ZoteroとInternet Archive、協同で研究者の情報共有・保存を促進するプロジェクトを開始

研究者向けのウェブ情報管理ソフト“Zotero”を開発しているジョージ・メイソン大学歴史・ニューメディアセンターとInternet Archiveとが、アンドリュー・メロン財団の支援のもと、研究者の情報共有と、それらの情報の長期保存を目的とした協同プロジェクトを開始すると発表しました。

Zoteroは、ウェブ上の情報の保存、タグ付け、書誌情報の自動抽出、引用文献形式でのエクスポートなどの機能を備えたオープンソースソフトで、Firefoxブラウザのプラグインとして提供されています。このZoteroで保存されている情報をウェブ上で共有できるようにする“Zotero Commons”を始め、スキャニングされているがまだテキスト化されていない情報の自動OCR認識、Zoteroに備わっているウェブ上の情報のローカルPCへの保存機能に加えInternet ArchiveのウェブサイトにPermanent URIとタイムスタンプつきで保存できる機能などが予定されています。

なおこのプロジェクトに対して「機関リポジトリの危機」と捉える反応が多かったとのことで、歴史・ニューメディアセンターのディレクター、コーエン(Dan Cohen)氏は、Zoteroがすでに図書館向けAPIを公開していることを挙げて「機関リポジトリをつぶすつもりはないし、図書館の参加を拒むものでもない」と追加の説明を行っています。

Zotero and the Internet Archive Join Forces – Dan Cohen’s Digital Humanities Blog
http://www.dancohen.org/2007/12/12/zotero-and-the-internet-archive-join-forces/
Two Misconceptions about the Zotero-IA Alliance – Dan Cohen’s Digital Humanities Blog
http://www.dancohen.org/2007/12/14/two-misconceptions-about-the-zotero-ia-alliance/

Zotero and Internet Archive join forces – Internet Archive
http://www.archive.org/iathreads/post-view.php?id=171561

Zotero: The Next-Generation Research Tool
http://www.zotero.org/