PeerJが生涯投稿料モデルに加えて論文ごとにAPCを払うモデルも開始 APCは695ドル

2015年10月19日、オープンアクセス(OA)雑誌PeerJは同誌およびコンピュータ科学分野の姉妹紙PeerJ Computer Scienceで、従来の生涯投稿料モデルの他に論文ごとにAPC(論文処理費用)を支払うモデルも開始することを発表しました。論文ごとに支払う場合のAPCは695ドルです。

PeerJは一度会費を支払うとその後は生涯、論文掲載の権利が得られる生涯投稿料モデルを採用したことで話題を集めていました。今回、一般的な論文ごとのAPCを採用した理由について、PeerJのブログでは研究機関の中には多年度に渡る年会費や個人的な会費を研究費から支払うことを禁じている機関も多く、生涯投稿料モデルでは私費から支払わざるを得ない場合があったことを挙げています。また、PeerJでは複数の著者がいる論文については全著者が会員である必要がありますが、著者数の多い論文では支払いが高額になる場合があること等も理由であるとのことです。論文ごとのAPCを選択した場合、著者の人数に関わらず費用は一定になります。

なお、生涯投稿料は99ドル(年1本論文掲載可能)、199ドル(年2本論文掲載可能)、299ドル(無制限に論文掲載可能)の3パターンであるため、著者の人数が少ない限りは生涯投稿料の方が割安になります。

New $695 Open Access APC option at PeerJ(PeerJ Blog、2015/10/19付け)
http://peerj.com/blog/post/115284878380/new-695-per-article-price-at-peerj/

参考:
生涯投稿料モデルを採用する査読付きOA誌“PeerJ”が正式発表 料金プランは99ドル・199ドル・299ドルの3種類
Posted 2012年6月13日
http://current.ndl.go.jp/node/21078

PeerJが2015年2月12日で2周年 PeerJ Computer Scienceの投稿受付も開始
Posted 2015年2月18日
http://current.ndl.go.jp/node/27999