公共図書館の目録における協同タギングの利用可能性

米国図書館協会に属する図書館情報技術部会(LITA)及び図書館コレクション・テクニカルサービス部会(ALCTS)目録・分類セクション(CCS)の、典拠コントロールに関心のあるグループの年次大会の発表資料の一部が、LITAのウェブサイトで公開されています。

この中に、「公共図書館目録における協同タギングの利用」と題する発表資料があります。利用者がめいめい、自分が興味を持った資料の書誌データにタグ(統制された語彙ではなく)を付与してブックマークしたものを、皆で共有するという協同タギングは、Web2.0と呼ばれるWebサービスでもよく使われているものです。米国で一般的に用いられている米国議会図書館件名標目表(LCSH)と比べ、最新の/日常語を用いることができる点でメリットがあるとしています。また、目録に関心のある一般利用者のオンライン・コミュニティ形成につながる、よく使われるタグ・よくタギングされる資料を蔵書構築の参考材料とすることができる、といった点も期待されています。

今後、この協同タギングで使用された語とLCSHを比較する研究を行い、協同タギングがLCSHを補完するものとして使えることを明らかにしたいとのことです。

The Use of Collaborative Tagging in Public Library Catalogues / Louise Spiteri
http://www.ala.org/ala/lita/litamembership/litaigs/authorityalcts/Spiteri-AN2006.ppt
LITA/ALCTS CCS Authority Control Interest Group – 2006 Annual Program Presentations
http://www.ala.org/ala/lita/litamembership/litaigs/authorityalcts/2006annualpresents.htm