オープンアクセスメガジャーナル:学術コミュニケーションの未来か、それとも学問のごみ捨て場か(文献紹介)

Journal of Documentation誌の73巻2号に、オープンアクセスメガジャーナル(OAMJ)に関する文献レビュー”Open-access mega-journals: The future of scholarly communication or academic dumping ground? A review”が掲載されています。著者はラフバラ大学のValerie Spezi氏らです。同誌は有料ですが、当該論文はオープンアクセス(OA)で公開されています。

この論文ではPLOS ONEに代表される、科学的な妥当性の確認等の最低限の査読のみを行い、大量の論文を出版し、主に論文処理加工料(APC)で運営される、いわゆるOAMJに関する言説等の文献レビューが行われています。OAMJを巡る言説や学術出版において占める位置を検証し、学術界のOAMJに対する態度を考察することが目的であるとのことです。

Valerie Spezi, Simon Wakeling, Stephen Pinfield, Claire Creaser, Jenny Fry, Peter Willett, (2017) “Open-access mega-journals: The future of scholarly communication or academic dumping ground? A review”, Journal of Documentation, Vol. 73 Iss: 2, pp.263 – 283
http://www.emeraldinsight.com/doi/full/10.1108/JD-06-2016-0082

参考:
メガジャーナルがやってくる!(文献紹介) Posted 2011年11月2日
http://current.ndl.go.jp/node/19444

E1277 – 2020年,学術論文の90%はOA誌に掲載される?<文献紹介> カレントアウェアネス-E No.212 2012.03.29
http://current.ndl.go.jp/e1277

オープンアクセスメガジャーナルに論文を発表しているのはどんな人?(文献紹介)
Posted 2014年4月22日
http://current.ndl.go.jp/node/25983