ビッグディール購読費用とAPCを一括して支払う「OAオフセットモデル」についての共通理解

ドイツのマックス・プランク・デジタル・ライブラリ(MPDL)に拠点を置く、オープンアクセス(OA)におけるAPC(論文処理費用)の管理等に関わるイニシアティブESAC(Efficiency and Standards for Article Charges)が、電子ジャーナルのビッグディール購読費用と所属研究者のAPCを研究機関が一括して支払う、いわゆるOAオフセット(offsetting)モデルの共通理解に関する文書を公表しました。

この文書は2016年3月に行われた、欧州を中心とする各国の図書館員やコンソーシアム関係者を招いた2日間のワークショップの中で、参加者間の合意を得られた事項をまとめたものです。OAオフセットモデル導入の目的はなんであるか、どのような仕組みとするべきか、どのようなツールが必要か等がまとめられています。ESACはこの文書を、OAオフセットの動きへの参入を検討する研究機関や図書館が参照する、出発点となるものであるとしています。

Joint Understanding of Offsetting(ESAC、2016/5/20付け)
http://esac-initiative.org/joint-understanding-of-offsetting/

参考:
E1790 – オランダ大学協会と大手学術出版社とのOAに関する合意 カレントアウェアネス-E No.302 2016.04.28
http://current.ndl.go.jp/e1790