ハンガリーのオープンアクセスの状況

OpenAIREのブログに、ハンガリー科学アカデミー(MTA)のオープンアクセス(OA)義務化に関する記事が掲載されています。

MTAは、学会であり、また一連の研究機関を運営するほか、研究資金の助成も行っています。OAが義務化されているのは2013年以降に公開された、MTAの研究者やその助成を受けた研究グループの研究成果です。ハンガリー国内では、ほかにUniversity of DebrecenとUniversity of SzegedがOAを義務化しています。

MTAのOA方針は2016年に更新されましたが、その主な変更点は次のとおりです。

・人文科学・社会科学分野は、自然科学分野(1年)よりも長いエンバーゴ期間(2年)が設定可能
・CC BY-NC-NDよりもオープンなライセンスが必要
・OAとしない場合は研究機関の長の許可が必要
・OAジャーナル、ハンガリー国内のリポジトリ、国際的なリポジトリなどで公開しなければならない

2014年と2015年は、MTAの文献の60%弱がOA方針に従っています。また、主要な6大学については、2015年の研究成果のうち13%から30%がOAとなっています。

OA mandate of the Hungarian Academy of Sciences – how effective is it?(OpenAIRE Blog, 2017/1/26)
https://blogs.openaire.eu/?p=1760

関連:
MTA OA MANDATE(Real)
http://real.mtak.hu/eprints/mandate.html

Open Access in Hungary(Pasteur4OA)
http://pasteur4oa.eu/resources/85#.WIrc-NI_EnJ

参考:
E1725 – 欧州におけるオープンアクセス方針の実施に向けた準備状況
カレントアウェアネス-E No.291 2015.10.29
http://current.ndl.go.jp/e1725