シアトル公共図書館においてもっとも多く利用停止処分を受けるのは有色人種、中でも子どもである(米国)

米国のコミュニティニュースサイト”South Seattle Emerald”の2018年8月22日付けの記事で、米シアトル公共図書館において利用停止処分を受けた人々の統計について扱われています。

同記事によれば、2018年1月~7月に利用停止処分(一定期間、図書館を利用できないとする処分。期間は最短で1日、最長で2年)を受けた人々のうち、3分の1以上がアフリカ系アメリカ人であった、とされています(シアトル全体ではアフリカ系アメリカ人の割合は7.1%)。中でも16歳未満の子どもについては、処分を受けた52人の全員が有色人種(43人が黒人、9人がヒスパニック)でした。

記事では具体的な排除事例や、子どもを一人で置いていく親が多いこと、排除の背景としてのホームレス問題等について触れられています。

People of Color, Especially Children, Most Likely to be Asked to Leave Seattle Libraries(South Seattle Emerald、2018/8/22付け)
https://southseattleemerald.com/2018/08/22/people-of-color-especially-children-most-likely-to-be-asked-to-leave-seattle-libraries/

参考:
CA1479 – 動向レビュー:「問題利用者」論の動向 / 樋山千冬 カレントアウェアネス No.274 2002.12.20
http://current.ndl.go.jp/ca1479

CA1809 – 動向レビュー:ホームレスを含むすべての人々の社会的包摂と公共図書館 / 松井祐次郎
http://current.ndl.go.jp/ca1809