熊本大学と凸版印刷、熊本城崩落石材の位置特定作業を効率化:崩落前に取得したデジタルアーカイブデータを活用

2019年5月24日、熊本大学大学院先端科学研究部と凸版印刷株式会社は、デジタルアーカイブデータを活用した熊本城「石垣照合システム」を開発し、2016年4月の熊本地震による熊本城崩落石材の位置特定作業を効率化したことを連名で発表しています。

「石垣照合システム」は、熊本大学が開発したコンピュータビジョン技術と、凸版印刷が2011年に VR 作品『熊本城』を制作した際に取得した、崩落前の熊本城の櫓や石垣など約 4万点のデジタルアーカイブデータを用いて開発されました。

同システムを活用して、石材が崩落前にあった位置の照合を行ったところ、目視による照合と比較して約 9 割の正解数を記録したほか、目視では解らなかった石材の位置も発見できたとしています。

熊本大学と凸版印刷、熊本城崩落石材の位置特定作業を効率化(熊本大学, 2019/5/24)
https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/sizen/20190524
https://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2019-file/release190524-2.pdf
※二つ目のリンクはプレスリリースです。[PDF:326KB]

熊本大学と凸版印刷、熊本城崩落石材の位置特定作業を効率化(凸版印刷, 2019/5/24)
https://www.toppan.co.jp/news/2019/05/newsrelease190524.html

参考:
E1964 – Code4Lib JAPANカンファレンス2017,熊本にて開催<報告>
カレントアウェアネス-E No.335 2017.10.19
http://current.ndl.go.jp/e1964

中東地域の危機に瀕する遺跡の正確な3D記録を作成するプロジェクト“Project Anqa”のウェブサイトが公開
Posted 2019年2月28日
http://current.ndl.go.jp/node/37680