米テネシー州、図書館の運営者を官民競争入札で決めることに

米国テネシー州ジャクソン市=マディソン郡図書館委員会は2006年2月、図書館の運営費用を最適化するため、民間2社とこれまでの管理部門(従来の図書館スタッフ)との間で入札して、運営者を決めることにしました。ところが、民間会社のうち1社が、従来の図書館スタッフの給与を削減することを示唆したため、郡の政務委員によって、「図書館委員会が図書館を民間委託する権限を有しているのかが裁判で明確に示されない限り、一切の契約は受諾できない」という裁判所の差し止め命令が出されました。

2006年7月31日に行われた裁判では、図書館委員会が民間委託をする権限を有していることが認められました。これを受けて、8月21日に入札、その後、契約交渉が行われる予定とのことです。

この決定に関しては、従来の図書館スタッフや図書館利用者、政務委員から、「サービス低下につながるのではないか」「民間に委託される場合、公共図書館と見なされなくなり州立図書館からの援助が得られなくなるのではないか」「従来のスタッフが失業の危機にあるという点が考慮されていない」といった懸念の声が上がっています。

Court: Library can privatize – Jackson Sun.com
http://www.jacksonsun.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20060809/NEWS01/608090308
Privatization a mystery library staff would rather close book on – Jackson Sun.com
http://www.jacksonsun.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20060813/NEWS01/608130310/1002

Tennessee Judge Rules Library Can Privatize – American Libraries online
http://www.ala.org/ala/alonline/currentnews/newsarchive/2006abc/august2006a/jackson.htm