科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「博士人材追跡調査」第1次報告書を公開

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は2015年11月4日付けで、2012年度に博士課程を修了した者を対象とする「博士人材追跡調査」の第1次報告書を公開していました。同調査は博士課程在籍中の教育等の経験と、2014年11月1日時点での雇用状況や満足度等を明らかにするものです。回答者数は5,000名を超えたとされています。

調査結果の要旨では、調査からわかった点として、以下等が挙げられています。

・博士課程修了時の博士号取得率は7割程度であったが、調査実施時点では8割を超えていた。

・現在の雇用先が大学等のアカデミアである場合、任期制雇用の割合は6割である。一方、雇用先が民間企業の場合は大半が大企業に正社員として雇用されており、所得水準も高い。

・外国人留学生の半分は母国に帰国している。

・日本人の博士課程修了者で海外に在住しているものは5%にとどまり、欧米でポスドクをしている場合が多い。

・アカデミアにおけるテニュア雇用に男女差はほとんどない。

NISTEPでは今後も継続的な追跡調査の実施を目指すとしています。

「博士人材追跡調査」第1次報告書-2012年度博士課程修了者コホート-[NISTEP REPORT No.165]の公表について(NISTEP、2015/11/4付け)
http://www.nistep.go.jp/archives/23876

参考:
科学技術・学術政策研究所、「博士人材データベースの設計と活用の在り方に関する検討」を公表
Posted 2014年11月7日
http://current.ndl.go.jp/node/27387