HathiTrustの2019年前半の活動と今後の展望(記事紹介)

2019年8月6日、HathiTrustは、2019年から2023年までの戦略的方向性を示した“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”実施から半年が経過したことを受けて、半年間の活動を振り返りながら今後の展望を示したブログ記事“2019: HathiTrust at Mid-Year & Upcoming Opportunities”を公開しました。

2018年3月13日に承認された“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”では、デジタル保存とアクセス、文化的記録の管理者としての役割等への関与の強化が示されています。HathiTrustの2019年の具体的な出資と活動はここで示された戦略的方向性を達成するために行われています。

2019年1月から6月までの主要な動きとして、印刷物を読むことに障害がある利用者へのアクセシビリティを向上させたこと、1923年に出版されパブリックドメインとなっている5万4,000点近くのタイトルを公開したこと、共同管理(Shared Print)プログラムの第2段階を完了したこと、などを挙げています。

2019年7月から12月には、引き続き印刷物を読むことに障害がある利用者のアクセシビリティ向上に取り組むこと、共同管理(Shared Print)プログラムの新サービスを計画すること、コレクション分析の精査に取り組むこと、などが示されています。

2019: HathiTrust at Mid-Year & Upcoming Opportunities(HathiTrust,2019/8/6)
https://www.hathitrust.org/blogs/perspectives-from-hathitrust/2019-hathitrust-mid-year-upcoming-opportunities

関連:
HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions(University of Michigan,2018/3/13)
https://umich.app.box.com/s/kija5ai95ifyrh7aqyl6fm3lv7q30qbl

参考:
HathiTrust、10周年を迎える
Posted 2018年10月16日
http://current.ndl.go.jp/node/36836

HathiTrust、パブリックドメイン及びオープンアクセス(OA)資料の登録件数が600万件に到達
Posted 2018年2月2日
http://current.ndl.go.jp/node/35415

米・バージニア大学、障害のある学生へのアクセシブルな資料提供のためのリポジトリ構築プロジェクトを実施
Posted 2019年2月18日
http://current.ndl.go.jp/node/37602

E1930 – HathiTrustの米国連邦政府文書コレクション分析
カレントアウェアネス-E No.328 2017.07.06
http://current.ndl.go.jp/e1930

HathiTrustの参加館、印刷資料1,600万冊の共同管理を提案
Posted 2017年5月25日
http://current.ndl.go.jp/node/34044

CA1760 – デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust―図書館による協同の取り組み/ 田中 敏
カレントアウェアネス No.310 2011年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1760