著作権

フェアユースウィーク:中国で初開催

EIFL(開発途上国において図書館を通じた情報へのアクセス向上に取り組んでいる非営利組織)のブログで、2016年5月19日・20日に中国で初めて開催されたフェアユースウィークの報告記事が掲載されています。

“Copyright issues in information services”をテーマに実施されたフェアユースウィークは、中国科学院(CAS)の主催で、一般人を含め、100名以上の図書館員、研究者、出版社が参加しました。

セッションでは、フェアユースの仕組みが、情報の共有と活用の促進や知的財産戦略の履行を如何に支援するかについて焦点が当てられ、大規模デジタル化、孤児著作物、図書館での権利制限規定、オープンアクセス、オープンデータなどについて議論されたとのことです。

イベントの資料(中国語)は中国科学院文献情報センター(LCAS)の機関リポジトリからダウンロードできます。

First China ‘Fair Use Week’ a success China’s first ‘Fair Use Week’ attracts over 100 participants(EIFL,2016/6/9)
http://www.eifl.net/news/first-china-fair-use-week-success

2016中国合理使用周

セルフパブリッシング時代の剽窃 Amazonで販売される盗作小説

2016年6月5日付けのAtlantic紙の記事で、Amazonの電子書籍個人出版機能を用いて他人の小説を剽窃した、盗作小説が多く売られている現状が報じられています。

同記事ではロマンス小説を中心に、他人の作品を名義だけ変更したり、自動剽窃検知に発見されないよう部分的に書き換える等した上で、自身の作品として販売している例が多数紹介されています。

Stealing Books in the Age of Self-Publishing(The Atlantic、2016/6/5付け)
http://www.theatlantic.com/entertainment/archive/2016/06/plagiarism-in-the-age-of-self-publishing/485525/

米国著作権局、著作権法の図書館・アーカイブズに関する権利制限規定の改正案を公開

2016年6月7日付の米国の連邦官報に、著作権法の図書館・アーカイブに関する権利制限規定(108条)の改正案が掲載される予定となっており、その校正刷り(pdf版)が既に公開されています。

Draft Revision of the Library and Archives Exceptions in U.S. Copyright Law (Federal Register)
https://www.federalregister.gov/articles/2016/06/07/2016-13426/draft-revision-of-the-library-and-archives-exceptions-in-us-copyright-law
https://s3.amazonaws.com/public-inspection.federalregister.gov/2016-13426.pdf

参考:
CA1838 - 欧米における図書館活動に係る著作権法改正の動向 / 南 亮一
カレントアウェアネス No.322 2014年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1838

E778 - LCの108条研究グループ,著作権制限規定の検討報告書を公表
カレントアウェアネス-E No.127 2008.05.14

世界で一番オープンアクセス雑誌刊行タイトル数が多いのはElsevier(記事紹介)

オタワ大学のHeather Morrison氏が、ブログ”Sustaining the Knowledge Commons”でElsevier社等の出版者のオープンアクセス(OA)雑誌の状況を分析した調査結果を紹介しています。

この調査でMorrison氏は出版者のウェブページからデータを取得・分析したとのことです。その結果、現在もっともOA雑誌刊行タイトル数が多い出版者はElsevierで、511のOA雑誌を刊行していました。次いで多いのはDe Gruyter社の435誌、さらにHindawi社の405誌と続くそうです。

ブログ記事およびあわせてアップロードされた論文草稿(PDF)においてはElsevier社のデータ詳細も分析されており、511のOA雑誌中、315誌はAPC(論文処理加工料)によるのではなく学会や機関等のスポンサーシップによって成り立っていることが紹介されています。また、OA雑誌とハイブリッドOAを導入している雑誌のAPCの比較、著作権を誰が保持することになっているかの分析等もなされています。

Elsevier: now the world’s largest open access publisher(Sustaining the Knowledge Commons、2016/5/13付け)

IRIセミナー「図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理」の動画が公開

2016年2月29日に東京・日比谷図書文化館において行なわれた、特定非営利活動法人知的資源イニシアティブ(IRI)主催のセミナー「図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理」の動画が2016年5月6日に公開されています。

『図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理』の動画をアップロードしました。(IRI,2016/5/6)
http://iri-project.org/bunka/kenrichousa/seminar20160229video/

『図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理』開催報告(IRI,2016/3/4)
http://iri-project.org/bunka/kenrichousa/seminar20160229/
※動画が追加されています。

参考:
IRIセミナー「図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理」の報告資料等が公開
Posted 2016年3月8日
http://current.ndl.go.jp/node/30949

【イベント】IRIセミナー「図書館における貴重書等資料のデジタル化と著作権処理」(2/29・東京)
Posted 2016年2月3日
http://current.ndl.go.jp/node/30629

