図書館資料の「延滞料」の是非をめぐる議論(英国)

英国では最近、図書館資料を延滞した利用者に延滞料の支払いを課すことは、「図書館に対するネガティブなイメージをもたらし利用者を遠ざけることになる」と延滞料を批判するライブラリアンたちが主張し、「資料を正しく利用してもらうのに、延滞料による抑止効果は有効である」と延滞料やむなしとするライブラリアンたちとの間で論争になっている、と英Guardian紙が報じています。延滞料批判派はまた、「資料の価格が下落しており、場合によっては資料の価格よりも高い延滞料を支払わなければならないことも起こっている」と主張していますが、一方で延滞料受容派は「延滞料が重要な財源になっている図書館もある」と主張しているとのことです。

なお英国博物館・図書館・文書館国家評議会(MLA)の広報担当者は同誌のインタビューに対し、「MLAは、延滞の前に、利用者に丁寧に注意を促すようにすること、また、罰金(fine)と呼ぶのではなく課金(charge)とする方ことをベストプラクティスとしている」と回答しています。

Noisy row breaks out in libraries over fines | Books | guardian.co.uk
http://www.guardian.co.uk/books/2008/aug/15/libraries.fines

For and against library fines | Books | guardian.co.uk
http://blogs.guardian.co.uk/books/2008/08/for_and_against_library_fines.html

August 18th, 2008付けResourceShelfの記事
http://www.resourceshelf.com/2008/08/18/uk-debate-rages-over-library-fines/