知的自由

米国学校図書館員協会(AASL)、検閲やLGBTQ+資料に関する問題に対処する学校図書館員を支援するためのガイドを公開

2018年7月19日、米国図書館協会(ALA)の米国学校図書館員協会(AASL)が、検閲や利用者のプライバシー、特にLGBTQ+の資料への異議申し立ての問題に取り組む学校図書館員を支援するためのリソースガイド“Defending Intellectual Freedom LGBTQ+ Materials in School Libraries”を公開しました。

AASLが策定した基準を枠組みとして利用し、学校図書館員が、自分自身や、コレクション中のLGBTQ+資料を守るための方法をまとめたものとなっています。

また、学校図書館員自身が自身の偏見を探り、コレクションの開発やコレクションを守るための実践を見つけるために参照する際に役立つようになってます。

米国図書館協会(ALA)、ソーシャルメディア及び論争となる可能性がある図書館プログラムのためのガイドラインを公開

2018年7月5日、米国図書館協会(ALA)の知的自由委員会(IFC)が、ソーシャルメディア及び論争となる可能性がある図書館プログラムのためのガイドラインを公開しました。

前者の“Social Media Guidelines for Public and Academic Libraries”はソーシャルメディアを利用している公共及び大学図書館のために、運用ポリシーの枠組みを提供するもので、職員の責任、容認可能な行為やプライバシーといったテーマを扱っています。

後者の“Responding to and Preparing for Controversial Programs and Speakers Q&A”は、論争となる可能性がある図書館主催イベントに備え、地域社会の懸念事項に対処するための戦略と情報を提供するもので、4つのセクションで構成されます。

学校図書館問題研究会、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」における利用者のプライバシーにかかわる場面への対応について、番組制作者宛てに文書を送付

学校図書館問題研究会が、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」の「運命の1冊、あなたのもとへ 書店店主 岩田徹」(2018年4月23日放送)における利用者のプライバシーにかかわる場面への対応について、番組制作者宛てに文書を送付したことを公表しています。

同番組中では本に入っている貸出カードについて、借りた児童の学年、組、名前、貸出日、返却日が読み取れる状態で映されていたとのことです。学校図書館問題研究会は再放送時には個人名をぼかすなど、プライバシーへの配慮をするよう番組制作者宛てに要望しています。また、番組中では学校図書館職員の配置がなく、蔵書が古く活用されていない学校図書館の様子が紹介されていましたが、近年は図書館が活発に利用されている学校も多く、今回送付した文書中では「そのような学校図書館で活躍するプロフェッショナルにも注目し、いつか番組でも取り上げていただければ幸いです」と述べられています。

なお、学校図書館問題研究会からの文書提出については朝日新聞などから取材され、取り上げられているとのことです。

文部科学省、「公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループ(第1回)」の配布資料を公開

2018年6月1日、文部科学省が、2018年2月22日に開催した「公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループ(第1回)」の配布資料を公開しました。

「【資料4】ご検討いただきたい事項」として、(1)公立博物館について地方公共団体の判断で条例により地方公共団体の長が所管することを可能とすることについての、「メリット・デメリット」「特に配慮すべき点(教育の政治的中立性の確保)(継続性・安定性の確保)(地域住民の意向の反映)」、及び、(2)博物館以外の公立社会教育施設(公民館、図書館など)の所管の在り方等について、があげられています。

新着情報(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/news/index.html
※平成30年06月01日欄に「公立社会教育施設の所管の在り方等に関するワーキンググループ(第1回) 配付資料」とあります。

日本図書館協会(JLA)図書館の自由委員会、「捜査機関から「照会」があったとき」の改訂版を公開

2018年5月21日、日本図書館協会(JLA)図書館の自由委員会が、「捜査機関から「照会」があったとき」の改訂版を公開しました。

初版は『図書館の自由』第89号(2015年8月)に掲載され、2017年3月10日にウェブサイトでも公開されましたが、今回の改訂は、文章を再構成し、関連文献や類似事例の解説を加えたものです。

捜査機関から「照会」があったとき(JLA,2018/5/21改訂)
http://www.jla.or.jp/committees/jiyu///tabid/658/Default.aspx

『図書館の自由』第89号(2015年8月)
http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/iinkai/jiyu/newsletter_89%EF%BC%88201508%EF%BC%89.pdf

