イェール大学図書館におけるサービスとしてのエミュレーション(emulation as a service)のためのインフラ構築(記事紹介)

イェール大学のウェブサイトで、イェール大学図書館における、サービスとしてのエミュレーション(emulation as a service)のためのインフラ構築が紹介されています。

このインフラでは、旧式のソフトウェアにオンデマンドでアクセスして、そのソフトウェア上の情報、たとえば1980年代にCADシステム上で作成した建築の設計図や、著名な作家が初期のワードプロセッシングソフトウェアで執筆した原稿などの情報が損なわれることなく今後もアクセスすることが可能になるようです。

アンドリュー・W・メロン財団(Andrew W. Mellon Foundation)とアルフレッド・P・スローン財団(Alfred P. Sloan Foundation)からそれぞれ100万ドルの助成を受けて、OS、オフィスソフト、電子メールアプリケーション、ビデオ編集ソフト、作曲ソフトなど3,000以上のソフトウェアへのアクセスを可能にするとのことです。このプロジェクトは、ソフトウェアへの長期アクセスのための団体Software Preservation Networkや、図書館システム関連技術の開発企業OpenSLXなどと共同で実施され、完了は2020年6月を予定しています。

Project revives old software, preserves ‘born-digital’ data(YaleNews, 2018/2/13)
https://news.yale.edu/2018/02/13/project-revives-old-software-preserves-born-digital-data

参考:
サービスとしてのエミュレーションを模索するイェール大学図書館の研究事業
Posted 2014年8月21日
http://current.ndl.go.jp/node/26847

E1933 – NDL,2016年度電子情報の長期保存に関する調査報告書を公開
カレントアウェアネス-E No.328 2017.07.06
http://current.ndl.go.jp/e1933