著作権

米国デジタル公共図書館(DPLA)のメタデータ・アプリケーション・プロファイル(MAP)のバージョン5.0が公開

2017年1月11日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、メタデータ・アプリケーション・プロファイル(Metadata Application Profile:MAP)のバージョン5.0を公開したと発表しています。

バージョン5.0では、空間情報に関するデータの格納方法の変更(URIのみから索引付が可能な地名の入力が可能に)、権利表示をRightsStatements.orgに標準化するためのメタデータの権利に関するクラスの合理化、DPLAに搭載された資料をIIIF(International Image Interoperability Framework)で閲覧するための情報を格納するための属性の追加等が行われています。

また、今回の変更にあわせて、DPLAのメタデータモデルの概説資料の更新も行われています。

2018年から著作がパブリック・ドメインとなった人々

「青空文庫」のウェブサイトで、没後50年を経過し2018年1月1日から著作権切れとなった作品として、以下の28名の著作者による28編の作品が、1月1日付けで公開されています。28名というのは青空文庫が元旦の作品公開を始めて以降、最大の作家数であるとのことです。

○著作者(28名)
鮎川義介、井沢衣水、勝本清一郎、金沢庄三郎、木村荘十、窪田空穂、島秋人、新村出、薄田太郎、恒藤恭、壺井栄、時枝誠記、富田常雄、中村清太郎、野上彰、早川鮎子、菱山修三、秘田余四郎、三宅周太郎、森於菟、矢崎源九郎、柳原白蓮、矢部貞治、山浦貫一、山本周五郎、吉田茂、吉野秀雄、淀野隆三、笠信太郎

昭和という時代のアーカイヴを目指して(青空文庫 そらもよう 2018/1/1/付け記事)
http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html#000495

フィンランド国立図書館、フィンランドの全国書誌をCC0ライセンスに基づくオープンデータとして公開

フィンランド国立図書館が、フィンランドの全国書誌をCC0ライセンスに基づくオープンデータとして公開しています。

フィンランドの全国書誌は、フィンランド国立図書館が運営するデータベース“Fennica”で提供されています。“Fennica”には、

1488年以降に出版された図書
1771年以降に出版された雑誌などの逐次刊行物
1540年代以降の地図
音楽・映像資料
デジタル化資料
エフェメラ類のコレクションの目録
2008年以降ハーベストされたウェブサイトのインデックス
出版前の刊行物の情報
2008年以降の電子書籍の一部

など、約100万点の資料のメタデータが含まれています。データセットは、RDF形式やMARC形式でダウンロード可能です。

Authors Alliance、ノンフィクション作家のためのフェアユースガイドを公開

2017年11月29日、作家を支援する団体“Authors Alliance”が、ガイドブック“Fair Use for Nonfiction Authors”を公開しました。

伝記作家・サイエンスライター・歴史家・文芸評論家・回顧録の作家・学者といった著作物を用いて執筆を行なうノンフィクション作家による、フェアユースによる著作物の活用を促し、調査や執筆を支援することを目的としています。

このガイドは、著作物の批評・討論・所感、著作の主張を立証するための著作物の利用、非商業的研究のための著作物の使用、といったノンフィクション作家がフェアユースに直面する状況に対処するために作成されたもので、例えば、音楽のトレンドを議論する学術文献での歌詞の収録、文芸批評における作品での著者のメタファーの使用分析のための小説からの引用、写真家の光と影の技法についての論文での写真の掲載、研究者の方法論とその結果を批評するための科学論文での図表の使用、回顧録での未発表の手紙からの引用、などを行ないたいノンフィクション作家を支援する内容となっています。

国公私立大学図書館協力委員会、「大学図書館における著作権問題Q&A」(第9版)を公開

2017年10月17日、国公私立大学図書館協力委員会の大学図書館著作権検討委員会が、「大学図書館における著作権問題Q&A」(第9版)をオンラインで公開しました。同文書の日付けは2017年10月6日付です。

「大学図書館における著作権問題Q&A」(第9版) [pdf] を公開しました。(国公私立大学図書館協力委員会,2017/10/17)
https://julib.jp/blog/archives/1433

「大学図書館における著作権問題Q&A」(第9版)(国公私立大学図書館協力委員会大学図書館著作権検討委員会)
https://julib.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/07/copyrightQA.pdf

Internet Archiveが1923年から1941年に出版された図書のデジタルコレクション「ソニー・ボノ・メモリアル・コレクション」を公開

2017年10月10日、Internet Archive(IA)は1923年から1941年にかけて出版された図書のデジタルコレクション「ソニー・ボノ・メモリアル・コレクション」(“The Sonny Bono Memorial Collection”)を公開しました。

