことです。
また、同財団による支援は設備面だけでなく、図書館を運営する図書館員の教育も含んでおり、2月9日から12日までの間、26の公共図書館の代表者が、チェンナイにおいて、同財団のINELI(the International Network of Emerging Library Innovators)のもと、研修を受けたとのことです。
・Digitising the documentary patrimony of Colombia’s Caribbean coast: the ecclesiastical documents of the Department of Cordoba
(コロンビア北部コルドバ県モンテリアの教会にある17世紀から20世紀の記録)
・Preserving Peruvian newspapers for a regional approach: key 19th-20th century press in Arequipa
(ペルー・アレキパで1890年から1962年に発行された新聞“El Deber”)
・Cataloguing, digitisation, and preservation of ancient palm leaf and paper manuscripts archived in Chinmaya International Foundation (CIF)