国際図書館連盟(IFLA)、メキシコの著作権法改正に関して声明を発表

2018年5月4日、国際図書館連盟(IFLA)の事務局長(Secretary General)ライトナー(Gerald Leitner)氏が、メキシコにおいて、著作権侵害が疑われるだけでオンライン上の著作物をオフラインにしたり削除したりすることを可能とする内容の法律が成立したことを受け、声明を発表しています。

声明では、同規定は、情報アクセスの自由や表現の自由といった基本的人権を不当・不必要に制限するものであり、合法的な著作物を容易に削除されることになりかねないとし、メキシコ政府と議会に対し、少なくとも改正による影響に関して適切な協議がなされるまで改正を停止するよう求めています。

IFLA Secretary General's Statement on the Mexican copyright reform (IFLA,2018/5/4)
https://www.ifla.org/node/39310

NTTグループ3社がインターネット上の海賊版サイトに対するブロッキング実施を発表

2018年4月23日、NTTはグループに属するNTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTぷららの3社において、インターネット上の海賊版3サイトに対するブロッキングを行うことを発表しました。

これは2018年4月13日開催の知的財産戦略本部会合・犯罪対策閣僚会議において決定された「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」中の、「インターネット上の海賊版サイトに関する進め方について」に応じて行われるものです。法制度が整備されるまでの短期的な緊急措置として、準備が整い次第、ブロッキングを実施するとしています。また、政府に対しては法制度の可及的速やかな整備を求めています。

なお、「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」に反対の声明を発表していた
日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)は、NTTグループの発表を受けコメントを発表しており、JAIPAとして特に先に発表した反対声明を見直すことは考えていないとしています。

知的財産戦略本部会合・犯罪対策閣僚会議において「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」を決定 「漫画村」、「Anitube」、「Miomio」及び同一とみなされるサイトについてISPによる自主的ブロッキングが適当と位置づけ

2018年4月13日に開催された知的財産戦略本部会合・犯罪対策閣僚会議において、「インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策」が決定されました。

これは政府として、インターネット上の海賊版サイトに対する緊急対策を定めるものです。著作権侵害コンテンツの削除要請すらできないサイトとして「漫画村」、「Anitube」、「Miomio」等をあげ、権利侵害の拡大を食い止めるために、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)等による閲覧防止措置(ブロッキング)を実施し得る環境を整備する必要がある、としています。

今回の緊急対策ではブロッキングについては憲法等で定める通信の秘密を侵害する可能性があることを認めつつ、刑法における緊急避難の要件を満たす場合には違法性が阻却されるとし、「法制度整備が行われるまでの間の臨時的かつ緊急的な措置として」、上記3サイトおよびそれらと同一とみなされるサイトに限定して、「民間事業者による自主的な取組として」、ブロッキングを行うことが適当である、としています。

今後は新たに悪質な海賊版サイトが登場した際に速やかにブロッキングを実施するため、知的財産戦略本部の下で、関係事業者、有識者を交えた協議体を設置し、早急に必要な体制整備を行う、ともされています。

図書館問題研究会、文部科学省および中央教育審議会に「図書館の所管に係る要望書」を提出

2018年4月15日、図書館問題研究会は、文部科学省および中央教育審議会に「図書館の所管に係る要望書」を提出しました。

中央教育審議会生涯学習分科会では、図書館等の社会教育施設の所管を教育委員会から首長部局に移すことが議論されており、同研究会は、図書館が首長部局に移管した場合の資料提供制限等を危惧し反対しています。

「図書館の所管に係る要望書」を提出しました(図書館問題研究会,2018/4/15)
http://tomonken.sakura.ne.jp/tomonken/blog/2018/04/15/shokan/

図書館の所管に係る要望書(図書館問題研究会,2018/4/15)
http://tomonken.sakura.ne.jp/tomonken/statement/shokan/

米国図書館協会、米国図書館界の概況についての報告書 (2018年版)及び「2017年に最も批判を受けた図書」を公表

2018年4月9日、米国図書館協会(ALA)は全米図書館週間にあわせ、米国図書館界の概況をまとめた報告書“State Of America's Libraries Report”の2018年版を公開しました。報告書は「大学図書館」「学校図書館」「公共図書館」「課題と傾向」「国家的課題と傾向」などの項目ごとにまとめられています。

また、「2017年に最も批判を受けた図書トップ10」(Top Ten Most Challenged Books)もあわせて公開されています。1位は2007年に出版されたJay Asherの小説” Thirteen Reasons Why”でした。同書は2017年にNetflixでウェブドラマシリーズが製作・公開されています。自殺を題材とする小説であり、図書館に対し批判が寄せられた理由も自殺を扱ったものであったため、とのことです。

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