「図書館ではお静かに」と言わないで 自閉症の人々が使いやすい図書館を実現するためのネットワーク(英国)

英Guardian紙オンライン版で、自閉症の人々が使いやすい図書館を実現するためのネットワークの活動が紹介されています。

学習障害を持つ人や自閉症の人を支援する非営利団体、Dimensionsが行った調査によれば、自閉症の人々の90%は、図書館がより自分たちにとって使いやすいものであれば、もっと図書館を利用するだろうとしていたといいます。しかし静かにし続けていることが困難であったり、予測のできない行動をとることのある自閉症を持つ人は、理解を得られず注意されたり、奇異の目で見られることがあり、そのことが図書館利用の障害となっています。

そこでDimensionsと英国の高学年の子ども及び教育図書館員協会(Association of Senior Children and Education Librarians: ASCEL)は協同で、自閉症の人が利用しやすい図書館を実現するためのネットワークを立ち上げました。このネットワークの目的は、英国にある3,000超の公共図書館を、自閉症の人々を受け入れる場とすることです。

Guardian紙の記事中では「最も重要なのは、図書館で働く人々が自閉症について理解し、寛大さを身につけることだ」とするDimensionsの職員のコメント等も紹介されています。

No silence please – campaigners launch network of autism-friendly libraries(The Guardian、2016/6/10付け)
http://www.theguardian.com/social-care-network/2016/jun/10/no-silence-please-campaigners-launch-network-of-autism-friendly-libraries

Autism friendly libraries(dimensions)
https://www.dimensions-uk.org/families/autism-friendly-environments/autismfriendlylibraries/