著作権

EU理事会(Council of the EU)、EU著作権指令改正案を承認

2019年4月15日、EU理事会(Council of the EU)は、デジタルかつ越境的な環境のための著作権の例外規定・制限規定の採用、クリエイティブ・コンテンツへの広範なアクセスを確保するための権利処理に関する改正、著作権の正しく機能する市場の達成等を内容とする、EU著作権指令改正案を承認しました。

EU加盟国は、欧州議会議長と欧州理事会議長の署名及びEU官報(the Official Journal of the EU)での公表後、24か月以内にこの新しい著作権指令を国内法化する必要があります。

EU adjusts copyright rules to the digital age(Council of the EU,2019/4/15)
https://www.consilium.europa.eu/en/press/press-releases/2019/04/15/eu-adjusts-copyright-rules-to-the-digital-age/

【イベント】第27回大図研オープンカレッジ「デジタルコンテンツから考える著作権―デジタルアーカイブ、電子教材を中心に―」(5/18・名古屋)

2019年5月18日、愛知大学名古屋キャンパスにおいて、大学図書館問題研究会(大図研)オープンカレッジ実行委員会主催、大図研東海地域グループと大図研地域文化研究グループ共催のイベント「デジタルコンテンツから考える著作権―デジタルアーカイブ、電子教材を中心に―」が開催されます。

同イベントでは和知剛氏(郡山女子大学短期大学部講師)による講演「改正著作権と大学図書館」に加えて、大村明美氏(京都大学附属図書館)「京都大学貴重資料デジタルアーカイブについて」、山里敬也氏(名古屋大学 教養教育院 教養教育推進室教授)「デジタル教科書の包括ライセンス利用による教育効果改善の可能性について」の2件の事例報告が行われるとのことです。

第27回大図研オープンカレッジ(DOC)は東海地域(名古屋)で開催します!(大図研オープンカレッジ、2019/4/12付け)
https://dtk-doc.hatenablog.com/entry/2019/04/12/160739

LIBER、EU著作権指令改正案可決へのコメントを発表:改正の意義を評価しつつ一部条項に懸念を表明

2019年3月26日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、同日に欧州議会で可決されたEU著作権指令改正案(New European Copyright Directive)について、改正の意義を評価しつつ、一部の条項に懸念を示したコメント“LIBER Cautiously Welcomes Copyright Improvements for Libraries”を発表しました。

同記事では、人工知能の基礎を形成するテキスト・データ・マイニング(TDM)が著作権の例外になったこと、著作権保護期間内でも商業的な利用のない作品を大規模にデジタル化可能になったこと等を挙げて、ヨーロッパの図書館、教育・研究コミュニティに有意義な改正であったと評価しています。

一方、第11条(「リンク税」)に定められた著作権の適用範囲が明確でなく、自由な情報流通を阻害する可能性があること、第13条でオンラインコンテンツ共有サービスの提供者(学術機関リポジトリは除外)に新たな義務が課されコンテンツの共有と再利用に影響を与える恐れがあることについては懸念を示しています。

米国著作権局、2019年から2023年までの戦略計画“COPYRIGHT:THE ENGINE OF FREE EXPRESSION”を公表

2019年4月5日、米国著作権局が、2019年から2023年までの戦略計画“COPYRIGHT:THE ENGINE OF FREE EXPRESSION”を公表しました。

同局の使命を果たすための目標として設定されている「情報技術の現代化」「業務プロセスの最適化」「機構改革のマネジメント」「教育とエンゲージメント」「著作権法や著作権政策に関する公平な専門知識」「達成度の評価」の6分野が同計画にも反映されているほか、米国議会図書館(LC)の戦略の枠組みとも一致していると説明されています。

Copyright Office Launches Strategic Plan 2019-2023(Copyright Office,2019/4/5)
https://www.copyright.gov/newsnet/2019/760.html

韓国国立中央図書館(NLK)「学術誌著作権案内システム(KJCI)」への著作権情報登録が韓国研究財団(NRF)「学術誌評価」の申請資格に

2019年4月4日、韓国国立中央図書館(NLK)は、NLKの「学術誌著作権案内システム(Korea Journal Copyright Information:KJCI)」への著作権情報登録が、韓国研究財団(NRF)による「学術誌評価」への申請資格の1つとなったことを発表しています。

KJCIは、国内の学会誌の著作権ポリシー情報を提供するシステムで、「原文アクセスポリシー」「再利用ポリシー」「著作権ポリシー」「セルフアーカイブポリシー」等の項目が掲載されています。このうち、「原文アクセスポリシー」のエンバーゴの有無と「セルフアーカイブポリシー」についてはKJCIの担当者が学会の登録とは関係なく直接分析します。

KJCIでは学術誌編集委員による登録の便宜を図るため登録のための項目・用語を簡便化しており、登録後、KJCIの担当者による分析と学会の最終的な承認を経てKJCIで公開されます。同手順を終えた学会には著作権登録確認書が発行されます。

