関西四大学学長、電子ジャーナル購読に関し危機意識を表明

2018年12月14日に開催された文部科学省科学技術・学術審議会 学術分科会と、人文学・社会科学振興の在り方に関するワーキンググループの合同会議の当日配布資料として、関西大学をはじめとする関西に所在する4つの私立大学の学長の連名による、「電子ジャーナル購読の危機的状況に関する関西四大学学長 共同提案」が含まれていたことが報じられています。

この共同提案は関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の4大学の学長の連名で作成されたもので、電子ジャーナル価格上昇の恒常化、円安、電子ジャーナルへの消費税課税といった問題が各大学の購読規模縮小を引き起こしている状況について、「もはや個々の大学の努力では解決できない国家的規模の緊急事態である」としています。そのうえで、「すべての大学、学会および文教・科学技術を所管する政策当局に対し強い危機意識を表明」するとして結ばれています。

配布資料にはこの声明のほか、電子ジャーナルをめぐる課題の論点整理や、同志社大学における支払総額推移等の実例も含まれていました。これらの資料は学術分科会委員である、早稲田大学前総長の鎌田薫氏が提出したようです。

学術分科会(第71回)・人文学・社会科学振興の在り方に関するワーキンググループ(第3回)合同会議 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/044/shiryo/1411891.htm

電子ジャーナル価格が高騰、関西4私大が危機表明(大学ジャーナル、2019/1/3付け)
https://univ-journal.jp/24270/

参考
物性物理学研究者の任意団体「物性グループ・物性委員会」が「電子ジャーナルへのアクセス環境の整備に関する緊急アピール」を発表
Posted 2014年12月1日
http://current.ndl.go.jp/node/27544