高等教育機関・図書館関係団体が、米国連邦通信委員会に「ネットの中立性」を保護するようコメントを提出

北米研究図書館協会(ARL)と8つの高等教育機関・図書館関係団体は、2017年7月17日付けで、知的自由を守るために強く「ネットの中立性」を保護するよう、米国連邦通信委員会(FCC)に声明を提出しました。大学図書館等における教育研究活動やイノベーション、表現の自由を維持するために「ネットの中立性」は不可欠で同規則は守られるべきだと主張しています。

また米国図書館協会(ALA)は米国法律図書館協会(AALL)等と、2017年7月17日、FCCに「ネットの中立性」の規則の見直しについて声明を提出しました。声明では同規則を見直す必要性に疑問を呈し、現行の規則を強く守るよう主張しています。

FCCは、2015年に「ネットの中立性」に関する規則を採択しました。同規則では、インターネットサービスプロバイダが、特定のユーザーやコンテンツを優遇することは認めていません。FCCは現在、この規則の緩和を検討しています。

ARL and Higher Education Groups Urge FCC to Protect Net Neutrality(ARL,2017/07/18)
http://www.arl.org/news/arl-news/4331-arl-and-higher-education-groups-urge-fcc-to-protect-net-neutrality-#.WXbdadI_F8F

ALA argues to retain 2015 Open Internet protections with FCC comments(ALA,2017/07/17)
http://www.ala.org/news/press-releases/2017/07/ala-argues-retain-2015-open-internet-protections-fcc-comments

参考:
米国の高等教育機関・図書館関係団体が、米国連邦通信委員会及び連邦議会議員に対し、「ネットの中立性」規則を明確に支持するよう書簡を送ったと発表
Posted 2017年4月3日
http://current.ndl.go.jp/node/33772

PLOS、ネットの中立性支持を表明 学術文献への国際的なアクセス環境を保障するために
Posted 2017年7月18日
http://current.ndl.go.jp/node/34380

米国連邦通信委員会(FCC)、「ネットの中立性」規則を採決 米国図書館協会(ALA)、北米研究図書館協会(ARL)が歓迎を表明
Posted 2015年2月27日
http://current.ndl.go.jp/node/28072