国文学研究資料館と株式会社PFU、可搬型ブックスキャナを用いた歴史的典籍の電子化実証実験を実施

2017年8月1日、 国文学研究資料と株式会社PFUは、可搬型ブックスキャナを用いた歴史的典籍の電子化実証実験の結果を発表しています。

両者は、同館の「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」(歴史的典籍NW事業)の一環として、歴史的典籍に特化したブックスキャナの共同研究を行なっており、今回の実証実験は、PFU社が開発中の可搬型ブックスキャナを、和歌山県田辺市の鬪雞神社に持ち込んで、同社が所蔵する古典籍「今昔物語集(写本)」の電子化を行なったものです。

実証実験の結果、日本各地に点在し、所蔵場所から持ち出すことが難しい古典籍についても、可搬型ブックスキャナを用いることで、大幅に電子化作業時間が短縮され、生産性を向上させることが検証されたとのことです。

今回の実証結果をもとに可搬型ブックスキャナのさらなる改良をおこない、歴史的典籍NW事業への参加大学や、日本各地の古典籍所蔵機関、個人所有者の協力を得て、実地評価を進め、書籍の読み取りに関する様々な業務への適応を拡大し、2018年度中の提供開始を目標に開発を進めるとのことです。

また、2017年8月4日から8月6日にかけて和歌山県の田辺市文化交流センターたなべるにて開催される「2017年度南方熊楠研究会夏季例会」において、研究成果報告と試作機の展示が行われます。

鬪雞神社で可搬型ブックスキャナを用いた、歴史的典籍の電子化実証実験を実施(国文学研究資料館,2017/8/1)
https://www.nijl.ac.jp/pages/cijproject/images/20170801_News.pdf

鬪雞神社で、可搬型ブックスキャナを用いた歴史的典籍の電子化実証実験を実施(PFU,2017/8/1)
https://www.pfu.fujitsu.com/news/2017/new170801.html

※タイトルを修正しました(2017/8/2)