ボストン公共図書館の貴重書部門でカビが発生 2015年12月1日に再オープン(記事紹介)

2015年12月2日付のBoston Globe紙で、ボストン公共図書館の貴重書部門が20名の職員が10週間をかけて、中世の手稿類や貴重書に発生したカビを除去して、12月1日に再オープンしたことが報じられています。

50万冊の図書と100万点の手稿類を含む蔵書は重大な被害は受けていないとのことです。

カビの除去にあたり、職員は、特別な柔らかいブラシとともに低速で高性能粒子捕捉機能を持つ掃除機を使用したとのことです。各々の本の外側に掃除機をかけ、スポンジでふき取り、再度掃除機をかけるという工程をとったとのことです。また、保管箱の外側を掃除し、すべての棚、壁、床、および通気口を洗浄したとのことです。布張りの椅子のシートを張り替えも実施し、カーペットの交換も計画されているとのことです。

清掃のコストには32万5,000ドルかかったとのことです。

カビの発生原因は、1895年に完成した図書館の建物が、空調を中央管理しているため、構造的に湿度を管理することが困難であったことが指摘されています。

図書館では今後のカビの発生を防ぐため、ハーバード大学、イェール大学、ボストン大学、ノースイースト文書保存修復センターの専門家に相談し、短期的には、温・湿度モニターを設置したとのことです。また、空調システムの全面的見直しも見込んでいるとのことです。

Library’s rare books department reopens after mold outbreak(Boston Globe,2015/12/2付け記事)
https://www.bostonglobe.com/metro/2015/12/01/boston-public-library-rare-books-department-reopens-after-mold-outbreak/9zcVt0qhFSvQB6Dxq7qPvI/story.html