イランにおける検閲対象用語のリストに新たに「ワイン」等が追加される

イランで検閲制度を運用する文化イスラム指導省が、新たに検閲対象となる用語のリストに「ワイン」等の言葉を追加したことが英テレグラフ紙等で報じられています。

同紙記事によれば、新たな禁止用語の追加は西欧からの「文化侵略」からイラン国民を守ることを企図して行われたとのことです。

取材に応じた文化イスラム指導省の出版部門長Mohammad Selgi氏は、新たな図書の出版が申請されると、イスラム革命の理念やコーランの教えに反することのほか、西欧の「文化侵略」に対抗するためにも、編集すべき箇所はないか等を職員が一ページずつチェックするとしています。

新たな禁止用語には「ワイン」のほか、一部のイラン国外の動物やペットの名前、一部の海外の元首の名前も追加されたとのことです。

Iran bans use of the word ‘wine’ and names of ‘foreign animals’ in books(The Telegraph、2016/1/19付け)
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/iran/12109159/Iran-bans-use-of-the-word-wine-and-names-of-foreign-animals-in-books.html

Iran bans use of the word ‘wine’ and foreign animal names in books(Independent、2016/1/20付け)
http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/iran-bans-use-of-the-word-wine-and-foreign-animal-names-in-books-a6822461.html

参考:
CA1776 – 数字でみるイラン児童書の昨今の出版状況 / 酒井貴美子 カレントアウェアネス No.313 2012年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1776

各社サーチエンジンの中国における検閲状況
Posted 2006年6月16日
http://current.ndl.go.jp/node/4116