国内学会の学術誌の著作権ポリシーの策定及び明文化を支援し利用者に提供することで、適切な学術論文の活用拡大とオープンアクセス(OA)を実現させることを目的に実施されます。

E2119 - 「著作権延長後の世界で、我われは何をすべきか」<報告>

日本の著作権保護期間は著作者死後50年,団体名義の作品では公表後50年で1971年以降運用され,その中で,たとえば「青空文庫」は1万5,000点を超える主に明治・大正時代の著作物を電子化し,Amazon Kindleや図書館の電子書籍などで活用することができた。2006年に権利者団体から,これを死後70年に延長することが要望され,文化庁の「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」において,青空文庫,インターネットユーザー協会など多様な関係者との間で議論となったが,2008年第6回小委員会において,「保護と利用のバランスについて,調和の取れた結論が得られるよう,検討を続けることが適当」と,延長は見合わせることとなった。ところが,2015年環太平洋パートナーシップ(TPP)協定において死後70年への延長が合意されたため,これに合わせて日本では2016年に著作権法が改正され延長への路線が引かれた。2017年にトランプ大統領が米国のTPP離脱を決定したため,保護期間延長は棚上げとなったかと見えたが,2018年12月30日,米国抜きの新TPP,TPP11(E2060参照)の発効に伴い,前記改正が有効となり,正式に死後70年への延長が発効した。

関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)、IIIFに対応した「関西大学デジタルアーカイブ」β版を公開:書誌情報はCC0ライセンス・資料画像はパブリックドメインマークを採用

2019年3月27日、関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)が、IIIFに対応した「関西大学デジタルアーカイブ」β版を公開したと発表しています。

同アーカイブには以下の4種類のデジタルアーカイブが含まれます。

・関西大学東アジアデジタルアーカイブ:関西大学総合図書館およびKU-ORCAS所属の教員が所蔵する東アジア関係のコレクション
・大坂(阪)画壇デジタルアーカイブ:関西大学が所蔵する大坂(阪)画壇関係資料
・泊園文庫デジタルアーカイブ:関西大学の学統のひとつである泊園書院旧蔵コレクション
・泊園印章デジタルアーカイブ:泊園書院の院主であった藤澤南岳が主に所蔵していた印章コレクション

書誌情報はCC0ライセンスを付与し、資料画像はパブリックドメインマークを採用しています。

関西大学デジタルアーカイブを公開しました(KU-ORCAS,2019/3/27)
http://www.ku-orcas.kansai-u.ac.jp/news/20190327_263/

韓国国会図書館(NAL)、同館主導で創設した韓国学術情報協議会に「第4次産業革命対応」「国家学術情報ニューラルネットワーク形成」「著作権法改正」に関する分科委員会を設置

2019年3月13日、韓国国会図書館(NAL)が、同館が主導して創設した韓国学術情報協議会に、図書館界の未来の変化と革新をリードし学術情報の共同活用と連携を強化するため、「第4次産業革命対応分科委員会」「国家学術情報ニューラルネットワーク形成分科委員会」「著作権法改正分科委員会」を設置したと発表しています。

分科委員会の委員は、国会図書館・法院図書館・西江大学校図書館・漢陽大学校図書館・韓国科学技術情報研究院・韓国著作権委員会などから選出されています。

同日開催された会議では、ビックデータ・クラウド・ブロックチェーン等の第4次産業革命の中心技術の図書館での活用案や、デジタル時代の著作権法に関する課題への共同対応などが議論されました。

日本建築学会、「著作権法改正に伴う「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」についての緊急会長声明 」を発表

2019年3月11日、日本建築学会は「著作権法改正に伴う「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」についての緊急会長声明」を同学会ウェブサイトで発表しました。

声明では、著作権法改正における「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」は、教育、研究、創作等のための情報収集やコミュニケーションに悪影響をもたらすとし、建築学の調査研究や建築設計の活動においても同様であると指摘しています。日本建築学会は、著作権法改正に伴う「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」について反対し、当該箇所を法案から削除する、または現在の法案に「原作のまま」「権利者の利益を不当に害する場合」という要件を付け加えることを求めています。

著作権法改正に伴う「ダウンロード違法化の対象範囲の見直し」についての緊急会長声明(日本建築学会,2019/3/11)
https://www.aij.or.jp/news/index.html?newsId=421

米国著作権局、コンセプト実証中の仮想カード目録(VCC)に1870年から1954年までのカード画像を追加

2019年3月6日、米国著作権局が、コンセプト実証(proof of concept)を行なっている仮想カード目録(VCC)に、著作権登録、著作権譲渡、ペンネームファイル等といった情報を含む、1870年から1954年までの2,400枚を超すカードの画像を追加したと発表しています。

今回の追加により1870年から1977年までの4,100万枚を超すカードの画像が検索対象となりました。

Copyright Office Adds 24 Million Images to Virtual Card Catalog Proof of Concept(U.S. Copyright Office,2019/3/6)
https://www.copyright.gov/newsnet/2019/751.html

VIRTUAL CARD CATALOG
https://vcc.copyright.gov/

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