イングランドにおける最初期の図書の一部がレディング大学で発見される

2017年5月9日、英国レディング大学は、15世紀の印刷物を同大学図書館のコレクションから発見したと発表しました。

発見された印刷物はイングランドに印刷技術をもたらした、ウィリアム・キャクストンの印刷工房で1476年から1477年に印刷された“Sarum Ordinal”“ Sarum Pye”と呼ばれる中世ラテン語で書かれた司祭のハンドブックの一部です。

この資料は同大学のSpecial Collections Librarianのデルベック(Erika Delbecque)氏が手稿類のコレクションを整理するなかで偶然発見しました。この資料は元々、背の補強のために関係のない本に貼り付けられており、1820年代に英・ケンブリッジ大学のある司書が救い出したと言われています。当時の司書にはそれがキャクストンの初期印刷物であることは分かっていなかったそうです。

この図書は完全な形では現存しておらず、今回発見された箇所とは異なる一部のページを英国図書館(BL)のみが所蔵しています。

なお資料は同大学の英国農村生活博物館(The Museum of English Rural Life)にて、5月31日まで展示されています。

UNIVERSITY FINDS UNIQUE MEDIEVAL CAXTON PAGES BURIED IN A BOX(University of Reading,2017/5/9)
http://www.reading.ac.uk/news-and-events/releases/PR725199.aspx

‘Incredibly rare’ William Caxton print discovered(BBC,2017/5/9)
http://www.bbc.com/news/education-39846929

One of the first books ever printed in England discovered by university librarian(Independent,2017/5/8)
http://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/caxton-book-first-printed-england-discovery-university-reading-a7724476.html

MEDIEVAL CAXTON LEAF DISPLAY(The Museum of English Rural Life)
https://www.reading.ac.uk/themerl/whats-on/themerl-caxton.aspx