HathiTrustの著作権レビュー管理システム(CRMS)、米国図書館協会による“L. Ray Patterson Copyright Award”を受賞

2016年5月10日、米国図書館協会(ALA)の情報技術政策局(OITP)が、2016年の“L. Ray Patterson Copyright Award”に、HathiTrustの著作権レビュー管理システム(CRMS)を選んだと発表しています。

同賞は、フェアユースの法理とパブリックドメインのためのアドヴォカシー活動を通じて、バランスのとれた米国の著作権システムへの貢献を示した、個人やグループに贈られるものです。

HathiTrustのCRMSは、同サービスにおける数多くの作品の中からパブリックドメインであるものを決定するためのシステムで、2008年に、博物館・図書館サービス機構(IMLS)からの助成を得て開発されたものです。

これまでに32万3,334件を超える作品がCRMSによってパブリックドメインとして決定され、HathiTrustで公開されています。

ALA announces 2016 winner of L. Ray Patterson Copyright Award(ALA,2016/5/10)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/05/ala-announces-2016-winner-l-ray-patterson-copyright-award

参考:

「知的財産推進計画2016」が決定される

2015年5月9日に知的財産戦略本部が開催され、「知的財産推進計画2016」が決定されました。

「知的財産推進計画2016」は(1)第4次産業革命時代の知財イノベーションの推進、(2)知財意識・知財活動の普及・浸透、(3)コンテンツの新規展開の推進 、(4)知財システムの基盤整備、の4つの柱からなるとされています。

(3)では、「アーカイブの利活用の促進」として、「国立国会図書館、関係府省の連携の枠組みの下でのアーカイブ間の連携促進、各分野のアーカイブ構築の促進、アーカイブ利活用のための基盤整備の推進等」が掲げられ、「国立国会図書館サーチ」と様々なアーカイブとの連携について言及があります。

知的財産戦略本部会合 議事次第(知的財産戦略本部)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/gijisidai.html

「知的財産推進計画2016」(案)の概要(PDF:449KB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/siryou1.pdf

「知的財産推進計画2016」(案)(本文)(PDF:1.9MB)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/160509/siryou2.pdf

国際図書館連盟、ラテンアメリカ盲人連合と覚書を締結

2016年5月9日、国際図書館連盟(IFLA)が、ラテンアメリカ盲人連合(Latin American Blind Union)と覚書を締結したと発表しています。

この合意は、その地域において必要な法律制定のための協働、現場でのマラケシュ条約の目標達成のための基盤となるものであり、両機関は、図書館が、それらの業務を実施するための著作権の例外と制限を実装するための広範な取り組みを支援するとされています。

Partners for Accessibility - IFLA and Latin American Blind Union sign Memorandum of Understanding(IFLA,2016/5/9)
http://www.ifla.org/node/10445

ラテンアメリカ盲人連合
http://www.ulacdigital.org/inicio

E1793 - オンライン資料の納本制度の現在(3)オーストラリア

E1793 - オンライン資料の納本制度の現在(3)オーストラリア

◯はじめに

2015年8月17日にオーストラリア連邦議会を通過した「民法・司法関係法改正法2014」(Civil Law and Justice Legislation Amendment Bill 2014)によって,オーストラリア国立図書館(NLA)への納本対象資料をオンライン資料にも拡大するように改正された著作権法が,2016年2月17日施行された。これまで,NLAでは,無償のオンライン資料を出版者との契約により収集してきたが,改正著作権法の施行に伴い,有償・無償を問わずオンライン資料は全て納本制度に基づき収集できることとなった。2012年に司法省からオンライン資料のオンデマンド収集を主旨とする納本制度の拡大について提言が出されたが,これはその提言の延長にあるものであろう。

文化庁、北欧5か国や英米について調査した「拡大集中許諾制度に係る諸外国基礎調査報告書」を公開

文化庁は、一般財団法人ソフトウェア情報センターに委託して、2015年10月から2016年3月まで実施した「拡大集中許諾制度に係る諸外国基礎調査報告書」(平成28年3月付)を同庁のウェブサイトで公開しています。

拡大集中許諾(Extended Collective License:ECL)について、北欧5か国(アイスランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド)及び英国、導入を検討している米国の現状に関し、文献調査、現地調査を含むヒアリング及び有識者による委員会における検討などにより、基礎調査を実施し、まとめたものです。

拡大集中許諾制度に係る諸外国基礎調査報告書(平成28年3月)
http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/chosakuken/pdf/h28_kakudai_kyodaku_hokokusho.pdf

著作権各種報告(懇談会・検討会議・調査研究)(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/chosakuken/

関連:
一般財団法人 ソフトウェア情報センター
http://www.softic.or.jp/

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