2016年の“School Librarian of the Year”受賞者が発表される(米国)

2016年8月25日、米・School Library Journal誌と児童向けの出版・教育などを手掛ける米・Scholastic社が、2016年の“School Librarian of the Year”に、イリノイ州の小学校のリソースセンター長Todd Burleson氏を選んだと発表しています。

図書館メディアスペシャリストとして、プログラミング、ロボットの組み立て、木工、裁縫、レーザー加工、3Dプリンター等を用いて、学校図書館を、児童が自身の創造性を発揮できる空間“IDEA Lab”に転換したことが評価されました。

このほか、最終候補者として、マサチューセッツ州の高校の司書教諭Anita Cellucci氏と中学校の司書教諭Laura Gardner氏が紹介されています。

Anita Cellucci氏は、教師やカウンセラーと連携し、導かれた探究(Guided Inquiry)の手法を用いて、生徒の「社会性と情動の学習」(Social and Emotional Learning)を支援したことや、校内でのメンタルヘルスの問題が増加したことに対応するために助成金を獲得するとともに、そのような認識を広め、教師・生徒・コミュニティーのための対応指針の確立を促したことなどが紹介されています。

Laura Gardner氏は、学生ボランティアを会議・会合に参加させ、彼らの図書館・メイカースペースを使った独自の取組みを発表させたり、ソーシャルメディアを使って、保護者と、児童の学習成果の共有を行なったことなどがあげられています。

SLJ and Scholastic Announce 2016 School Librarian of the Year Award Winners(School Library Journal,2016/8/25)
http://www.slj.com/2016/08/industry-news/slj-and-scholastic-announce-2016-school-librarian-of-the-year-award-winners/#_

Yes, He Can! Todd Burleson, SLJ’s 2016 School Librarian of the Year(School Library Journal,2016/8/25)
http://www.slj.com/2016/08/industry-news/yes-he-can-todd-burleson-sljs-2016-school-librarian-of-the-year/

参考:
CA1671 – 「探究」を促進する学校図書館 / 足立正治
カレントアウェアネス No.297 2008年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1671

2015年の“School Librarian of the Year”受賞者が選ぶ、メイカースペースのためのベスト玩具
Posted 2016年3月3日
http://current.ndl.go.jp/node/30919

米・School Library Journal誌による学校司書に対する技術調査の結果報告が公開
Posted 2015年9月15日
http://current.ndl.go.jp/node/29433