出版研究コンソーシアム(PRC)、学術雑誌論文のテキストマイニングに対する研究者の意識等をまとめたレポートを公開

出版研究コンソーシアム(Publishing Research Consortium;PRC)が、学術雑誌論文のテキストマイニングの現状や、研究者の意識等をまとめたレポート”Text Mining of Journal Literature 2016”を公開しています。

このレポートは2016年3月から4月にかけて実施した研究者を対象とする質問紙調査と、文献調査の結果をまとめたものです。文献調査の結果から、タイトルや抄録に「テキストマイニング」という語を含む論文は年々増加しているものの、世界で出版される論文のうちテキストマイニング技術を用いたものは0.1%未満であるとされています。

質問紙調査には520名の研究者から回答があり、回答者の4分の3は学術雑誌論文のテキストマイニングを現在行っておらず、さらに未使用者の3分の2はこの調査を受けるまでそのような技術について聞いたことがなかったとしていました。一方で現在、テキストマイニングを利用している回答者は非常に有望な技術であると見ていたとのことです。また、テキストマイニング技術を使ったことがない回答者は文献レビューに有用なのではないかと考え、実際に使っている回答者は情報や概念、新事実の抽出に有効であると考えていたとされています。

さらにテキストマイニングを取り巻く環境についても尋ねられており、過半数の回答者はテキストマイニングに用いるための学術雑誌論文に十分アクセスできる環境があると答えた、とされています。

Text Mining of Journal Literature 2016(PRC)
http://publishingresearchconsortium.com/index.php/prc-projects/text-mining-of-journal-literature-2016

PRC Report Reveals: Researcher Awareness of Text Mining Relatively Low, Majority Open to Learning More(PRC)
http://publishingresearchconsortium.com/index.php/prc-documents/prc-press-releases/55-prc-text-mining-2016-news-release/file

Text Mining of Journal Literature 2016(PRC)
http://publishingresearchconsortium.com/index.php/prc-documents/prc-research-projects/54-prc-text-mining-of-journal-literature-2016/file

参考:
出版研究コンソーシアム(PRC)、学術雑誌のテキストマイニングの現状等をまとめた研究レポートを公開
Posted 2011年6月16日
http://current.ndl.go.jp/node/18432

E1195 – 雑誌論文のコンテンツマイニング,その現状と課題 カレントアウェアネス-E No.197 2011.07.28
http://current.ndl.go.jp/e1195