『ハックルベリー・フィンの冒険』との格闘は続く(米国)

ペンシルバニア州フィラデルフィアのThe Philadelphia Inquirer紙オンライン版で、『ハックルベリー・フィンの冒険』の扱いが学校の文学のクラスで問題になり、使用を取りやめる例が出ていることを報じています。

『ハックルベリー・フィンの冒険』はかつては少年間の人種を越えた友情を描いたことで問題視されていましたが、現在では本文中で黒人に対する差別表現(N-Word)が多用されることを理由に、図書館から撤去するよう要望する利用者の多い、いわゆる”challenged book”の常連になっています。The Philadelphia Inquirer紙の記事中ではメリーランド州モンゴメリーの学校で同書の授業での使用がとりやめられた事例を契機に、差別表現を含む用語を授業で扱うことへの是非や、同書の図書館での扱い、禁書週間等についても触れています。

Schools continue to grapple with ‘Huckleberry Finn’(Philly.com、2015/12/11付け)
http://mobile.philly.com/beta?wss=/philly/news&id=361517741

参考:
E629 – 2006年に最も批判を受けた図書は?(米国) カレントアウェアネス-E No.104 2007.04.11
http://current.ndl.go.jp/e629

同性愛ペンギンの絵本で学校図書館に巻き起こる波紋(米国) Posted 2006年11月30日
http://current.ndl.go.jp/node/4994