凸版印刷株式会社、デジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステム「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」のプロトタイプを共同開発

2019年8月30日、凸版印刷株式会社はデジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステム「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」のプロトタイプを京都大学との共同研究の成果により開発したことを発表しました。

2018年から、凸版印刷株式会社と京都大学は次世代文化情報プラットフォーム構想に関する共同研究を進めています。これは屏風絵などの文化財に描かれた内容に関して、地理・歴史・工芸・観光など複数の専門家の見解を、デジタルアーカイブデータ上に情報集約することで、学術研究や文化財鑑賞に役立てることを目的とした共同研究です。今回のシステム開発にあたっては、京都大学総合博物館によって、凸版印刷が持つデジタルアーカイブデータへの名所・建築物・人物に関する描画情報や関連資料など、客観的情報の紐付け作業が行われました。

凸版印刷株式会社は、共同研究の成果物として発表された「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」について、屏風絵などの絵画資料に描かれた町の中を、様々な分野・立場の人々が共にフィールドワーク(絵解き)を行い、デジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステムであるとしています。

凸版印刷株式会社は、同システムを用いて東京国立博物館所蔵の国宝「洛中洛外図屛風(舟木本)」をテーマに制作したコンテンツを、2019年9月2日から4日まで京都市で開催される「第25回ICOM(国際博物館会議)京都大会2019」のミュージアム・フェアで公開することも併せて発表しています。

凸版印刷、デジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステムを開発(凸版印刷株式会社,2019/8/30)
https://www.toppan.co.jp/news/2019/08/newsrelease190830_1.html

参考:
熊本大学と凸版印刷、熊本城崩落石材の位置特定作業を効率化:崩落前に取得したデジタルアーカイブデータを活用
Posted 2019年5月27日
http://current.ndl.go.jp/node/38234

東京国立博物館、10月から開催予定の特別展公式アプリ「洛中洛外図屏風」(iOS版)をリリース
Posted 2013年5月8日
http://current.ndl.go.jp/node/23467

20世紀前半の英国を上空から―16,000枚以上の航空写真アーカイブ“The Britain from Above”が公開
Posted 2012年6月28日
http://current.ndl.go.jp/node/21230