文部科学省が「平成31年度科学研究費助成事業公募要領等説明会」資料を公開 審査におけるresearchmapの参照について言及

文部科学省が2018年9月6日(東日本会場)、9月13日(西日本会場)に開催した「平成31年度科学研究費助成事業公募要領等説明会」の資料を公開しています。公開されている資料は「資料1 科研費改革の概要等について」、「資料2 平成31年度科学研究費助成事業-科研費-科研費審査システム改革、平成31年度公募内容の変更点」、「資料3 researchmapについて」、「資料4 共同利用・共同研究システムの利用について」の4点です。

このうち資料2では科研費システムの改革に伴い、平成31年度審査から、科学研究費助成事業(科研費)の審査方式が変わること(従来の細かな分野ごとの審査から一部の費目で大区分・中区分ごとの審査へ変更することや、同一の審査委員による総合審査方式・2段階書面審査方式の導入など)に加え、研究計画調書の構成も変更されることが説明されています。調書の変更について、具体的には申請者らの研究業績をリストアップする「研究代表者および研究分担者の研究業績」欄が、「応募者の研究遂行能力及び研究環境」欄に変更され、研究業績を網羅的に記載するのではなく、研究計画の実行可能性を文章で説明しつつ、根拠となる文献等の中で主要なものを掲載することになります。

また、審査におけるresearchmapの参照についても言及されており、審査の際に審査委員がresearchmapと科学研究費助成事業データベース(KAKEN)の掲載情報を必要に応じて参照することができるようにする、とのことです。なお、あくまで必要に応じて参照する取扱いであり、審査はあくまで研究計画調書に基づいて行われるともされています。

なお、researchmapでは2018年9月19日に「科研費に関連するお知らせ」を公開し、「現在、科研費に関連したお問い合わせを非常に多くいただいております」とした上で、問い合わせ内容によっては回答まで2営業日ほどかかること、電話ではなく極力問い合わせフォームを利用した問い合わせを行ってほしいとしています。あわせて、科研費と関連するよくある質問・応答集も公開されています。

「平成31年度科学研究費助成事業公募要領等説明会」資料(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/1408853.htm

科研費に関連するお知らせ(researchmap、2018/9/19付け)
https://researchmap.jp/bbpolax8q-70/#_70

参考:
文部科学省、科研費改革の一環として、審査区分や方式を見直す改革案「科学研究費助成事業(科研費)審査システム改革2018(報告)」についてパブリックコメントを開始
Posted 2016年4月25日
http://current.ndl.go.jp/node/31431

文部科学省、「科研費改革の実施方針」を改定
Posted 2017年1月30日
http://current.ndl.go.jp/node/33357

researchmap、Web of Scienceと連携した業績入力機能の提供を開始
Posted 2017年6月21日
http://current.ndl.go.jp/node/3421