米国では1998年に成立した著作権延長法により、1923年以降に出版された著作で、1998年時点で著作権の保護期間が終了していないものについては、著作権者自身がパブリック・ドメインとしない限り、2019年以降まで保護期間が延長されています。同法は起案者の一人で、その後事故死した米下院議員ソニー・ボノ氏の名を取って「ソニー・ボノ著作権延長法」と呼ばれています。

一方で、米国著作権法第108条(図書館等の権利制限・例外規定)においては、図書館に対して、既に市場で流通していない1923年から1941年までに出版された著作については、例外的にスキャン・デジタル化し、公開することを認めています。そこでIAはテュレーン大学(Tulane University)の著作権法研究者、Elizabeth Townsend Gard教授およびその学生たちとの協力の下で、機械的に公開できる図書のデジタル版を発見する手法を確立し、今回の公開に至ったとのことです。

米国著作権局、著作物の大規模デジタル化促進のためのパイロットプログラム実施にかかる公開調査の結果を報告する書簡を連邦議会に提出

米国著作権局が、連邦議会上院・下院の司法委員会に対し、2017年9月29日付で、著作物の大規模デジタル化促進のためのパイロットプログラムの実施に関する同局による公開調査の結果を報告する書簡を提出しました。

2015年に同局がまとめた孤児著作物と大規模デジタル化に関する報告書に続くもので、2015年の報告書において、拡大集中許諾(ECL)制度を検討するためのパイロットプログラムの実施を勧告し、そのパイロットプログラムへのパブリックコメントを実施したことを受けて作成されました。

書簡では、寄せられたコメントからは、ECLのパイロットプログラムの主要な構成要素への関係者の理解が全体的に不足していることを示していると指摘し、提案された法案を連邦議会に提出することは時期尚早であるとの判断をしています。しかし、ECL制度は、大規模デジタル化プロジェクトを実現するための解決策を示していると引き続き考えており、議会がこの分野でのさらなる議論を望むのであれば合意に基づいた法制化のために関係者を支援する用意があると述べられています。

【イベント】三田図書館・情報学会、特別月例会「書籍のナショナルアーカイブについて考える」(10/26・東京)

2017年10月26日、三田図書館・情報学会は慶應義塾大学三田キャンパスにおいて特別月例会「書籍のナショナルアーカイブについて考える」を開催します。発表者は弁護士で森・濱田松本法律事務所のシニアカウンセルである松田政行氏と、慶應義塾大学の根本彰氏です。

当日は『Google Books裁判資料の分析とその評価:ナショナルアーカイブはどう創られるか』を2016年に出版した松田氏による講演「電子書籍流通のための情報基盤-書籍のナショナルアーカイブをめぐって」に加え、議論の場が設けられるとのことです。

三田図書館・情報学会 月例会
http://www.mslis.jp/monthly.html

参考:
米・連邦最高裁判所、Googleブックス訴訟におけるAuthors Guildからの上訴を受理しないことを決定
Posted 2016年4月19日
http://current.ndl.go.jp/node/31380

欧州の20組織、欧州の著作権改革案におけるテキスト・データ・マイニングの例外規定の修正を求める公開書簡を送付

2017年9月26日、“European Alliance for Research Excellence”の調整により、欧州の大学・図書館・研究機関・企業を代表する20の組織が、欧州議会法務委員会委員と28のEU加盟国の次席代表に対して、「欧州デジタル単一市場における著作権に関する指令」案における、テキスト・データ・マイニング(TDM)の例外規定の修正を求める公開書簡を送付しました。

公開書簡では、現在の欧州での著作権改革についての議論が、将来の欧州の研究や革新を脅かす、TDMの例外規定の範囲を狭めるものになることを懸念し、著作権者や創作者のインセンティブを侵害することなくTDMの例外規定を拡大するような適切な例外規定に修正することを求めています。

公開書簡の署名者には、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、欧州研究図書館協会(LIBER)、OpenAIRE、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、SPARC Europe等が含まれます。

米国著作権局、米国著作権法108条に関する討議資料(Discussion Document)を公開

2017年9月15日、米国著作権局が、米国著作権法108条(図書館等の権利制限・例外規定)に関する討議資料(Discussion Document)を掲載しました。

同資料は、同条項が21世紀の著作物の取り巻く状況に対処できておらず、図書館等の責務を果たすためには同法の改正の必要があるとの立場から、関係者や議員による議論を進めるための具体的な枠組みを提供するために作成されたものです。

枠組みでは、対象機関への博物館の追加、保存・研究のための複製の範囲を現在の3部までから「合理的に必要な範囲」に変更、図書館・公文書館・博物館が、ライセンスや購入契約を行なった著作物の保存やセキュリティのための複製をより柔軟に行なうことを許可する優越条項の明確化、一定の条件下で、利用者の要求に基づいて複製を許可する条項からの音楽・絵画・図画・彫刻作品・映画・視聴覚資料の除外の撤廃といった案が含まれています。

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