米国図書館協会(ALA)と米国の書籍産業研究グループ(BISG)、公共図書館における紙媒体/電子形態資料の利用に関する共同調査結果を刊行

2015年12月3日、米国図書館協会(ALA)と米国の書籍産業研究グループ(BISG)は、共同調査結果“Digital Content in Public Libraries: What Do Patrons Think?”を刊行しています。

同調査では、図書館利用者の、紙媒体/デジタル形式の好み、図書館のコレクション評価、好ましい装置、公共図書館で出版されたコンテンツの利用と配布に影響を与えるその他の問題について調査がなされているとのことです。

まず、図書館利用に関しては、利用者は紙媒体/電子形式ともに多様な情報資源に親しんでおり、公共図書館を訪問する一番の理由は紙媒体の書籍を借りることだということです。コンピューターの利用、Wi-Fiへのアクセス、プログラムへの参加が訪問のための他の理由としてあげられています。

また、電子書籍の利用については、利用者の23%は、電子書籍を年10冊まで借りていると回答しており、電子書籍のアクセスへの大きな需要があると指摘されています。

読書に関しては、過去1年間で、96%の調査回答者が、少なくとも1冊の紙媒体の本を読んでおり、44%は少なくとも電子書籍を読んでいるとのことです。また、14%の回答者は物理媒体のオーディオブックを、12%はダウンロードしたオーディオブックを聞いているとのことです。

図書館のコレクションの評価に関しては、大人向け、子供向け、新聞、雑誌を含めて、紙媒体のコレクションを電子形態のものよりも評価しており、また、物理的なオーディオブックのほうがデジタル形式の物より高評価であったとのことです。また電子書籍の貸出しを阻害する物を尋ねたところ、34%が欲しい書籍を探せないことを挙げ、28%が紙媒体の書籍を好むと答えているとのことです。

報告書の全文を読むには購入が必要です。

ALA, BISG announce results of new joint study on print, digital library usage(ALA,2015/12/3)
http://www.ala.org/news/press-releases/2015/12/ala-bisg-announce-results-new-joint-study-print-digital-library-usage

Digital Content in Public Libraries(BISG)
https://www.bisg.org/publications/digital-content-public-libraries