大学図書館による地域住民への法情報提供サービス(米国)(記事紹介)

2016年8月に開催される第82回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会の資料として、米・ミシガン州デトロイトのウェイン州立大学アーサー・ニーフ法律図書館の図書館員による“Bringing Law to the Community:Facilitating Access to Justice in Metropolitan Detroit ”が掲載されています。

同大学が所在するウェイン郡は、ミシガン州の他の郡とは異なり、州政府が運営する法律図書館がないことから、同館は地域住民に対しても法情提供サービスを提供しています。

地域住民が、図書館員のレファレンスサービスや調査支援を受けて、自ら法律の調査ができるように同館で行なっている、データベースや法律書の提供、法律入門書コレクションの構築、無償ウェブ情報の紹介、ロースクールによる無料法律相談・法律扶助事務所(legal aid office)・弁護士紹介サービス・会計支援協会(Accounting Aid Society)や社会福祉団体、行政機関といった関連機関の案内、同館で提供できないコレクションやサービスを提供している他の図書館との連携、などが紹介されており、地域住民の要望に応えるため、図書館の資源を最大限に活用するとともに、他の図書館(図書館員)と連携することの重要性が指摘されています。

Bringing Law to the Community: Facilitating Access to Justice in Metropolitan Detroit
http://library.ifla.org/1369/
http://library.ifla.org/1369/1/179-applebaum-en.pdf