Pew Research Center、米国のニュースメディアに関する調査結果”State of the News Media 2016”を公開

2016年6月15日、米国の調査機関Pew Research Centerは、米国のニュースメディアの現状について複数の手法を用いて調査した結果をまとめたレポート”State of the News Media 2016”を公開しました。このレポートではニュースを製作している機関に加え、ニュースを人々に提供している機関の現状についても分析されています。

主な分析結果として、新聞の購読料の減少や、印刷・デジタル双方での広告費の減少等に加え、人々がニュースを得るメディアの変化等もまとめられています。最も多くの人々がニュースに触れているメディアはテレビ(57%)でしたが、次いで多かったのはニュースサイトやアプリ、SNS等のデジタル媒体(38%)で、印刷体の新聞からニュースを得ている米国人は20%にとどまったとのことです。また、デジタル媒体から得られる広告料の大部分は、ニュースを製作しているジャーナリズムの側ではなく、それを提供しているFacebookやGoogle、Yahoo、Twitter等の企業の収入になっているとされています。

State of the News Media 2016(Pew Research Center、2016/6/15付け)
http://www.journalism.org/2016/06/15/state-of-the-news-media-2016/

Reference: Pew Research Center Releases “State of the News Media 2016″ (USA)(LJ INFOdocket、2016/6/15付け)
http://www.infodocket.com/2016/06/15/reference-pew-research-center-releases-state-of-the-news-media-2016/

参考:
CA1694 – 動向レビュー:今日のトップ・ニュース「米国の新聞が絶滅危惧種に指定されました!?」 / 水野剛也 カレントアウェアネス No.301 2009年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1694

Pew Research Center、ニュースコンテンツと記事の長さに関する調査のレポート“Long-Form Reading Shows Signs of Life in Our Mobile News World”を公開
Posted 2016年5月9日
http://current.ndl.go.jp/node/31526