公的助成による研究成果のOA化を求める動き、EUでも

欧州研究諮問委員会(EURAB)は欧州委員会に対し、現在進められている研究枠組プログラム“Seventh Framework Programme (FP7) ”の助成を受けた研究成果を、オープンアクセスで公開するために、EU指令の発令を勧告したと発表しました。

具体的にはFP7の成果物を、出版後すみやかに、もしくはアクセスできる状態になってから6ヶ月以内に、リポジトリに搭載し公開する旨の指令を勧告しています。また公開にあたり、
・搭載先は機関、もしくは主題リポジトリとする
・著者は成果物に加え、成果物が掲載された雑誌、会議録の情報を含むメタデータを登録する
・搭載論文は掲載誌・会議録の受領原稿とする
・公開までの猶予期間は最長6ヶ月とするが、メタデータは速やかに公開する
・搭載先のリポジトリには、研究成果の長期保存と無償公開に関する規定が整備されている
といった条件を整えることを提言しています。

勧告では他にも、OAに登録する手順やリポジトリ間の相互運用性を確保するための規格、OAポリシーに沿った、引用件数以外の論文評価指標の提言、各EU加盟国の助成を受けた研究成果のOA化についても言及しています。

SCIENTIFIC PUBLICATION:POLICY ON OPEN ACCESS
http://ec.europa.eu/research/eurab/pdf/
eurab_scipub_report_recomm_dec06_en.pdf

EURAB proposes making open access obligatory for FP7 research
http://cordis.europa.eu/fetch?CALLER=
EN_NEWS&ACTION=D&SESSION=&RCN=26924

EURAB recommends an EU-wide OA mandate
(Peter Suber, Open Access News 2007年1月10日付け記事より)
http://www.earlham.edu/~peters/fos/
2007_01_07_fosblogarchive.html#116845221537275857